アフガニスタン民主化失敗の原因
アフガニスタンの民主化はどうやら失敗に終わったようです。少なくとも欧米風の民主主義はまったく根付かなかったようです。江戸時代の日本にいきなり外国の軍隊が入ってきて「民主主義」とか「国民主権」を日本人に教えるようなものですかね。いったい何のことか、と日本人は思うでしょう。そういえば日本へのキリスト教の伝道だってうまくいかなかった。日本人にしてみればアーメンなんぞ何のことか、というのが真実でしょう。日本人には既に神も仏もあったわけですから。それでは科学技術や経済はどうか。科学技術や新たな経済体制が自分たちの豊かな生活を確実に約束してくれるならアフガニスタン国民はよろこんで受け入れたかもしれない。しかし科学技術の浸透は結局武器に限ったものになりました。アフガニスタンは貧しい国だから一般民衆はその貧しさから抜け出すために欧米の技術や政治経済社会制度、特に「民主主義」を歓迎するはずだ、と日本を含めた欧米諸国は上から目線でアフガニスタンを見ていた可能性があります。欧米諸国がそう簡単に入り込めない、変えることのできないアフガニスタンの根強い政治・社会・経済制度・習慣、そしてもちろん宗教。けっこう発展したインドでもカースト制はまだ根強く残存しています。そういえば旧ソ連だってアフガニスタンをどうすることもできなかった。旧ソ連内部の民族宗教政策はうまくいってたようですが、国境を越えればもうだめでした。やはりアフガニスタンに限らず民族・宗教というのは一般民衆にとってやたらと根強いものなんですか。それが欧米諸国のアフガニスタン社会改造計画失敗の原因なんでしょうか。アフガニスタンのこの面を欧米諸国は甘くみたんでしょうか。かく言う当方も「アフガニスタンの民族・宗教」についてはイスラム教の国というだけの知識だけしか持っていません。とはいってもアメリカの政治家とかもその程度の知識しか持っていなかった可能性もあります。どうだったんでしょう。
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