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子犬の狂犬病ワクチン注射の副作用について
実家の両親が子犬を飼い始めましたが、 狂犬病ワクチン注射の副作用について心配しています。 副作用は普通はないものなのでしょうか。 しかし、毎年毎年なぜ狂犬病の予防接種は打たなければダメなのでしょうか? 狂犬病に一度かかってしまうとどうなるのでしょうか?
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非常に広範囲に渉る話しですので、ご質問からはみ出す部分が出てきますが、出来るだけ簡潔に書きます。 >副作用は普通はないものなのでしょうか。 薬剤ですから副作用ゼロということはありません。 ほぼ全ての薬剤が何らかの副作用を持っていますし、これは人間用でも同じです。 ご質問は狂犬病ですが、それ以外の混合ワクチンであっても副作用はあります。 狂犬病予防接種についても、実際に年間数頭の犬が亡くなっています。 ただ日本全国で狂犬病予防接種を受けた犬、それに対しての割合ならば率として低いのは確かです。(ただし予防接種の副作用としてみると多いです。同じ率が人間用の薬で出たら大問題になります) リンクは農林水産省の副作用データベースです(http://www.nval.go.jp/asp/se_search.asp) 狂犬病をキーワードに検索するとデータを見ることが出来ます。 問題は全体の率よりも『自分の飼い犬に副作用が出たとき、それは飼い主にとって100%』という事です。 この点については信頼できる獣医さんで予防接種を受けることでリスクを軽減できます。 『注射後に最低三〇分程度は帰宅せず医院に留まり、体調に異常が無いか診察を受けてから帰宅する』ということですね。 また獣医師の診察により『健康上予防接種をうたない方が良い』という判断が下された場合、注射を延期できます。 ですので信頼できる獣医さんにお願いすることが大切になります。 流れ作業的な接種で無く、しっかりと診察を受けてあげた方がより好ましい対応になるということですね。 >しかし、毎年毎年なぜ狂犬病の予防接種は打たなければダメなのでしょうか? 尤も大きくは『狂犬病予防法という法律で(予防接種が)犬を飼う”義務”になっている』という点があります。 なぜ法律で定められているかというと『日本が狂犬病清浄国であり続けるために』です。 狂犬病は全哺乳類が感染します。 犬に対して予防接種が義務づけられているのは、(犬)→(人)という感染経路をたどることが非常に多いからです。 全哺乳類が感染するというのは、海外からの船便や航空便に紛れ込んだ動物が感染しているという可能性もあるということです。(港に停泊していた船舶から感染動物が上陸した時点で、感染拡大の危険があります) そして世界的に見ると狂犬病清浄地域は極一部です。 同時に清浄地域のほどんどが島国。もしくは他国と陸で繋がっている場所が極一部です。 ですので、現在日本が狂犬病清浄国であるのは、海に囲まれているという立地条件と『検疫により持ち込ませない』という努力のたまものでもあります。 ところが哺乳類の中には、ネズミやコウモリという小型の動物がいます。 これら動物が検疫をすり抜けて入ってきた場合を考えて、犬に予防接種が行われています。 >狂犬病に一度かかってしまうとどうなるのでしょうか? (人間も含め)狂犬病を発症すると決定的な治療法は無く、ほぼ100%死亡します。 犬が発症した場合は、それ以上の感染が広がることを避けるため、各都道府県知事に任命された予防員(獣医)により殺処分されます。(正確には、予防員の判断で殺処分できる。また殺処分の決定を飼い主は妨げられないということです) ですので、万が一、狂犬病が上陸した場合は愛犬を守るという意味もあります。 詳しくは厚生労働省のページを(http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou10/) 狂犬病予防接種そのものにも、色々と問題はあります。(議員の間でも何度か法律見直しの声が上がっています) 箇条書きで。 60年以上、日本での感染例がないというのは検疫で防止できる証明。 薬剤原価に対して、接種料金が異常に高い。(業界利権、金銭目的が疑われている) 発症前(噛まれた)段階ならば、暴露後ワクチンで発症を防げる。(感染拡大阻止ができる。ただし暴露後ワクチンを常に一定数備蓄しておく必要が出てくる) 副作用リスクが、十分に飼い主に伝えられていない。 書かせて頂いたのは一部ですが、こういった問題が指摘されています。 『今後どうすべきか?』というのは個々人がしっかりと考えるべき事ですし、もしも法律に不満があるならば署名という方法で法改正の必要性を国会に訴えていく方法があります。
お礼
ご丁寧ね回答ありがとうございました