あなたが日本人という外国人女性であり、相手がロシア人ムスリムである、という前提で。
1.第四夫人まで持てるのか?
私はロシアの家族法を知らないので、「絶対ない」とは言い切れませんが、多分複数の妻を娶ることは「ロシアの法律上」は不可能です。
しかし複数の女性と「イスラーム的に合法に」結婚しつつ1人以外を「国家の法律上」で「内縁の妻」にするのは可能ですよね、多分ロシアでも。そういう存在はいる筈です、ムスリムでなくクリスチャンでも。
但し、「イスラーム的」には、「それぞれの妻を平等に扱うことができるなら」という条件があっての「複数の妻を持つ権利」があります。それを反故にして全員を平等に扱わずに複数の妻を持つ人は結構います。
それはイスラームが悪いのではなく、「神から授かった権利を、自分の義務(妻たちを平等に扱う)を遂行せずに濫用する」ようなムスリムが悪いのです。
2.男は浮気しても罪にならないのか?
実は私、浮気の定義がよく分からないのですが…
浮気=不倫だとしたら、ロシア法上は「浮気」は多分罪として裁かれるほどではないのでしょうね。
イスラーム法では不倫(姦通)は「罪」であり「大罪」です。
男女双方の状況によっても罰が変わるのですが、既婚男性と未婚女性の場合、既婚男性は石打ち(=死刑)、女性はむち打ちです。双方が既婚者の場合は双方が石打ちです。
ただし、その人の住む地域や国によってその扱いは違います。
自分の故郷ではない、非イスラーム国(日本やアメリカなど)に住みつつそこで不倫をしたら、石打ちやむち打ちにはならないです、普通。
非イスラーム国でも自分の故郷で、周りがムスリムばかりの土地ならば、地域の人によって罰せられる可能性は無ではありません。
イスラーム国でも「イスラーム法」ではなく「国の法律」のみで裁かれることがありますし(投獄や罰金などの判決のみ)、まともな裁判なしに罰せられる(死刑など)国もあります。
極論を言いますと、「この世では罰せられる場合もあるし、無罪放免の場合もある。しかし、神の前では男であれ女であれ、不倫は大罪である。神は審判の日に事細かに現世での行いを精算し、どんなに小さな善行でもそれぞれにご褒美を下さり、どんなに小さな罪にでもそれぞれに罰をおあたえになる」のです。
3.
結婚前に同棲・妊娠しても大丈夫?
極論は上に書いた通りです。
「同棲」の定義が「籍を入れずに夫婦のような関係で一緒に生活する」というのなら、未婚の状態で「夫婦生活」を送るのは姦通罪(=大罪)に当たります。
しかし実はイスラームには「余地」があり、「結婚するのなら、それは赦される」という旨の節がクルアーンに書かれています(ごめんなさい、今どこに書いてあるのか調べられないのですが)。
なので同棲しても最終的に結婚すれば…という話にはなりますが、これを盾にずるずるとした関係(同棲)は決してましくありません。
簡単に言えば、もし同棲するとしたら、それは世間(ムスリムである彼の家族や親戚、ロシア人のムスリムコミュニティ等々)に「私達は大罪をしています」と公言するようなもの。
日本や欧米世界では同棲やできちゃった婚はそんな大した問題に思われないのでしょうが、ムスリムの世界はそうではありません。
たとえ彼氏が「同棲しても大丈夫だよ」と言っているとしても、それは彼の言い分でしかない場合があります。
不倫や同棲が問答無用で死刑になるような国出身のムスリムでも、自国外で気に入った外国人女性に同様のことを言いますから。
4.
彼とあなたに関して
あなたは彼と結婚したいのでしょうか?
その場合は、今の彼がどうであれ、今の彼があなたに対して何を言ったとしても、「今現在はそう思っているだけ」と覚悟しておいてください。
例を書きますと。
・「あなたはイスラームに改宗しなくていい」と言われて結婚したら、「あなたはムスリマ(女性信者)でないから」と離婚あるいは重婚された。あるいは未婚の同棲状態から、その後同様の理由で結婚せず捨てられた。
・「取り敢えず形だけでいいから改宗してよ。別にイスラームの戒律守らないで、今まで通りの生活をしていいから」と言われて改宗・結婚したら、結婚後暫くして彼も宗教に目覚めて戒律をきちんと守るようになり、妻にも戒律を守るように迫った。
私はアンチイスラームではありません。ムスリマ(女性信者)です。
結婚を機会に改宗して結婚しました。
自分がイスラームを得ることができ、感謝していますし、主や義家族が良い人達で幸せです。あるはむどりっらー。
だから十把一絡げで「ムスリムの彼氏なんて碌な奴じゃない。絶対裏切られるしイスラームの戒律は厳しいから彼氏と今すぐ別れろ」なんて決して思いません。
※私は、戒律は「いろいろ大変」だけと「厳しい、辛い」とは感じません。
しかし今までとんでもない人達を沢山見てきましたし、知らない人達の不幸な話も沢山聞いてきました。
だから「イスラームはこうだって聞いたのに彼のやっている事は違うじゃない‼」「問題ない、って彼が言っていたのに、裏切られた‼」という事になって欲しくないだけです。
私の主人も信仰心は篤かったのですが(笑)、実践面できちんとした信者ではありませんでした。
しかし結婚して子供が少し大きくなった頃に起きた「出来事」をきっかけに、みるみる「実践的」信者になりました。
私はそんな主人に不満を全く持っていません。逆にとても有り難いです。
週一でお祈りをする、というのは金曜日のお昼過ぎの礼拝でしょうか。
礼拝は全てするのが義務なのですが、それでもこれを遵守するだけでも素晴らしい方です。
「男性が(※)3回連続で金曜のお昼の礼拝(ジュムアと言います)を逃してはいけない」という教えがあるからです。
※女性は諸事情で礼拝できない期間があるので、男性に対してのみの話。
manaso2さんがお幸せになることをお祈りします。