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遺言書の効力
遺産相続について 遺言書を公正証書で作成すれば 遺族が全く揉める余地のない遺言書を作成することは可能でしょうか? 仮に不可能だとすれば、 財産分与に関して細かく完全に指示してあるにも関わらず争いの種になる要因としてはどのような事が考えられますか?
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有効な遺言があり,その中で相続分の指定が行われていると, 相続開始の時からその効力が生じるため, 相続人間で遺産分割協議をする必要がなくなるので, 「遺産分割協議でもめる」ことはないと言えるでしょう。 ただ,遺言で相続分の指定をしたとしても, その指定は,遺留分の規定に違反することはできないとされています。 そのため,遺言により遺留分を侵害されたと考える遺留分権利者は, 遺留分減殺請求をしてきます。 もめてしまう最大の原因は,ここにあるように思います。 それに遺言者が相続税制を考慮して遺言を遺していたとしても, その後の税制改正により,相続税負担の大きい人,小さい人に分かれるなど, 結果として不満が生じてしまう場合もあります。 また,遺言者の遺言をする能力の問題を争われることもあります。 「遺言をする時においてその能力を有しなければならない」とされていますが, 遺言の作成時に重度の認知症であった等の事情があると, 遺言の無効確認の訴訟が提起されてしまう場合もあります。 最後の遺言能力の問題は別として, 遺言の付言事項に,遺言者の気持ちと分割の意味を書き記しておくことで 相続人を納得させることができることもあると思いますので, そのような工夫や配慮をしてみるのもよいかもしれません。 参考条文: 民法第902条(遺言による相続分の指定),第963条(遺言能力), 第985条(遺言の効力の発生時期),第1028条~(遺留分)
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- rokutaro36
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(Q)強制力の前には揉める余地は全くないと考えてよろしいのでしょうか? (A)不満があるならば、裁判に訴えるしかありませんが、 遺留分を犯していなければ、まず、勝てない。 例外は、遺言そのものが無効である場合ぐらいです。 例え話をしましょう。 資産家のAさんがいます。Aさんには、配偶者はいませんが、 子供がいます。 さて、Aさんは、自分のお金を使う時に、いちいち、 子供たちの同意は必要でしょうか? 誰も、そんなことは考えません。 Aさんが認知症でもない限り、自由にお金を使えます。 (なので、Aさんが認知症のときに作成された遺言は、 無効となります) Aさんが自分のお金を使うのは自由です。 なので、生前に遺言で、「私のお金はこのように使いたい」という 意思を表明すれば、それが最優先されるのですよ。 その気にならば、生前に贈与することもできる。 つまり、遺産相続でもめるのは、Aさんのお金が、 相続人である子供たちが自分の物だと勝手に思うからですよ。 Aさんのものは、たとえ死んでもAさんのものですよ。 ただ、死んでしまえば、何に使いたかったのかわからない。 そもそも、Aさんは自分のために使えない。 だったら、相続人が分けましょう……ということなのです。 従って、Aさんが生前に使い道を明確にしている、 つまり、遺言しているならば、 それに文句をいうのは、筋違いです。 それでも、遺留分を認めないのは、あまりにもひどい…… ということで、遺留分を認められているのです。
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ありがとうございました。
- tk-kubota
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遺言と財産分与は全く違います。 遺言は自己の死後の財産を法定相続を無視して、特定の者に遺言で遺贈することで、民法960条以下にその条文があります。 財産分与は、離婚した場合に夫婦間で財産を分け合うことで、同法768条に規定があります。 いずれも、公正証書とすることはできますが、後で、争いをなくすると言うことでは、私文書より信頼性のある証書です。 後で、これが争われる原因としては、財産漏れが考えられます。
お礼
ありがとうございました。
- rokutaro36
- ベストアンサー率55% (5458/9820)
単純にコメントしておきます。 (1)遺言書は、遺産相続において、最優先、最強である。 (2)遺言でも、遺留分を犯すことはできない。 (3)遺言でも、相続人全員の同意があれば、従わなくても良い。 もめる、もめないの問題ではなく、強制力があるのです。
お礼
ありがとうございました。
補足
ありがとうございました。 強制力について教えてください。遺留分を犯しておらず、財産分与も明確に指示されていたら、遺言書が最優先されるわけだから、強制力の前には揉める余地は全くないと考えてよろしいのでしょうか? 御回答よろしくお願いいたします。
お礼
ありがとうございました。