いくら仕事が出来る人になったとしても、仕事の前の日は『仕事が嫌だ』と感じていると思います。不安神経症になった場合では『仕事が嫌だ』と言う気持ちが少し強くなって、その気持ちを打ち消したいとする事によって、さらに長くこの気持ちが持続するかも知れません。
不安神経症の場合と、仕事が出来るとする人の違いを書いて、不安神経症から離れるための考え方を書いてみたいと思います。
不安神経症は『考え方の偏り』が原因です。明日から仕事の場合、不安神経症の場合では『一番の関心事が、不安に不安を重ねる事になっています。
仕事が出来る人の場合では、仕事が嫌だと思っても、『明日からの仕事の中で、一番大事な事は何か?』に関心事が切り替わっているだけです、この切り替わりの為に、心配な事の対処の仕方に興味が移ってしまう事です。
不安神経症の困った点は『今、何が大事なのか?』と言う焦点がぼやけてしまう事です。ありもしない不安を『予期不安』と言う形で膨らませてしまう点です。不安になる事を恐れる余り『やるべき仕事の要点』が見えなくなって、不安に不安を重ねて、不安から逃げる事が優先されてしまう事です。
織田信長の桶狭間の戦いと言う歴史の中で語ると分かり易いかも知れません。2万5千とも云われた今川軍に対してその1/10?程の兵力差があった戦いと思います。
戦いを放棄して降伏を勧める家臣を尻目に『戦いに勝つための方法を模索していた。』のが信長の心中と思います。万に一つでも在るかも知れない可能性に賭けた事が、勝利の原因を作ったと思います。
もしも織田信長が、不安神経症的な考え方=『負けないための方策を考える事よりも、負ける事の心配を重要視していたなら、予期不安によって、どのように戦っても負けると言う可能性のみになっていた、と考える事が出来ます。』
その時々に現実の問題として打てる手を模索する事が『健常者』の考え方と思います。不安神経症の場合では、『現実に打てる手を考える事は放棄して』敗れた場合の不安感と、『敗れる可能性にのみ考えが働く事』を意味します。
会社に出勤した場合では『叱られない為の仕事の仕方や、叱られた場合の対処の仕方』の考えが行過ぎてしまって、肝心な『良い仕事、仕事の要点』に考えが行き着かなくなっている事を意味します。
普通の仕事をする人、つまり健常者と言われる人では、『不安はあるにしても』その不安が良い仕事や褒めてもらえる仕事の重要点が何か?、と言う風に興味、或いは最大関心事が移る事を意味します。
神経症の原因は、頭の中の世界観(予期不安)と現実の目の前の世界観と言う二つの世界を頭の中に描く事によって、価値観が逆転してしまう現象です。何が大事なのかの価値観が戦っている、と言う意味です。
したがって不安神経症が治った時、『二つになった世界観』=『価値観』は一つに統合される事を意味します。
こうなるための方法、或いは治し方を書いてみますので、自分自身で学んで、自分で治して下さい。
不安神経症は『湧き上る自分自身の考えや感情』に振り回され過ぎている事が原因です。従って治った時では『湧き上る考えや感情』に振り回されなくなった時です。
誰の心にも『絶えず雑念』として様々な考えや感情は湧き上がっています、この雑念の処理の仕方を正しく処理が出来た時、不安神経症から離れる事が出来ます。
日々の過ごし方の要点を書いてみます。湧き上る不安は『湧き上がるままにして於いて』その不安をそのまま加工する事をしないで、その時々の最重要課題に順番毎に手をつけてゆく事が大事です、この場合では、必要な事を必要な順番に頭を使って考えながらやってゆく事です。
やってゆく仕事の順番が分かってきたら、心を込めてやる事です、この意味は『全身全霊で』やるという意味です。こう云った仕事の仕方や態度が出て来たら、もう少しです。
小さな事やつまらない仕事にも何時でも全力で向かう事が大事です。こういった全力でやっている時『不安神経症』は影を潜めていますが、何かをする場合でも『神経症から逃れるため、或いは治すため』という動機を交えない方が近道になります。
不安神経症は『不安から抜け出したい』という心が働いて『症状を形成しています。』従って不安神経症が治った時には『不安が有るとか、不安が無いとかには頓着しなくなっています。』こういった心が形成される時症状はありながら症状ではないものに変化してます。
不安神経症が治った姿は、不安が有るとか無いとかに拘らなくなっています、このこだわりが無くなった時『不安は頭の中には存在しなくなっています。』 つまり症状が意識に上がって来なくなっているという意味です。此処まで来た時『症状は自分が頭の中に作り出していた幻に過ぎなかった事が分かります。』
この時点で症状は消滅しています。これが治った事を意味しますが、『仔細に心の中を点検した場合では、未だ症状らしきものが存在しています。ですが、自分が問題にしなくなっている事から』症状にまで発展する事が無くなっています。
症状の改善のみを図ろうとする心が『生み出した幻』という意味になります。
お礼
まず、大変親切な対応にお礼申し上げます。 いま、じっくりご回答者様の文面を熟読しています。数回よんで頭に入れておきます。 本当に、親身な回答をいただき、感謝いたします。ありがとうございました。