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建具屋さんの呟き ── 家屋の戸を外し組み立てた話
- 建具屋さんの言い訳として、戸が入らない原因は大工さんの腕の悪さと曲がった梁だと主張しています。
- 建具屋さんは現場で戸の形を調整し、ぴったり閉まるようにするそうです。
- 建具屋さんは予算が足りなくなると値切られることがあり、工事に入れなくなるため我慢していると述べています。
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もうずいぶん前のこと、学生時代に親戚の建具屋でアルバイトをしたことがありました。 まず、アルミサッシのガラス戸(障子)というものは一般の方が想像しているよりもずっと重いものです。実際にレールから外して手で浮かして持ってみた方にはその重さはお分かりのことと思います。ちなみに障子とは下車によってレールの上を滑って開閉する戸のことです。 また、ガラス障子は重いものではありますが、正しく建て付けられたサッシであれば、障子を持ち上げるだけで必ずスムーズに外すことができるはずですし、もちろん逆の手順ではめ込むこともできます。外し方とはめ込み方は普通のフスマや和紙の障子と同様に戸(障子)を持ち上げることで行います。 このご質問の場合、戸(障子)が,入らないのは大工さんの腕が悪いから…,梁が曲がっているのだということ…とありますが、多くの場合、大工さんが家屋を施工した時点で考えれば、大工さんの腕が悪かったり梁が曲がっている…ということは考えられません。 しかし、在来工法の木造の家屋の場合は、たしかに柱が正しく垂直に立てられ、梁は水平に組み付けられているかというと、そこは大工さんの心の込め方次第。ある大工さんはとことん垂直水平を気にしますが、ある大工さんはさっさと仕事を進めてしまう。その結果、大工さんの神経の行き届き方次第で家屋の精度は違ってきます。 ですが、新築当時には、柱や梁が多少狂って組み付けられていたとしても、アルミサッシにはそうした狂いをサッシ側である程度は吸収できるような調整機能が盛り込まれているものです。ですから、新築間もない時期であれば、大工さんの腕前にはあまり関係なく、戸(障子)は簡単に外せたものと思われます。 それでは、なぜ外しにくくはめ込みにくくなったのか。原因は一概に断定はできませんが、一番よく見聞く原因としては、サッシの周りの柱や梁の経年変化、つまり時とともに生じた木材の狂い(曲がり、反り、ねじれなど)とか、家屋自体の狂い(自重で沈む)などが考えられます。 サッシの開口部の幅が広かったり、二階があるお宅、地盤の耐荷重強度、あるいは木材自体の性質や乾燥度など、原因はさまざまですが、ことに梁が下がってきますと、サッシはいくら金属製とはいえペラペラなアルミ製品にしか過ぎませんので、そのままサッシの狂いとなってしまい、ひどい例では戸(障子)の滑り具合にまで影響が出てしまいます。 こう書きますと、大変な事態に思えることでしょうが、家屋が木造の場合には大なり小なり、こうした現象は起きますし、そのまま放置しているお宅も多いものです。 それでは、どうやって直すのか。正攻法で語るなら、これは意外なほど難しいものです。本来なら、一旦サッシの周辺にある壁の表面部分を一旦外して、中の構造材を良く観察し、サッシを圧迫している部材を、状況に応じて交換するか、あるいは補強材を足して圧迫を取り除くといった方法が必要になるからです。 ただし、程度によってはサッシの調整だけで解消できることもあります。まず戸(障子)の下車。下車とは戸(障子)の下側に取り付けられていてレールの上を転がる車のことで、戸(障子)を外さなくては見えませんが、下車の高さ(出寸法)はほとんどのサッシである程度調整可能な構造になっているものです。下車を引っ込める方向に調整すれば、当然のことながら戸(障子)は外しやすくはめ込みやすくなります。 だって、調整したくても戸(障子)が外せないんだもの…というお声が聞こえるような気がします。ですが、どうしても外せない戸(障子)も外し方はあるものです。たとえば角材と自動車用のジャッキを使ってサッシの枠の上部框を下から押し上げるといったこともひとつの方法です。ただし、この方法は枠框を変形させてしまうと、サッシそっくりの交換を要することにもなりかねませんので、素人の方にはお勧めできません。 また、実際に精密にサッシの開口部の寸法を測ってみるのも大切です。正確に測れば、どこのあたりがどれだけ狂っているかが分かるからです。狂いの寸法にもよりますが、サッシを周辺の木材に止めている木ネジの増し締めだけでも狂いを減らすぐらいはできることもあります。経緯というよりも、一般論としてお答えしました。
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- kuroshiro9999
- ベストアンサー率14% (1/7)
最近新築した戸建で、掃き出し窓が2面で12枚もあるって事は、ペアガラスでしょうかね。 (その面積で単板ガラスだと断熱的にどうかと思うので) それなら相当に重かったことでしょう。 窓サッシは基本的に、ご家庭で外したり付けたりするということを想定していません。 これはつまりどういうことかと言うと、 「その過程で何かあっても補償外です。ちなみに今後も補償外となります」ってことです。 納得できないかもしれませんが、まぁ工務店としての言い分ですね。 外れ止めなんかも付いていませんでしたか? まぁとにかく、無事に復旧できて何よりです。 サッシ屋さんが言った、障子(ガラス戸)が正方形ではない、という表現は、少々乱暴な気がしますね。 施工時、障子を入れるにも2種類の方法があって、ガラスの入った完成品をそのまま工場から持ってくる場合と、現地でガラスを入れる場合です。 現地で入れる場合、先に框(障子自体のアルミ枠)を入れ、クレセント錠を掛けて閉め切った状態で、コンコンコンっと框の多少の歪み矯正をして、ガラスを入れ、コーキングで固めてしまいます。 この行程が上手く出来ておらず、逆に歪んだものを戸車の調整でごまかしている場合もあります。 ちなみにこれはサッシ屋の責任ですね。 大工さんの施工誤差(梁が曲がっている)とかあまり聞いたことがないです。 柱を飛ばしすぎて、2階以上の自重で梁がたわんでいるのであれば、それは設計上の問題ですし。 なんにせよ、もしクレームを入れるなら、元請けである工務店に言うのがベストですね。 濡れ衣…というか、個人的にはこれ、サッシ屋が悪い気はしますけど。
お礼
>濡れ衣…というか、個人的にはこれ、サッシ屋が悪い気はしますけど。 私側の都合でサッシを外したのです。外す前は確かにしっかりぴしりとしまっていたのです。本当に重くて大変でした。 従って、クレームを入れる心算はありません。 苦労話がサッシやさんに届いたので、木霊が聞こえたのです。 ありがとうございました。
- enylle
- ベストアンサー率15% (61/391)
言い訳?正当な理由かと。 スポーツ選手。 テクニックと結果の相関。
お礼
ありがとうございます。
お礼
>サッシ側である程度は吸収できるような調整機能が盛り込まれているものです。 そうなんです。これなんです。 極端な言い方をすれば,下手な大工の造作に建具屋さんがサッシの調整機能をフルに働かせて,ぴったり合わせたのです。 サッシを外したヒトが,印を付けたり,順序よく置いたりしなかったので,元の位置が分からなくなったので,隙間だらけになって仕舞ったのです。あるいは,鍵がひっかから無くなったり。 素人に調整出来るはずが無く,重いサッシを付けてたり外したり,一応鍵がかかる位置に戻すまでの試行錯誤が3時間弱!! しんどかったのです。 噂を聞いた建具屋さん,「俺が悪いんじゃ無い!」と思ったのでしょう。 詳しい体験談,何度も読み返させていただきました。 ありがとうございます。
補足
ありがとうございます。内緒で観察してきました。 梁や柱の曲がりで無く、角が直角でないのです。 築170年の我が家は、やはり傾いでおり、帯戸にスポンジ付きのシールドテープを貼ってすきま風を防いでいます。