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リバーブエフェクターの質問。
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一般的にDelayと呼ばれるエフェクターはリバーブのように部屋などの空間に反射する反響音(上下左右三次元的に反響し続ける空気の振動現象)を模倣したものとは異なり、やまびこなどのようにある方面からの空気の振動の跳ね返りを模倣した効果になります。 リバーブは反響音がひとつながりに連続的かつ持続的に続くため、ボワっとした輪郭の曖昧な飽和感のある音になりますが、ディレイの場合は基本的にソースとなる信号に時間差をつけて繰り返し再生をしたものになります。 さらにディレイの場合は間隔を置いて時間差の信号が連続するため、リバーブのようにひと塊りに繋がった残響効果にはなりません(ディレイタイムをいじれば間隔差を短くすることは可能ですが、リバーブにはなりません) またもや擬音で説明するなら、、、 リバーブが「カン」という打楽器音に「カーン」の効果を付加する際に、カ”ー”ンの”ー”の部分は細かい空気の振動の反響が連続している状態になります。 つまりはカカカカカカカカカンンンンンンンンンなわけですね。連続する音の素粒子が非常に細かいためひとつながりになってカーンとなるわけです。 また、先ほども説明したようにリバーブの場合は3次元的に反響する空間を模倣しようとしたものなので、基本的にステレオ効果が付加されてモノラル信号でも左右に広がりが生まれます。 (もちろん用途に合わせてモノラルリバーブも存在します) これに対してディレイの場合は 「カン」という打楽器音が「カン カン カン カン」とやまびこのように連続する効果を発生させます。 やまびこは遠くから空気の振動が跳ね返ってくるので遅延効果があるわけですが、その際に失われる情報(周波数)もあるわけで、やはりディレイでも全く同じ音質で連続再生されると不自然なものとなります。 そのため、一般的なディレイには最低限ハイパスフィルターとローパスフィルターがついていて、原音よりも周波数が狭まった音質で繰り返されます。 このディレイ音は原音とは異なる位置で再生させることも可能な機能を持ったものも多く、例えば原音がセンターで鳴ったのに対してディレイ音は左右交互になり続けるような「パンニングディレイ」といった音づくりも定番です。 ただし、これはあくまでディレイ音の定位をずらしただけで、オリジナルの信号がモノラルであった場合はディレイ音そのものにはリバーブのようなステレオ効果は不可されません。あくまでモノラルソースを左右に振っただけとなります。 リバーブについているpre delayは確かに遅延効果を出すという意味ではディレイエフェクトの機能と同じものと言えます。正し、一回きりの再生で沢山ディレイ音を生成することはないのですが。 なぜpreがついてるかといえば、リバーブ効果の前段=preにディレイ効果を入れるからです。 通常リバーブは入力信号をドライ音(dry音)とリバーブ音(wet音)に分けた上で、両者のミックスバランスを取ることでリバーブの深さを決定しています。 このときwet音側に送られた信号がまずpre delayによってdry音よりも遅れて出力されるようにします。その後、リバーブの工程でエコー効果が付加されます。 このようにしてdry音とwet音がミックスされると、リバーブ音側が原音より遅れて出力されるので分離感が生まれるわけです。 そのためエフェクト内部でのルーティングの仕様からしてpre delayと表記されることになるわけですが、なんにせよ原音から遅れた信号を加算するという役割を担っているという意味では同じようなものだと解釈しても問題ないと思います。 ただ、リバーブのエフェクターはディレイにはならないし、その逆もまた然りです。 リバーブのpre delayはあくまでリバーブのためのdelayなんですね。
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- kk-t
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リバーブの効果(残響音)が始まる前の遅延時間です。 例えばパーカッションなどのワンショットで「カン!」と鳴る音をリバーブに通したとします。 PreDelayが短めだと「カーン!」となるわけですが、PreDelayが長めだと「カッーン!」とちょっと間を置いてリバーブの響きが始まると思ってください。 リバーブを深くかける時などに多く発生する問題があるのですが、原音とリーバブ音が混ざった時に音が濁ってしまい輪郭がぼやけてしまうといったことがあります。 原音が埋もれないように配慮しつつもリバーブの深い残響効果を得たい場合などはPreDelayを長めにとって原音とリバーブ音をズラして鳴らすことでこの問題を回避できることがあります。 これはプロのミックスで使われる定番のPreDelayを使ったテクニックです。 また、上記とは逆のアプローチもあります。 リバーブのタイムそのものは非常に短めに設定してもPreDelayを長めにすることで原音とリバーブ音が分離するので、聴覚上は効果が深めに感じられるのです。 そのためリバーブを深くかけたくないんだけど聴いた感じの効果はしっかり出したい、といったときにも活躍します。 よって、PreDelayとは ・原音が鳴ってからリバーブが鳴りだすまでの遅延時間。 ・効果はPreDelayが長いほど原音とリバーブ音を分離させる。 と把握しておけば上手く活用できると思いますよ。 ご参考になれば幸いです。
お礼
回答ありがとうございます。 大変分かりやすくて、勉強になりました。 >・原音が鳴ってからリバーブが鳴りだすまでの遅延時間。 >・効果はPreDelayが長いほど原音とリバーブ音を分離させる。 Predelayに関して、このように説明していただきましたが、 自分が思っているdelayの意味とほぼ同じだと感じました。 そこで、DelayとPredelayの間にはあまり違いはないのでしょうか? よろしくお願いします。
お礼
とても分かりやすい回答ありがとうございました。 おかげでリバーブとディレイの違いについて、理解することができました。