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知的障害のない発達障害の線引きって?
最近、よく話題にされる発達障害ですが、発達障害という概念に少し疑問を持ちました。 発達障害と一言いっても、周りからみて明らかに違う方(すみません、言葉が悪いかもしれません)からぱっと見では健常の方とほぼ変わらない方まで様々いるということが分かりました。 健常の方でも、空気が読めない人、不注意な人などそれぞれ欠点があると思います。(空気が読めない或いは不注意な人=障害となると完全無欠な人間のみが健常者ということになりますよね) 発達障害の線引とはいったいどこからなのでしょうか。 よく、小学生のころ変わった行動があったか?と問診などで問われることが多いと聞きますが、具体的に「変わった行動」とは、どのような行動なのでしょうか。「変わった行動」というとこの私も思い当たる節がありますし、周りを見ても大人の視点からすると「変わった行動・意味不明な行動」が多いように感じますが、判断は程度問題なのでしょうか。
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- marihanabi
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線引きはできないですよ。 だから自閉症などはスペクトラムという考え方をします。連続体という意味です。 こういうたとえが良いのかわかりませんが、 完全な健常を白、ものすごく重度の発達障害を黒とすると、 その境目は薄いグレーから濃いグレーまで、虹が色を変えるように連続しています。 どこからどこまでが健常でどこからどこまでが発達障害と明確な線引きはできません。 まぁ健常と言えるけど発達障害の要素を持つ子、発達障害域だけど、健常の方に近い子、色々です。 だから最近は、ちょっとでもそれっぽい行動を示す子をがばっとピックアップして 早めに療育を受けさせているみたいです。 療育受けて、「まぁいいでしょう、小学校からはもう病院来なくていいですよ」で終わる子もいます。 要は「障害」ですから、本人が困っていたり、周りが困っていたりすると「障害」になります。 発達障害域に片足つっこんでいても、本人も周りも困っていなければ「障害」ではありません。 でも色が濃くなるほど社会適応が難しくなってくるので困り度も上がってくるのが普通です。 線引きは難しいので、診断も難しくて、大人になるにつれ微妙に診断が変わる子も少なからずいます。 それは仕方のないことだと思います。
No.7の続きです。 3)LDについて 物の形や動きを正しく捉えるという視機能の方に問題があったり、手の機能に問題があったりで、文字が正しく書けなかったり読めないというケースもあれば、視機能や手の機能に問題がなくとも、ADHDの影響から注意力散漫になり、文字の読み書きが正しくできないケースがあります。 ADHDの影響でLDが現れるケースは、読んでいる途中で飽きてしまって、記憶を頼りに勝手読みをしてしまうといったものです。 その場合は、視線があちらに飛び、こちらに飛びして、文章が書かれた順序通りに追うことは出来ていません。記憶を頼りに予想も交えて読んでいるので、実際に書かれた文章とは微妙に違っていたりします。 ノートのマスや罫線内に綺麗に字を収めたり、ページの順を追って書くことが苦手です。文字は乱雑なことが多く、ミミズの張ったような文字や鏡文字を書く人が多いです(私見ですが、LDがある人に鏡文字を書く人が多いのは、左利きの人が多いからではないかと思います)。 一般に、短期記憶(ワーキングメモリー)に問題を持っているので、文章や数式を正しく書き写すのが苦手ですが、知能は決して低くないので、しっかりと記憶に焼き付けることが出来れば、そのあとの進歩はとても速いです。 暗算が得意な人は多いですが、数式を正しく書けないケースがあり、ノートやテストでは途中で文字や段がずれていたりします。記述が苦手なために、頭の中で計算をした方が正確な答えが出せるというジレンマを抱えていることがあります。 このように、インプットは出来てもアウトプットが上手く出来ない(答えを導き出すことが出来ても表現する能力に問題がある)がために、本来の知力よりも低くみられがちです。これは、話したり文章を書く時にも同様のことが言えます。頭の中にあることを文字や文章に変換することが苦手なので、答えが分っていても正しい表現が出来ないということが多々あります。 1と2を含め発達障害のどのタイプについても言えることだと思いますが、LDは真似ることの障害と言えると思います。LDの場合は社会性ではなく、学習という面に着目しているという点が顕著です(私見ですけれども、LDは1と2の中間に位置するイメージがあります)。なお、1と2のどちらかの障害を持っているとLDを併せ持つ人が多く、1~3の全てを併せ持つ人もいます。 ______ 追記)発達障害について共通して言えること 子供の世界は親以上に同じ年頃の子供の違いについて敏感です。 幼稚園の頃は目立たなくとも、小学校に上がると周囲の目は厳しくなります。 発達障害のある子も自分と周囲の多数派の人たちとの違いには気が付いていて、自尊心が傷ついていることが多いです。 その為か、それとも親の期待に対してプレッシャーを感じている為か、間違いを指摘されることがとても苦手です。指摘している側は叱っているつもりはなく、「こうすると便利だよ。こうした方が効率が良いよ」と好意で言っているつもりでも、当事者は「叱られた、非難された」と受け取り沈みがちです。 自尊心が傷つきやすいためか、羞恥心の強い人が多いです。 周りに合わせなくてはいけないということは頭では分かっていても、真似ることや合わせることが不得手で悩んでいる人が多いです。 しかし、興味関心があることに対しては情熱を注げることが出来る人が多いです。
お礼
ご回答ありがとうございます。 これからは、そのような人々に対しても、きめ細やかな対応が重要になってきそうですね。 自ら調べる機会をくださり、大変参考になりました。
ADHDとLDのどちらも併せ持っている当事者の家族です。 回答は経験がベースになっていますが、ADHDとLDがあれば皆同じかというとそうではありませんし、発達障害は千人いれば千通りの出方があるものと思いますので、参考意見として読んでいただければと思います。 私は大人のケースについては詳しくないので、この記述は主に思春期までの子供を対象としています。 (申し訳ございませんが、煩雑な内容で長くなりましたので投稿を二回に分けます。) ********************************** >発達障害の線引きとは 具体的な線引きは当事者が「努力がなかなか実らない困難さを抱えていること・周りに何の働きかけもせずに放っておいた場合に孤立する可能性が非常に高いこと・これが出来たならこれも出来て当たり前という“世間の常識や予測とは掛け離れた能力のアンバランスがあること”」になると思います。 能力のアンバランスについて、具体的には、小学校の高学年になろうという年頃になっていた頃に、何も見ずに上手な絵が描けるのに字がとても汚かったり、運動会で踊る集団のダンスをいつまでたっても覚えられない上に周りを見て真似ることすら思いつかなかったり、好きなゲームやアニメのキャラクターの名前やパソコン操作・カメラの編集など関心があることはスラスラと覚えるのに、何年も住んでいる自分の家の住所を全く覚えられなかったり、こちらが言っていることや難しい映画やドキュメンタリーをよく理解できていて、決して頭が悪いとは思えないのに簡単な数詞がなかなか覚えられなかったり、どう考えてもこちらのほうが難しいだろう?ということが出来ても一般人が簡単に覚えることが出来ないなどです。) 思春期までに診断を受けているケースは、親が我が子に対して自分や兄弟姉妹が子どもだった頃や、近所の年の近い子供たちと発達の程度を比べたときに説明がつかないような不思議な違和感を感じ、保健師や幼稚園の先生に発達の様子について相談したりするうちに、不安が強まって、専門医を訪れたというケースがほとんどではないかと思います。 発達障害の診断は、当事者と養育者からの聞き取りや、臨床心理士や作業療法士による検査結果から総合的に専門医が下します。視機能や聴力、左右の体の重心バランスなどは医師もその場で診ますし、他には既往症について調べたり、出産前後のことが書かれた母子手帳の記述も診断には欠かせません。 (臨床心理士は知能検査や一般常識・心理検査を担当し、作業療法士は、パズルや図形の再構成やペンを使った書き写しなど、簡単なゲームを通して身体機能を主に検査します。ただし、作業療法士が検査に加わることは必須ではなく、ケースバイケースの様です。また、初診時の医師の見立ての視機能検査で異常がなくとも、その後、LDなどの障害の要因がはっきりしなければ、読書スピードや文章を追うときの目の動きについて、大学病院など施設の整った病院で詳しい検査を受けることがあります。) 他にはMRIを使った画像診断や脳波検査があり、これらは発達障害の有無を判定する上での有力な判断材料となりますが、異常(診断の根拠となり得る所見)がみつけられないことがあります。MRI画像診断で異常が見つからなくても脳波に異常が見られるケースもあれば、その異常が見られた脳波も当事者が成長するうちに正常になるケースもあるのです。このように、診断は様々な検査を組み合わせてなされるものなのです。 (私見ですが、MRIで異常がみつからなくとも、脳に全く異常がないのではなくて画像に映り切らないケースがあるということだと思います。技術が進んで画像の精度が上がれば、これまで画像だけでは診断のつかなかったケースも判別できるようになることがあるかもしれません。) また、脳波が正常になったから、発達障害が完全に消失するのかといえば、残念ながら違います。しかし、ADHDがある人とてんかんの脳波はよく似ていると言われていますし、てんかんを患うことでADHDになる人もいますので、脳波が正常になることでADHDの症状が軽くなることはあると思います。 実際に、ADHDは成長とともに症状が軽くなるケースは多いと言いますから、脳波と症状の間には関連性が認められると思います。 _____________ >「変わった行動」とは、どのような行動なのでしょうか。 発達障害と診断された人、誰もが必ず当てはまるということではありませんが、知り得る限りの傾向をまとめます。 1)アスペルガーと高機能自閉症(共に自閉症スペクトラムの中の知的障害のないタイプ)について これらの発達障害があると常同運動(体を揺する、ぴょんぴょん跳ねる、くるくる回る、手のひらをひらひらさせる)が見られるケースがありますが、軽度の場合は目立たないことが多いと言われています。しかし、ストレスがかかると目立つようになることがあります。なお、チック(瞬きや顔をしかめるなどを繰り返す)が見られるケースもあり、ADHDやLDを合併しているケースが多くみられます。 会話の際には質問に答える代りに おうむ返しをする(質問の意味を理解できていないときに多く見られる)ことがあったり、相手の質問に答えずに自分の興味のある話題を一方的に話していたりすることがあります。また、会話の中での説明が事細かで回りくどくなっていたり、通常では使われないその人独特の表現方法を取っていたりと、訊き手側には意味が分かりにくいことがあります。 感覚の過敏さと鈍さを併せ持つ人が多いです。 聴覚が過敏なために、運動会のピストルの音や犬の吠え声が苦手で恐怖心を持っている場合があり、耳ふさぎをする人もいます。 触覚の過敏さから衣服の縫目やタグが肌に当たるとチクチクして駄目で綿100%の柔らかい繊維製品でなければ駄目だという人がいたり、臭いや触感が苦手な為に偏食が多いという人もいます。それが周囲からは理解されずに我儘や気にし過ぎと受け取られてしまうことがあります。 日常の中に決められた儀式を持つ人が多いです(どんなに疲れていても寝る前には必ず入浴を済ませるなど)。 物に愛着を示すことが多く、コレクターであるケースがよくみられます。 当事者にとっては当たり前のことでも、定型発達者から見た場合、話し方や日常の過ごし方、物に対しての強いこだわりがあるように見えてしまいます。 2)ADHDについて 姿勢が極端に悪く椅子に真っ直ぐ座れずにグラグラしている(筋力のバランスや体の重心の取り方に問題が見られる)ことがあります。 元々、こういった体内のバランス感覚に問題があるために、物事に集中しづらい特徴が現れやすいです。 服の後ろ前を気にせずに着たり、靴の左右や種類の違いに気が付かずに間違ったまま履き続けていたりと、身だしなみに無頓着な人もいます。 身に着けた物の感触で間違いに気が付くことが出来ない子もいます。 この辺は、アスペルガーの人たちの傾向と似ています。 会話の際には、話があちらに飛び、こちらに飛びとテーマがくるくると変わったり、思い付いたことを慌てたように喋ったり、先に話をしている人がいるのに割り込むようにして話し始めることがあります。そのように、話し相手からすると、まとまりが悪く意味が分かりにくい話になっていることが多く、会話が上手く行かないことがよくあります。 こういったことから、心も体も常に揺れ動いている人――そういう印象を持たれやすいです。 部屋の整理が苦手な人は定型発達者の中にもいますが、そのような広い空間に限らず、机の中や鞄の中などの限られた狭いスペースであっても整理が極端に苦手です。 学校で受け取るプリントの整理も苦手で、畳むことをせずに蛇腹のように適当にグチャグチャにしてしまうので、大切なお知らせを紛失することが度々あります。 整理をすることで物をなくす(うっかり捨ててしまったり、どこに移したか分からなくなる)という強固な考えを持っているために、なおさら整理できないことがあります。 会話をするときも、物をかたずけるときも、「整理すること」が苦手です。 時間のやりくりが苦手で、過集中のときとボーっとしているときの差が激しいです。 準備や段取りをつけることが苦手で。物事に対して優先順位をつけることが苦手です。 ともかく、管理することが苦手だと言えます。 <続きは、この後に投稿します。>
お礼
ご回答ありがとうございました。 こんなに詳しく、書いてくださったのに、お礼ができなくて、本当に申し訳ありませんでした。
- tarutosan
- ベストアンサー率23% (1528/6449)
補足的なご回答を受けましたので更に補足します(笑) 発達障害は生まれつきの障害ですので、MRIで見ます。 発達障害があると顕著な差が見られる…とのこと。 詳しくはわたしよりも専門家の方がネット上にて解説されているのでご興味がある方はそちらもどうぞ。 発達障害も人数が多ければそれが「一般的・普通」になりますので、発達障害が果たして障害なのか、と言う議論はあるようですね。うむむ。
お礼
ご回答ありがとうございました。お礼が遅れた申し訳ありません。 やはり、マイノリティーだからこそ「生きづらい」という感覚に陥りやすいのでしょうかね・・・。
- suzuko
- ベストアンサー率38% (1112/2922)
支援学校教員です。 >発達障害の線引とはいったいどこからなのでしょうか。 確かに「明確な線引き」は難しいでしょうね。 元々、発達障害の中の自閉症については「ウィングの3つ組」と言うものがあります。 http://homepage2.nifty.com/tomy_s/body002.html これら「対人関係の特異性」「コミュニケーションの障害」「こだわりと想像力の障害」を特徴とする障がいとされています。 ただし、自閉症は上記の特徴と「知的障がい」を伴うのですが、研究が進む中、「知的障がいを伴わない自閉症状を示す人たち」が見つかり、彼らも「自閉症状」故の「日常での生活困難」を示していたのです。 この人たちを「アスペルガー症候群」としたのが、アメリカ精神医学会(APA)や世界保健機構(WHO)です。(ただし「高機能自閉症」は、アメリカ精神医学会は認めていなようですが…) もう少しわかりやすいサイトは、こちらかな? http://www.autism.jp/knowledge/whatisas/web-j.html ただし、これらの定義も今、揺らいでいます。前回、発表されたアメリカ精神医学会の診断基準では「アスペルガー症候群」の記述は削除されています。 http://www.ypdc.net/autism/asuperuga_ld.html >判断は程度問題なのでしょうか。 まぁ「育てにくいかどうか」が判断には影響しているでしょうね。 実際、育てるので親が困らないのならば、病院へは連れて行きませんし。 医者も「普通に個性的な子」程度ならば、「障がい」とは言いません。 ですので「発達障がいかどうか」の「線引き」としては「本人もしくは養育者が、日常的に困難を抱える状態になる症状」が「ウィングの3つ組」に起因したものかどうかではないかと… 私見です。
お礼
ご回答ありがとうございました。お礼が遅くなり申し訳ありません。 実際に、現場の方のお話が聞けて、大変参考になりました。
- cloukaiu
- ベストアンサー率16% (6/36)
No3の方が言う様に脳の検査、つまりレントゲンで発達障害の有無は脳の損傷などによるものは別として判断できませんよ 健常者とレントゲン上では区別するのは難しいでしょう それゆえ、医師によっては個性の違いで発達障害を認めてない人も居ます 物理的には判断できませんのでやはりアスペルガー障害などはIQ検査で調べます アスペルガー障害の方はIQが極端な数値を示すことが多いようです 正直、個人個人が生き難いかどうかの違いで住んでる環境にもよるので線なんてあまりないと思うよ
お礼
ご回答ありがとうございます。お礼が遅くなり申し訳ありません。 IQ検査があるのですね。参考にさせていただきます。
- tarutosan
- ベストアンサー率23% (1528/6449)
発達障害は脳の検査による確定診断がありますので、健常者との違いは物理的なものではないでしょうか。 確かに見た目ではわからないし、興味の矛先が勉強になった場合、頭が非常に良かったりもします。 基本的に営業職は向きませんが、逆に営業のトップセールスの人はほとんど発達障害とも言われています。
お礼
ご回答ありがとうございました。 脳の検査があるのですね。ただ、脳の見た目で、障害か否か分かるものなのでしょうか。
- toshipee
- ベストアンサー率10% (725/7148)
発達障害は全人類あります。それが、多数決でやりにくくなっているだけの話です。軍事大国なら、おかしな走りをするヒトはすべて、障害者枠に入れられますから。
お礼
ご回答ありがとうございました。 絶対的なものではなく、相対的な要素のほうが強いのですね。なかなか、難しい問題です。
- cloukaiu
- ベストアンサー率16% (6/36)
知的障害と発達障害の線引きってこと? それはIQだよ
お礼
ご回答ありがとうございました。 すみません。私の書き方が悪かったようです。 アスペルガー症候群やADHDなどの発達障害と健常との線引についての質問でした。 誤解を与えるような文章で申し訳ありませんでした。
お礼
ご回答ありがとうございました。お礼が遅くなり申し訳ありません。 お話を聞いていると、明確な線引はプロの人が見ても、簡単ではないようですね。