こんにちは。
No.1様の回答とは少し異なる内容となりますが:
まずおおまかに分けますと、治験には健康人に治験薬を投与する臨床第1相試験(P1試験⇒主に薬の安全性を検討する)と、効果を期待する疾患の患者さんに投与する臨床第2相及び第3相試験(P2及びP3試験⇒病気に効果のあると考えられる投与量の検討と、その投与量での効果の程度や長い期間投与した時の安全性を検討する)があります。
P1試験は、P1試験専門病院やP1用病棟を持っている大学病院等で実施されます。その場合の被験者(参加者)は、これらの病院が組織している登録センターに予め登録しておくか、これらの施設のサイトに掲示される「被験者募集のお知らせ」等に応募することにより参加することができます。但し、無条件で参加できるわけではなく、実施する治験の条件(被験者の選択除外基準)に合致し、かつ事前の検査で身体条件が良好と判断された方(状態が良い順に参加が認められる)のみが参加出来ます。一つの治験の募集人数は最大で50人前後だと思います。
謝礼は治験を実施する病院の規定や治験のデザインにもよりますが、1つの治験参加でおよそ10万円から20万円程度と思います。1週間から場合によると1ヶ月程度の入院が必要となりますが、検査や採血の時間以外は比較的自由です(外に出ることが出来るかどうかも治験のデザインに依存します)。
治験薬の投与で望ましくない作用が出た場合に備え、どの治験でも必ず医薬品メーカーが補償する体制が整えられています。
P2試験以降では、実際に患者さんに投与します。医薬品メーカーは多くの医療機関に治験を依頼し、以来を受けた病院の医師は、その治験薬の効果があると考えられる病気の患者さんが来院すると、治験をしており、参加してくれる患者さんを募集していることを患者さんに説明し、患者さんが参加を希望すれば必要な検査・診察(選択除外基準に対する適格性チェック)を行い、適格であれば治験に組み入れます。また別ルートとして、最近は医薬品メーカーが治験参加のお誘い広告を新聞やTVに出したりします。それを見て医薬品メーカーの連絡すると最寄りの治験実施医療機関を紹介してくれたりします。
謝礼は、一回の診察で7000円から1万円、また治験中の検査費用(対象となる病気の治療に限定)は全て医薬品メーカーの負担になります。
望ましくない作用が認められた時には、医薬品メーカーの負担で必要な処置を受けることが出来るのはP1試験と同じです。
こんな感じでしょうか(製薬企業勤務者より)