この質問は実は大変な意味があります。
アベノミクスの最大の施策は日銀による国債の大量購入ですよね。
国債のような債権は大量購入者が入れば通常は価格が上がります。ニーズが多いわけですから、値段が上がるのが道理です。債権は価格が上がれば、利率が下がります。これは債権の基本ですので、別途調べて下さいね。
アベノミクスには様々な思惑があると思いますが、私の信奉する経済学者の意見では、真の目的は国債の利回りの引き下げだ、と言われています。つまり、大量に増え過ぎた国債の利払いが多くなれば、それだけ国家財政を圧迫するわけで、税収が落ち込んでいる現状では国債費(つまり、利払い)が重大な課題になっているのです。
で、アベノミクスによる国債購入です。利率を「下げるために」国債を買ったのです。これはネットで調べれば、いくらでもその事実が書いてあります。
しかし、現実は利率は上がってしまったのです。なぜか?景気が良くなるというまやかしの(by 経済学者)側面がクローズアップして株価がドンドン上昇しました。株価が上昇する、ということは当然、お金が株式市場に流れるわけです。それまで国債くらいしか買うものがなかった機関投資家(銀行など)が国債を買わずに株を買ったのです。ま~当たり前ですよね、素人が考えても。。。
となると、国債の利率は上がっちゃうわけです。国債を買っているのは、日銀くらいなんだから。。。
国債の利率が上がるということは、、、即、長期金利の上昇ということになり、金利全体が上がるわけです。よって、5月の住宅ローン金利は日銀の思惑とは全く逆に上がってしまったのです。
これに慌てた日銀は21日から会合をやってます。思惑が外れたぞ!どうしようって感じで。
恐ろしいことだと思いませんか?
今の日本の財政を動かしている面々の思惑とは逆に経済が動いているのですよ!
国債の利払いを下げようと思っていたのに、ドンドンと増えていくのです。
長くなりました。
今後も住宅ローン金利が上がるか、と言えば、少なくとも政府・日銀はそれを抑えにかかるでしょう。
もしかして、国債の大量購入を止めるとか言い出しかねません。そうすると景気はまた一気に冷え込んで、スタート地点に戻るでしょう。今後の状況は混沌としてます。
いずれにしても、日本経済は混迷を深めると思います。