Q/Pentium M 1GHzとCeleron M 800MHz はどのくらい差があるものでしょう?
A/大幅な違いはないでしょうね。動画の編集などがなければ実用上で苦しいことはないでしょう。SSE2が装備され、尚かつL2キャッシュが512KBあるため、Div-X映像の再生も普通にこなせます。BaniasコアはIPCが高いですからCeleronでも十分でしょう。(まあ、ビットレートの高いMPEG4映像は多少コマ落ちするかも)
ただ、屋内で使うには向かないですね。どちらかというと屋外で補助電源なしに使うことが前提の機種ですから、安くもう少し性能を求めるなら、12,1型のPCを選んだ方が良いかもしれません。
<用語>
キャッシュメモリ=緩衝装置として働くSRAM。メモリとCPU間の速度隠蔽を主に行うのが仕事。CPU内部ではデータが1秒間に数ギガ単位で処理され、高速なものでは10~100GB単位のデータが処理される。しかし、メモリとCPUを結ぶ経路の速度は最速の物でも6,4GBしかない。そこで、あらかじめ、CPUに統合する形もしくはメモリとCPUとの間に補助メモリを実装し、頻繁にアクセスする命令を格納しておく、それがキャッシュです。
キャッシュが多い場合は、3Dゲーム、オフィスソフトなど連続性のあるデータ処理(L2キャッシュの場合)や一度に多くの命令を実行する場合(L1キャッシュ/トレースキャッシュのみ)に効果がある。その反面、連続性に欠け常にデータアクセスが必要な動画編集などではその効果は低い。
SSE2=インテル社が開発したStreaming SIMD Extensions の2世代目に当たる技術。144個の新命令を実装し中でも倍精度演算は動画処理やインターネット環境などに大きな威力を発揮する。
Banias=Pentium Mのこと。0,13μmで製造され、熱設計消費電力が低いモバイル専用設計のCPUです。廉価版のCeleronとパフォーマンス版のPentiumがあり、双方の違いはキャッシュ容量と省電力機能となる。
後者の方が低消費電力で動作し、2次(L2)キャッシュが2倍となる。開発技術はP6がベースとされ、Pentium3に近いがPentium3よりも同じ周波数では高い性能を発揮する。同じ周波数ではHyperThreadingのないPentium4と比べると圧倒的高速で高効率。ちなみに、もう少しすると次世代のDothan(Baniasをさらに拡張した物)にPlatformが変更になる。