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歌舞伎「四国遍路」の中の口上「両足文の心ざし」の読
歌舞伎「四国遍路」の中、八郎左衛門の回向の口上「只今両足文の心ざし、この世にては火難、水難、剣難を逃れ、来世は極楽浄土へ生まれん」の「両足文」の読み方を教えてください。「四国遍路救いと癒しの旅」という本を音声訳しています。
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ええと申し訳ありません、調べてもみたのですが、 「四国遍路」というタイトルの歌舞伎にどうしても心当たりがありません。 江戸時代の歌舞伎ですと、タイトルがかならず漢字奇数文字ですので、 これは、正式名称ではないか、明治以降の新作ものになると思いますが、 見つけられません。 他に正式名称があったら教えていただけないでしょうか。 また、この「回向の口上」というのも、 「この世では…、来世では…」というような内容で、 いわゆる、死者への回向の口上というよりは、 誰か寄付をしてくれた、生きている人へのお礼の口上のように思えます。 法事などの最後に、集まったひとびとに話す「回向文(えこうもん)」かもしれませんが、 具体的なシチュエーションがわかると意味が取りやすいかもしれません。 「両足(りょうそく)」は「人間」をさしますので、読みはこれかなとは思いますが、「もん」の位置づけがわかりにくいです。 古い作品であれば「両足」は「料足」の書き間違いかもしれません。「料足」は、費用、料金の意味になります。 死者の回向のための法事に用いた費用をこころざしとして寄進してくれたひとびとへのお礼のことば、ということになります。 読みはいずれにしても「りょうそくもん」であろうと思います。
お礼
この歌舞伎狂言は,1691(元禄4)年京都の都万太夫座で三幕物「四国辺路」として上演されたものだそうです。「辺路」の文字が違っていました。 「四国遍路救いと癒しの旅」という本に記載されているのですが、このセリフは、『488里もの道を歩き遍路して、この世では火難、剣難を逃れ、来世では極楽浄土に往生せんとお大師さんに祈念している』ということが江戸時代から行われていたという例証として引用されているようです。色々検討していただき本当にありがとうございました。