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地方での弁護士就職事情について知りたい
お世話になります。 このところ弁護士の就職難が問題になっているようですが、これはおもに東京、大阪などの大都市でのことですよね。地方では相変わらず弁護士不足と言われてますので、逆に地方では売り手市場のような気がします。 たとえば、地方出身の人が、弁護士資格を取得し、地方の弁護士事務所などに勤めようとしたとき、なにか障害になるものがあるのでしょうか? やはり、弁護士も地方ではなく、都会でないとあまりメリットがないのでしょうか? 大都市での弁護士就職事情は頻繁に話題にされてますが、地方ではどうなのか、そのあたりをお教えいただけるとありがたいです。 よろしくお願いします。
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地方では、かなり前から弁護士は過剰です。 数年前の日弁連の会長選挙では、弁護士の増員を進める大都会の支持を受けた候補者と、弁護士の減員を主張する地方の支持を受けた候補者が対決し、弁護士減少派が勝ちました。 弁護士は自営業であり、開業は自由ですが、都会でも地方でも新規開業弁護士は食っていくことがかなり困難です。弁護士の登録費用20万円、弁護士会費月額5万円、事務所家賃、電話料、交通費、自分の生活費、借金返済(弁護士登録時にかなりの借金があります)など・・・・・・ そこで、法律事務所に雇用されて給料をもらうことをめざすのですが、就職をめぐる競争がかなりあります。ある事務所が1人の弁護士を募集したら、100人の弁護士が応募したケースがあります。成績、年齢、社交性、人格、意欲、能力などに基づく就職競争があり、この点は大卒者と同じです。30歳以上では就職は難しいでしょう。 弁護士不在の田舎でも、既に司法書士が開業しており、司法書士も生活するのが精一杯のところに、弁護士が割り込むことになります。田舎では司法書士と弁護士の業務の範囲にほとんど違いがありません。司法書士が弁護士の仕事をしているということ。ここでいう田舎とは、人口数万人程度の地域のこと。司法書士は、人口5000人に1人くらいの割合で、田舎でも昔から開業しています。田舎には重要な事件がないので、弁護士の能力を発揮する場面が少ない。 役所などでの短期雇用勤務弁護士がいますが(雇用期間1~3年)、不安定雇用の典型です。 法テラス勤務の弁護士も雇用年数が限られています。 弁護士の数が急増しても、日本全体で弁護士が扱う事件数は減少しています。 経済的に不安定な弁護士業よりも、能力のある人は、司法試験合格後、企業に入った方が生活が安定し、活躍の場面が多いでしょう(ただし、これも、募集人員が少ない)。 司法試験に受かった人が、弁護士になることにこだわる時代は終わりました。法曹資格者は、弁護士以外の新たな分野を自分で開拓してくことが求められています。