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音が繋がり重なることの不思議
例えばぽんとピアノの鍵盤をひとつ押して、それはひとつの音でしかないのに、それが繋がり重なって、人の心を動かす力になる。これはどういうことなのでしょうか。ひとつの音と、複数の音、この間に得体の知れない何かがある気がして、とても不思議です。
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- booter
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http://okwave.jp/qa/q2900927.html ここのAno.2さんの回答が参考になります。 これに私が付け加えます。 音楽だけは世界語であって翻訳される必要がない。そこでは魂が魂に話しかける。 アウエルバッハ
- joshua01
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こんにちは。 音楽は身近なのに不思議でなかなか奥の深い問題ですよね。 さて、音楽に限らず、このような「なぜ美しい・楽しいと感じるのか」という問題については、いろいろな方向から研究されつつ、まだ「わかった」とはいえないようですが、しばしば言われる次のような例は役に立つでしょうか。 ポイントは、「一部は脳の機能が節約される進化の結果。でも、それだけでは説明できなくて。」 何かを「美しい・楽しい」と感じる仕組みについては、とても奥が深いはずであるのは異論がないでしょう。気持ちの上でも「この感動を単純な理論で説明して欲しくはない」とも思います。 それでも一部は哲学だけでなく・脳科学などから説明が試みられており、まあ、ある程度なら納得もいくところ。 例えば、「多くの民族で、その民族の平均顔(目の間隔や口との距離の比などいくつかの要素が平均)は美人と認識されることが多い」という研究結果があり、その説明には、「我々は、自分の子孫の生存力の観点から異質なものを排除しようとしてきた個体の子孫だから」というものがあり、まあ納得できるところでしょう。(もっとも、この論をあまり振り回すと異質に対する社会的な寛容度の問題が生じる。また、例えば我が国では映画等から欧米が好意的に受け入れられる文化背景にあり、平均よりやや欧米寄りの「ハーフ」が美人とみられる傾向にある等の誤差もある) さて、音楽でも次のような説明をしてみましょう。 (1) 等間隔のリズム 外部からもたらされる「音」は、危険を認識する重要な手段で警戒感を持つべき。しかし、一定間隔の「リズム」は、単発音に比べて「安全」なものといえ、「将来の推測」もしやすい。このため、エネルギーを大量に浪費する器官である「脳」について、この等間隔を使用して認識回路の節約したことから、我々の脳は、等間隔の「リズム」に好意的反応(安心感)をする回路を持ってしまった。 (2) 数学的な音階ルール 周波数(1秒当たりの振動の速度)である「音の高低」についても、これ自体が複雑な認識機能であり、エネルギーを節約するため、一定の振動について、数学的な単純性を検出して脳の回路を節約することになった。これが、「周波数が2倍ならばよく似た音に感じる・・・オクターブ」であり、高くても低くても「ラ」として共通性を感じ、安心感を持つ理由である。同様に、2:3、4:5等の整数比(注)の周波数の配列・組み合わせには、安心感を感じる。(この組み合わせを同時に出すと”和音”) (3) 多少の違和感も必要 一方、人間は、「新たなものに対する好奇心」の能力もある。これは、異質なものや危険をはらんだものでも一定の率で近づき、その結果少なくない犠牲が生じたが、これが新たな食料取得や生存範囲の拡大にもつながったため、脳にはそのような「好奇心」の回路も入っている。 このため、「単純なリズムと数学的に単純な音階」に加えて「三拍子や四拍子以上の複雑なリズム等が含まれたり、ほどほどに予想しにくい音階の列や転調があったほうがより心地よい」と感じるようになったうえ、その方向には個体(個人)ごとに多様性がある状況になっている。(脳が成長途上の子供などには単純なメロディが好まれ、その後より複雑なものに感動するようになる理由でもあり、個人によって感じ方が異なる理由でもある) さてさて、長くなってしまいました。 それでもあえて単純な部分のみを出してみましたが、いかがでしょうか。 お役に立てば幸です。 (注;余談ですが、(2)には2000年以上前から続く悩みがあります。現在の12音系の音階(ピアノでは黒鍵も含めて1オクターブ(周波数2倍)で12音)では、1音で周波数が約6%ずつ高くなり、1.06を12回かけ算すると「2」なるようになっていますが、このかけ算の途中では、正確な1.5倍(2:3)等からちょっとだけずれ、心地よさが損なわれている(脳の恐るべき数学的こだわり!)と言われています。ピアノの調律法での「純正律」「平均律」「ベルグマイスター律」等で検索してみると良いでしょう)
まさに「音による芸術」ですよね。 Wikipedia には、「音楽(おんがく、英: music)は、人間が組織づけた音である。音のもつ様々な性質を利用して感情や思想を表現したもの。」 とありますね。 絵画にしても、色の組み合わせ、明暗、配置によって色んな 作品に変わっていくのと同じ、、とも言えそうですが、音楽 (特に西洋音楽)にはもっと理論があると思います。 繋がりのよい音の相性(=メロディーになる)、響きのよい 相性(=ハーモニーになる)と言った方がよいかもしれません。 もっともこれは人間が”波長がよい” として理論付けたのかも しれません。 コード(進行)理論がその一つです。 日本では「音楽は、リズム(律動)、メロディー(旋律)、ハーモ ニー(和声)で成り立つ」と習った私ですが、海外でついた ジャズピアノの師は「いや、リズムを伴わない音楽だってある」 と言っていました。 実は雅楽がその一つかもしれません。 音楽の定義は思ったより広いともいえるのでしょうか。。 聴いて、脳に心地よさが伝わってくる音、響き、というのは 理論(理屈)だけではない、そういう意味で「不思議」という 表現に私も同感します。