他の回答にあるように伊勢は20年ごと、他にも10年毎とか建替える神社もあります。
それとは別に古くなって建替える場合に一時的に別の場所に動く場合もあります。近くの大きな神社に一時合祀されたり本社に一時戻されて、新社殿完成後に戻る場合もあります。
また、本社から御霊分けと言って分霊される場合、例えば京都から東京などに分社を作る場合には当然ですが昔は徒歩でやってきました。すると宿泊地にお宮を建て、そこが新しいお宮となる場合もあります。
途中のお宮は取り壊されることも多いですが、そのまま残して他の神様を祀ったり、引越し途中の神様の御霊を分けて頂いてそこもお宮にする事も多いです。遷宮途中の宿泊所に建った京都の元祇園や川崎の稲毛神社もこのパターンです。稲毛神社は遷座予定地でしたが神様がここじゃないとおっしゃったので更に移動したという面白いいわれがあります。
また鎌倉の鶴岡八幡にはこの南のほうに元八幡という元々祀られていた神社があります。
さらに春日大社藤原氏の氏神を祀った神社ですが、由緒では「奈良に都ができた頃、日本の国の繁栄と国民の幸せを願って、遠く鹿島神宮から武甕槌命をお迎えした。やがて神護景雲2年(768年)今の地に社殿を造営して香取神宮から経津主命、枚岡神社から天児屋根命・比売神をお招きし、あわせてお祀り申しあげた」とあります。
このように神社というのは移動したり、分かれたりなどをけっこうしているものです。
東京には元々地元の神様は少ないので、ほとんどが御霊分けされた神社です。
仮社の場合も御神体が移れば正式な社殿となります。御神体を移動することを遷座(せんざ)といいます。
お宮が新しくなる場合は遷宮とも言います。
遷宮祭は決められた真夜中に行うことがほとんどです。提灯の薄明かりだけで白い幕で被い光と人目を避けます。
遷宮が終われば新しく遷座されたお宮が正式な宮となるので、前とか後とかに関係なく、御神体のあるお宮に詣でればいいのです。
もちろん先に述べたように移転前の社殿もそのままであれば御神徳もあるという考えもありますからご利益も継続されているでしょう。
要するにどちらも替わりなくお参りすれば良いということになります。