No.1の方が回答された通りです。
私は翻訳ミステリ・マニアで、カーの「皇帝のかぎ煙草入れ」は、43年前に読みました。
翻訳ミステリのあらゆるジャンルの作品を約900冊読んできたのですが、それぞれの分野でよほど名高いものでないと、特に若い頃読んだものは、ほとんど内容は忘れてしまっています。
この「皇帝のかぎ煙草入れ」についても同様なのですが、クリスティに「さすがの私も脱帽する」と言わせたエピソードと、トリックが心理の盲点をついたものだったという点は覚えていました。
このご質問があったので、43年振りに改めて読み直してみました。
実は最近は目の具合がよくないため、好きなミステリもほとんど読むこともなかったので、良い機会を与えて頂いて感謝しています。
私が読んだのは、創元推理文庫の井上一夫・訳(1968.10.11再版)ですが、最近のものとは違っていささか翻訳の文体も古く感じるような代物です。
(2)のご質問ですが、原書を読んだことがないので、前後の状況が分からないのですが、それらしき表現を探してみました。
「砂糖細工の魔女」(上記 p.27、p.40)
「打ち上げ花火みたいなあぶない女」(上記 p.139)
「打ち上げ花火みたいな女」(上記 p.290)
どれも適切な訳語だとは思えません。
"pompom"を、擬音的に考えて作った造語のような気がします。
研究社「新英和大辞典第六版」には載っていませんでしたか゛、
"pom-pom girl" には、卑俗語として「売春婦」
"pom-pom" には、軍隊俗語として「性交」
との意味があるようです。
又、研究社「英語スラング辞典」では、
"zig-zig" には、同じく軍隊俗語として「性交」
があります。
これらを総合すると、
"zizi-pompoml" とは、セクシーな色香で男を惑わせる女に対する卑俗語の可能性が強いのではないでしょうか。
どういう日本語が適切なのか、私には分かりませんが。
お礼
〉"pom-pom girl" には、卑俗語として「売春婦」 〉"pom-pom" には、軍隊俗語として「性交」 〉との意味があるようです。 ああなるほど! それが正しいとすると、戦後まもなく米兵相手に身体を売っていた日本人女性が 「パンパン」と呼ばれた理由も分かりますね。 勉強になりました。