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安藤広重の東海道五十三次の版画
広重の東海道五十三次の版画って何種類ぐらいあるものなのでしょうか。よく、保永堂版とか出てたりしますが、他の種類と何か違いでもあるのでしょうか。 また、当時に刷られた版画と現在になってレプリカで刷られた版画の見分け方がありましたら教えてください。 宜しくお願い致します。
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>2代目、3代目が同じ図柄で版画を摺ったりする可能性はありますか: 多分ないと思いますが、100%の自信はないのです。無責任なこと言って迷惑かけちゃと申し訳ないですし...。 東京神田神保町の ・大屋書房(三省堂そば) ・原書店(神保町交差点そば) ・吾妻書房?(書泉グランデの靖国通りを挟んでトイメン) などで聞いてみたら如何でしょう? ・アダチ版画研究所(所在地不明) ・大田記念美術館(原宿) という手もあります。 広重に限らず、北斎も、豊国も2代、3代がいます。襲名制は歌舞伎のみならず、絵師などにも普通のことだったのです。因みに3代豊国は国貞のはず、幕末~明治初期に活躍しました。2,3代広重もそうです。2代は一寸忘れましたが、3代は鉄道錦絵など、幕末~明治初期の文明開化の様子を西洋染料の毒々しい色遣いで残してくれています。同じ歌川派でありながら、各代の広重、豊国は画風が異なります。 蛇足ながら、川柳の「柄井川柳」も初代のみ知られていますが、私の曾祖父の兄が11世(=11代)川柳だそうで、寺に残っている額の撮影を叔父から依頼されました。
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- ametsuchi
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用語がいい加減でしたので下記URLに従って統一します。 [初摺り版画] 木版画などで一番最初に摺られ完成したものをいいます。 [後摺り版画] 版木の原版が残っていて再度、摺り増したものをいいます。 [復刻版画] 以前、出版された版画を再度、原版を作り直し、再発行された版画のことをいいます。 ・それと#1で「版」と言いましたが、彫り師によって彫られた「版」は「版木」と言うべきでしょう。
- ametsuchi
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失礼しました。下記Siteをご覧下さい。 保永堂版 (Hoeido Edition) 行書東海道 (Gyosho Tokaido) 隷書東海道 (Reisho Tokaido) 竪絵東海道 (Tate-e Tokaido) とあるようです。
補足
サイトのご紹介とご説明、有難うございました。早速見てみまして参考になりました。 実は私は東海道五十三次の版画を1枚所有しています。おそらくレプリカなのでしょうが、保存状態は悪く、表面に茶色の点々が出てきています。赤い色のところは色あせていますし値打ちはほとんどないとは思うのですが、長期間保存されていたようですし、また図柄は保永堂版と同じですのでもしかしたらと気になっています。 あの後、広重をいろいろと調べてみたところ、広重には2代とか3代もいたそうですが、2代目、3代目が同じ図柄で版画を摺ったりする可能性はありますか?何かアドバイスをいただけると助かります。
- ametsuchi
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正確には分からないですが、 ・活版印刷同様、「版」に複数、「摺り」に複数存在する。初版の初摺りが最も貴重とされます。理由として 1)色合いなど、絵師の「監修」が加わっていることが多い。 2)初摺り以外は版が摩滅したり、変形したりするので、色ズレ、線のカスレ、輪郭の不鮮明化が避けられない。 3)版が異なると、オリジナル性が失われる。 で、「東海道五十三次」などの人気シリーズは、版自体が摩耗し、彫り直しになることが多いようです。初版の初摺りなど、美術館に行かないと見ることができません。 ・「何種類ぐらいあるものなのでしょうか」: 具体的な種類は知りません。 ・現在のレプリカ(たとえば、アダチ版画研究所版)の見分け方: a)現在のレプリカは褪色していないことが多い。江戸時代の摺りだとどうしても褪色が避けられない。 b)現在のレプリカは輪郭線がハッキリしており、色ズレも殆どない。当時の「大判錦絵」は現在の週刊誌のグラビアかピンナップに相当し、「芸術作品」ではなかった。しかし、現在のレプリカは言わば、「芸術品の精密複写」としての役割があるわけで、ある意味、江戸時代より品質は上。 c)紙質も現在の方がいい。
お礼
有難うございました。こんなに早く、しかも詳細な情報を頂け、大変感謝しています。情報を下さった書店などに持ち込んで聞いてみようと思います。価値うんぬんよりもいろいろと勉強をさせてもらえそうです。 本当に有難うございました。