厳密なテストをすれば各社各様で違いはありますし、燃費なども差が出るでしょう。しかし、通常車を使う上でユーザーの感覚で目に見える違いはないでしょうね。燃費に関しても燃料の種類よりも運転のしかたや交通状況の際による影響のほうがはるかに大きいでしょう。
あとこれは意外と知られていないことですが、ガソリンという名前の単独の物質は存在しないんですよ。ガソリンといくのは数種類の炭化水素(平たく言えば石油)の混合物なのです。当然、その混合の割合によって性質が変わります。よくハイオクガソリン(最近ではプレミアムガソリンと呼ばれるほうが多いか)などといいますが、ハイオクのオクはガソリンの成分の中のひとつのオクタン(炭化水素の種類の名前)に由来しています。オクタン価100などという数値で示しますが、これはオクタン100%のガソリンと同等のアンチノック性(異常燃焼の起こりにくさ)を持つという意味であり、実際にはさまざまな添加物により同等の性能を得ているのであり、オクタン100%であるということではありませんので念のため。オクタンのほかにもノルマルヘプタンなど数種類の石油の混合物にさらに改質剤として添加物が加えられています。同じメーカーでも夏と冬ではこれらの割合を変えることも有りますし、メーカーが違えば当然異なっています。まぁ、JIS規格で大方の部分は定められていますので、それほど大きな違いはない事も確かです。