学生(児童、生徒、学生)のうちは、一つのところで、ほぼ同じ年齢(幅があっても上下2~3歳)の人がほぼ同じ生活を集団でしているので、その集団の中では関心や話題が比較的近く、その大勢の中から気の合う何人を選んで友達にすることができます。
社会に出ると、まず、ほぼ同じ年齢の人が何百人も固まってほぼ同じことをして生活するような場所はありません。会社も集団生活じゃないかと思うかもしれませんが、会社の同じ部署で働く人の年齢は、上下で何十歳も離れていることもありますし、家族構成、生活習慣、住んでいる地域、趣味、関心のあるテーマなど、それぞれが様々で、たまたま近い年齢の人が周りに数人いたとしても、その人たちと話が合うとは限りません。
また、子供のときからの友達でも、生活環境が変わると話が合わなくなることはあります。就職したり、結婚したり、子供ができたりすると、生活や話題が変わりますから、子供のときの話をしていれば大丈夫だけど、家族や仕事の話は全く合わない(ついていけない)ということも出てきます。
大人になっても友達作りが上手な人もいます。そういう人は、比較的多くの人と交流のある生活をしているか(例えば、会社の生活だけでなく、社会人サークルに入ったり、趣味や勉強のための学校にいったり、地域の活動をしたりしている)、比較的誰とでも話を合わせられるか(例えば、趣味や関心が広く、どういう年代の人でも気軽に話せる)のどちらか(あるいは、両方)です。
つまり、大人になると新しい友達ができにくくなるのは、子供のときのような均質な集団の中にいるわけではないので話(気持ち)の合う人を見つけにくくなるから、だと思います。