>> あれはポップガードではないですよね? //
はい、違います。
ポップガードは、マイクの「吹かれ」を軽減するためのもので、「口とマイクの間」に設置しなければ意味がありません。特にコンデンサマイクは、ダイヤフラムが羽毛のように軽いため、息の圧力だけでも雑音になり得ます。これを防ぐために、「息」をカットするのがポップガードです。 "pop" つまり「パピプペポ」のように、息が勢い良く飛び出す発音のとき、特に問題となるので、 "pop-guard" という訳です。
逆に言えば、ポップガードは、「音」は可能な限り通さなければなりません。布製やスポンジ製は「息」をカットしやすい反面、高音を吸収してしまいがちです。他方、金属製だと共振で高音に色が付くこともあります。ボーカルにこだわるなら、いろいろ試してみると良いと思います。
マイクの後方から側面をかこむ吸音材は、(一般名称は何というのか知りませんが、アンビエントフィルタとか、リフレクションフィルタとかの商品名で売られています)部屋の反響音が入るのを防ぐものです。通常、レコーディングスタジオにはボーカルブースといって、かなり吸音された小部屋が用意されています。宅録では、そこまでやるのは難しいので、せめて(比較的効果の大きい)マイク周辺だけでも吸音しよう、というものです。
両方用意するのが望ましいですが、予算的に難しいなら、まずはポップガードから購入すべきです。息が直接マイクに当たらないということは、ポップノイズを防げるだけでなく、高価なコンデンサマイクを湿気から守ることにも繋がります。他方で、簡易ボーカルブースなら、余っている布団や毛布を適当に吊り下げたりすることでも、ある程度の効果が得られます。