「賛成」「反対」という概念がよくわかりませんが、「必要」か「不要」かということなら、「必要」です。少なくとも現状では。
核エネルギーが恐ろしい力を持っているのは、今回の震災によらずとも日本人なら60年前から誰でも知っています。あんな恐ろしいものはないに越したことはありません。
でも、他に方法があるのでしょうか。巨大なダムを作って水力発電するのも、石油をガンガン燃やして火力発電するのも問題がありますよね。
太陽光は夜には発電できないし、風力も文字通り風任せ。何より圧倒的に出力が足りません。地熱は一部実用化していますが、都市の電力を賄うのは無理。他にも波力とかメタンハイドレートとか研究はされていますが、まだまだ研究段階で本格的な実用化は遠いでしょう。
どんな発電をするにせよリスクは必ず発生するものです。自動車事故が多いからと言って、自動車を廃止するわけにはいかないでしょう?同じことです。
ただ、立地については考慮する余地があると思います。もっと人のいない地域に造るべき?逆です。
ご存知のように、福島第一原発、第二原発は東京電力の施設です。そして福島県は東北電力の管内です。新潟にある柏崎刈羽原発も東京電力の施設で、新潟県はやはり東北電力の管内です。これっておかしいと思いませんか?更に言うと茨城県にある東海第二原発は日本原電の施設なのです。
つまり「東京電力は自社管内地域に一基も原発を持っていない」のです。おかしすぎます。日本で一番電力を使う地域は、日本で一番電力を作るべきでしょう?
だから、私はこう思います。「自分の地域で発電リスクを受け入れるなら、原発を造り、使う権利がある」と。
私は(今は)東京に住んでいて、そこで電気を使っています。ですから、都内や千葉、神奈川あたりに原発があっても仕方がないと思うし、そうするべきだと思います。送電ロスも抑えられるし。
関西も同様。福井県にばかりリスクを押しつけず、和歌山の海岸や琵琶湖を利用して原発を造ればいい。
原発を不要だと考える人は今よりも不便な生活や産業の衰退を覚悟する必要があるし、原発が必要と言うなら自分の家の隣が原発になる覚悟が必要です。
今の日本人には、どちらの覚悟も足りません。全て政府や東京電力のせいにして自分で覚悟を背負うことから逃げています。
あなたの家の土地が原発用地として買収されても、あなたの大切な故郷の海岸を失っても原発を必要と言えますか?
私なら「それでも必要。日本のためなら」そう答えます。少なくとも、現時点でのエネルギー状況であれば。
ドイツは原発を廃止しようとしていて、既に新規建設はやめ、既存の原発も廃炉にする方針を決めました。しかし電力が足りなくて、結局フランスが原発で発電した電気を買っているのです。要するに発電リスクをフランスに金で押し付けているだけで、前述のように管内に原発を持たない東京電力と同じことをやっているだけです。そのためドイツの脱原発の動きは、私は現状では全く評価していません。本当に原発を不要と考えるなら、そんな姑息な手段を取らずに国民に不便な生活を要請すべきです。
お礼
長文での回答ありがとうございます 確かに今原発を廃止しても電力不足になればさらに大きな問題になるかもしれないし、ドイツが原発廃止しようとしていたのは、知っていましたが、フランスから電力輸入していたというのは初耳でした。