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定期借地権って安心ですか?
以前は、よくこんな話を聞きました。 「一旦貸した土地は返ってこない」 借りた人間はず~っと居座ってしまい、借りた権利を離さないため、その土地の所有者は別の利用を考えるにも何もできない。 そこで、定期借地権付きの土地というのが現れたのでは!?ないのでしょうか? しかし、この定期借地権であっても土地を借りた人が手放すのを執拗に拒否した場合には、様々な問題が発生すると 聞きました。 それは本当でしょうか? また、これは事業用の定期借地権でも同じですか?
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土地の賃貸借(借地)は特別法たる「借地借家法」に従います。 まず借地権の存続期間は30年です(法3条)。これより短い期間を定めても「期間の定めがなかったもの(=無効)」とみなされます(法9条)。 だから土地の賃貸借は短くて「30年間」です。長いのは土地を借りる人は普通、その土地を使うために借りる(=建物を建てる)のでその分です。 >「一旦貸した土地は返ってこない」 を解説してみます。 ・まず合意で契約の更新ができれば賃貸借契約は継続。 ・合意がなくても借地人が「更新請求」をすると、地主は「遅滞なく正当事由のある異議」を述べないと「法定更新(=法律上自動的に賃貸借継続)」されます。また異議に正当事由が認められなくても同様に法定更新されます。(法5条1項、法6条) ・また異議を述べても「借地人の土地利用が継続」している場合、前述と同じ異議を述べないとやはり法定更新になります。(法5条2項、法6条) 以上でみたように借地借家法は「更新を原則」としています。ここまでは「普通借地権」です。 >定期借地権付きの土地というのが現れたのでは!? 法22条に「定期借地権」の定があります。 ・存続期間を「50年以上」として借地権を設定 ・その特約を「公正証書」による等「書面」によってする 以上の要件の下、更新しない特約をすることができます。
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- kanjukukaki
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個人的な見解ですが、定期借地権というのは、地価の高騰が著しい時代、マイホーム取得を諦めた人達を引き戻すために考え出されたもので、50年後にどうなっているかということは棚上げしたまま施行した法律だと考えています。 定借契約が終了した時に、現存する建物の撤去を定借人が経済的な理由等からできない場合はどうなるのか、とか、契約期間が半分以下になった時に建物を建替えたとしたらどうなるのか等の疑問は当初より言われています。当然、契約書にいろいろと記載するでしょうが、いくら契約書に謳っても当事者が履行しなければ長期戦にもつれ込むか、短期決着のため建物撤去・引越し費用等を地主が負担するなんてことがあり得るかも知れません。実際に契約が終了した事例がない以上想像でしかありませんが。 参考までに、最近目にした実例ですが、定借物件は「担保価値がない」です。住宅ローンの組み換えをしようとした人がいましたが建物だけでは融資はできないと断られていました。
補足
>いくら契約書に謳っても当事者が履行しなければ長期戦に>もつれ込むか、短期決着のため建物撤去・引越し費用等を>地主が負担するなんてことがあり・・・ そうですか。 やっぱり、たとえ定期借地権とは言え、もめそうですよね。 >定借物件は「担保価値がない」 これはなるほど気が付かなかったです。 確かに不利な条件ですね。 やっぱり、人に貸すと、事実上戻ってこないと思った方がいいですね。 大変勉強になりました。 ありがとうございました。
補足
法的には、借りている土地をちゃんと返却しないといけない。 ということですね。 専門的な説明をいただき、現状が正確に把握できました。 ありがとうございました。