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原子力エネルギー施設

山形浩生という人が「外部電源が切れても、冷却水がなくなっても何も起きず、自然に止まる設計の原子力エネルギー施設はすでにできている」と言っているんですが、本当ですか。

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回答No.3

トリウム溶融塩炉のことですね。 同炉は以下の特徴があります。 【トリウム資源】 ・トリウムは自然界にウランの3倍ある。(レアアースを含む鉱物に含まれる) ・トリウムはγ線(電磁波)の発生量が高く高度な遮蔽が必要。反面、監視が容易となりテロリストが隠して持ち出すことは困難。 【トリウムの特性】 ・トリウムは自然発火しないので、一旦反応が止まれば再臨界は有り得ないので暴走しない。 【液体燃料を使用】 ・燃料は、融点が500℃のサラサラとした透明の液体であるトリウム・フッ化溶融塩 ・燃料が液体なので、メルトダウンが発生しない。 ・炉が破壊された燃料が漏れた場合、低温の大気温で直ちに固化しガラス固化体となる。 ・高温の溶融塩を扱うが、「文殊」で培った「液体ナトリウム(沸点833℃)」取扱い技術が利用できる。溶融塩は水と反応し爆発するナトリウムよりはるかに安全。 【炉の構造】 ・炉の構造が極めて単純なため、炉が破壊された場合でもロボットによる遠隔操作で修復可能 ・炉に燃料が満杯の状態で反応するので、燃料が不足すれば直ちに反応が止まる(燃料の供給バルブを止めれば直ちに反応が止まる)。 ・同じ発電量の場合、軽水炉の1/4の大きさで小型となる。 ・炉内は大気圧で良いため、加圧する必要のある軽水炉よりも安全面で有利。 ・小型炉であれば空冷炉も可能。空冷炉であれば冷却水を必要としない。 【反応の特性】 ・一種の増殖炉なので、投入燃料した90倍のエネルギーが得られる。 ・プルトニウムの発生がウラン型の1/1,000と極めて少ない。 ・雑食性が高くプルトニウムを含む核廃棄物を燃焼消滅させることが可能。 ・使用済み燃料に含まれる放射性物質の大半が半減期が30年以内。 【技術の蓄積】 ・原型の実験炉は、米国で1966-69年の4年間無事故で運転され、基本的技術は確立している。 ------------------------------------- 原子力の平和利用として本命であったトリウム原発は、米国で「軍事用途に使えない」という理由で国家予算が付かない、あるいは無視された・・・と言うのが真実であろうと考えます。米国政府に追従した日本も同様です。 しかし中国が「トリウム溶融塩炉」の開発をぶち上げた為、米国は中国に負けると経済競争力にとって脅威と考え、「トリウム溶融塩炉」の再開発を宣言しておりますので、現在否定的な日本政府も米国に追従する可能性が有ります。 インドはウラン資源に乏しいが、トリウムの資源量が多い(インド産のレアアース含有鉱物のトリウム含有量は中国産よりもはるかに多い)ので「トリウム溶融塩炉」開発をぶち上げております。日本は、親日国であるインドと実用化への共同研究を進めるべきだと考えます。 『参考』 ◎NPO法人「トリウム熔融塩国際フォーラム」:http://msr21.fc2web.com/ 上記の中から ・『そのまま言うよ!やらまいか』「トリウム原子力革命」:http://www.youtube.com/watch?v=z54SBjsc2k4 ・原発安全革命~トリウム原発への道:http://www.youtube.com/watch?v=NhFw32vjyUQ ・原発安全革命 (文春新書) :http://www.amazon.co.jp/原発安全革命-文春新書-806-古川-和夫/dp/4166608061 ◎「トリウム」燃料にした原子炉、安全性は:http://www.nikkei.com/tech/ecology/article/g=96958A90889DE1E6E2E2E1EBE6E2E3E4E2EAE0E2E3E3E2E2E2E2E2E2;p=9694E2E4E2E7E0E2E3E2E3E7E5E7 ◎中国が開発する「クリーンな新型トリウム原発」とは: http://wired.jp/wv/2011/02/16/中国が開発する「クリーンな新型トリウム原発」/ ◎ウランからトリウムへ―世界の核燃料戦略を読む:http://eco.nikkeibp.co.jp/article/column/20090805/101975/?P=1 ◎さよならウラン、こんにちはトリウム:http://business.nikkeibp.co.jp/article/manage/20110405/219323/

その他の回答 (3)

回答No.4

トリウム炉は、本当はもっと素晴らしい原子炉です。トリウム炉が実用化されたら、エネルギー問題は全面的に解決される可能性があります。 簡単に言うと、今の日本にある商用原子炉の燃料をトリウム燃料に置き換えると、U-233を増殖して燃料取替えが不要な原子炉になる可能性があります。40年程度燃料補給なしで、発電できるかもしれません。高速増殖炉の冷却材をナトリウムではなく、水で置き換えたようなものです。トリウム炉の真の利点はここです。 しかし、何故実現しないか、いくつか理由があるのでしょう。 溶融塩炉でしか実現できていないのが、本質的な理由と思います。溶融塩炉の材料が実績に乏しい。例えば、40年くらい材料がもつか確証がない。溶融塩炉なので、大型化が難しい。100万KW出力は難しいのでは。 それから、Po-212だったか、非常に強いγ線を出すので、遮蔽が難しい。このために溶融塩炉にせざるを得なかったと思います。 私も、30年ほど前、実際にトリウムを小型原子炉であぶって放射能を測定したことがあります。サーベイメータが振りきれて悲鳴をあげ、自分の後ろにサーベイメータを持ってくると、音が急に小さくなる、自分が遮蔽になっているのです。10分くらいで100マイクロシーベルト(当時は10ミリレントゲン)ほどの被曝になったと記憶しています。 仮に、今の燃料棒のウランをトリウムに置き換えたとすると、今の格納プールでは、人が近寄れないのではないかと思います。このトリウムの放射能は半減期が70年ほどですから、冷めるのを待ってというわけにもいかない。あの時あぶったトリウムは、まだ元気に強烈なガンマ線を発していることでしょう。 同時にあぶったウランは何ともありません。サーベイメータの針はピクリとも動かないし、何の音も立てません。 トリウムは、資源としてウランよりも豊富なので、非常に有望なエネルギー源と思いますが、それだけに解決すべき課題も多くなるのでしょう。研究すべきものです。 あのとき、一緒に実験したのが、今の原子力安全委員会代谷委員でした。当時は助手でしたね。

  • jkpawapuro
  • ベストアンサー率26% (816/3045)
回答No.2

現在実用化されている炉では、72時間じどう冷却できる原子炉はすでに稼働しています。 ですがいずれ冷却水が尽きたら冷却水を補給しないとしょうがありません。

  • gtx456gtx
  • ベストアンサー率18% (194/1035)
回答No.1

多分、このトリウム溶融塩炉システムのことだと思いますが・・・ さよならウラン、こんにちはトリウム http://business.nikkeibp.co.jp/article/manage/20110405/219323/ 本当に、下記のようなら確かに安全そうですが・・・書かれていない何かがないの???と思います。 「この原子炉は驚くほど安全な構造になっている。もし、過熱し始めると、小さな栓が溶けて溶融塩は鍋の中に排出される。津波で損傷して使えなくなるコンピュ-タ-も、あるいは電動ポンプも不要である。原子炉自体で安全が守られる」

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