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囲碁の終局の仕方について
私は囲碁を趣味とする者ではありません。 これから始めようというのでもありません。 ルールはうろ覚えです。 ただ以前から気になっていることがあるので教えて下さい。 昔、高校生の頃、囲碁を少しだけ習いました。 その時、入門書に終局の仕方について次のようなことが書いてありました。 「有効な手がなくなったらパスをする。 パスが3回続いたら、そこで終局になる」 私はその本でルールを覚えた後、 囲碁のできる同級生何人かに相手をしてもらったのですが、 皆一様に、「囲碁にパスなんてない」と言って、 終局が近づくと「あと、ここに打って」「あと、ここにも」 と、こちらの手を指図して曖昧な終わり方をしていました。 このことがずっとモヤモヤとしていたのですが、 囲碁の正しい終局の仕方は、どのようなものなのでしょうか。 プロの対局で、あまり「パス」なんて言わないような気もしますし…。 また、近年プロの対局で、 終局絡みでトラブルがあったという話を小耳にはさんだこともあります。 ちなみに、私は将棋ファンです。 将棋用語と囲碁用語を混同しておりましたら、ご指摘ください。 (囲碁も「終局」でいいんですか) よろしくお願いします。
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日本棋院の旧規約ではパス規定はなかったのですが、 平成元年の改正によって導入されました。 それによると、パス(着手放棄)が こちら側と相手側、2回続いたら、対局の停止とします。 「対局の停止」の後には、 「ダメ詰め」「手入れ」の、盤面を整理する作業があります。 これは(本来)試合結果に影響を与えることのない着手です。 それが済んでから終局になります。 「対局の停止」と「終局」の間に上記の作業があるので、 若干わかりにくくなっています。 なお、#1さんの答にありますように、この手続きは日本ルールによるものであり、 中国ルールでは「対局の停止」がなく、終局までが正式の着手になります。 囲碁では最後以外での「パス」は、100%不利になるので、 プロが終局意外でパスをすることは考えられません。 以前では対局者が「(これ以上打つところは)ありませんね」と言い、 相手がそれに了承することで「着手の完了」とし、終局としていました。 現在でも多くの実践例でそうなっています。 単に頷きあうことで、ルールにある「パスの2回連続」とすることもあるようです。 問題の、終局がらみのトラブルというのは、 2002年棋聖戦挑戦手合の、王立誠棋聖-柳時薫挑戦者七番勝負の第五局の話でしょう。 ここでは、柳挑戦者が「対局の停止」が成立したつもりで 「駄目詰め」「手入れ」と思っているところに、 王棋聖はそう見なさず、石を取ってしまったわけです。 囲碁界では「王は汚い」とか「恥ずかしい」という声がある一方で、 「それで正しい」「日本ルールの問題点を提示した」と 論争になりました。 長くなりましたが、 「正式な現行ルールでは、パス2回連続によって『対局の停止』とし、駄目詰め・手入れをして終局とする」 「実際上は、『ありませんね』との言葉か、頷き合うことにより『対局の停止』とし、駄目詰め・手入れをして終局とする」 「しかしこの方式は合理性にかけるところがあり、問題となっている。 その点に関しては中国ルールの方が優れている」 ということです。
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- liar_adan
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#3です。訂正。 >プロが終局意外でパスをする ↓ >プロが終局以外でパスをする としてください。 以下、わかる範囲で答えます。 >時間制の対局で、時間内に着手しなかったら負けになりますか。 それともパスしたことになりますか。 この件についてはよくわかりません。 おそらく「パス」と表明しなければ負けだと思います。 とはいうものの、「パス」と言うくらいだったら どこかに打った方が得なので、実際には起こらないのでしょう。 (初級者の大会だとどうなのかなあ…) >初・中級者の対局、特に大会などで 「対局の停止」のことでもめることってありませんか。 あるようです。私は大会には出たことがないのですが、 たまにそういうトラブルはあると聞いています。 >「ありませんね」が投了の「ありません」と間違えられることってありませんか。 潜在的にはあると思いますが、 ・投了の「ありません」は、地が固まりきっていないときに行うのが普通。 ・投了のときのマナーとして、取った石を盤上に置く。(取った石がなければ、自分の石を二個ほど置く) ・(アマの場合)投了ならば、盤面をそのままにするか、崩す。 対局停止ならば、ダメをつめる。 などの違いがあるので、まちがえることは多くはありません。 たまにわかりにくいこともあるのですが、 その場合、盤面をそのままにしておけばいいわけです。 「対局停止」だった場合、相手がダメを詰めはじめるはずなので。
お礼
シツコイ質問に再度答えていただき、ありがとうございました。 ここで得た知識を頭に入れて、今度テレビの囲碁対局でも見てみようと思います。終局に注目して。 この場をお借りして、囲碁ファンでない者の質問に答えてくださったお二方に改めて御礼を言わせていただきます。 ありがとうございました。
No.1の補足です。 中国式ルールなら、ヘボはヘボなりの打ち方で囲碁が楽しめますが、日本ルールだと、「死活」、「有効着手」について、両対局者のコンセンサスがなければゲームが成立しません。 これには、ある程度の棋力が必要なので、極論すれば、[死活]と[有効/無効]着手が理解できる棋力がなければ、囲碁のルールを理解することはできない、と言えるかもしれません。 このあたりが、将棋に比べて囲碁のほうが初心者に敷居が高い、と言われる所以かもしれません。
お礼
#1で御紹介いただいたサイトの最初の方ですが、「別にルールはありません、両方がやめたくなったらやめればいいのです」とか、「……自然に終了」とか、これではまるで禅問答のようです。 私は、囲碁の終局が解らないのとともに、なぜ、囲碁を打つ人がこのこと(終局の曖昧さ)に疑問を持たないのかが不思議でなりませんでした。(たとえば、質問に書いた高校の同級生のように) でも、このようなサイトがあること自体、私の疑問が私一人だけのものではないことの現れではないかと思い、少し安心しました。 >「死活」、「有効着手」について、両対局者のコンセンサスがなければゲームが成立しません。 この言葉でいくらかスッキリしたようにも思います。 回答いただき、ありがとうございました。
> 囲碁の正しい終局の仕方は、どのようなものなのでしょうか。 日本のルールでは、「双方にダメ以外の有効着手点がなくなったとき」が終局です。 http://www2.tokai.or.jp/gan/OWARIK.HTML しかし、中国ルールでは、「地と活石は等価」であり、ダメを詰める行為も有効着手です。 http://igo.ergose.com/cnrule.htm 従って、日本ルールとは終局の時期が違うことになります。 > プロの対局で、終局絡みでトラブルがあった その件は知りませんが、おそらく、ダメ詰まりで手入れが必要な箇所をうっかり手抜いて取られるはずのない石を取られた、といったところでしょう。 中国ルールでは、これはたんに手抜いた対局者の失着でしかなく、トラブルにはなり得ません。
お礼
ありがとうございます。 プロのトラブルというのは新聞で読んだのですが、この件だったかもしれません。ご参考までに。 http://mfeed.asahi.com/igo/topics/020227a.html 御回答と紹介されたサイトを読みましたが、頭が混乱しています。 読み直した上で、#2のほうでまた、お礼を言わせていただきます。
お礼
ありがとうございました。 規約が変わったこと、正式なルールと実際上の違いなど大変参考になりました。 また、次の一行は、私の疑問を裏付けてくれたようで心強いです。 >しかしこの方式は合理性にかけるところがあり、問題となっている。 大分解ってきたのですが、もう少し訊いてもよろしいでしょうか。 (他の方が答えてくださってもかまいません) ◎時間制の対局で、時間内に着手しなかったら負けになりますか。 それともパスしたことになりますか。 ◎初・中級者の対局、特に大会などで 「対局の停止」のことでもめることってありませんか。 ◎「ありませんね」が投了の「ありません」と間違えられることってありませんか。 いずれもド素人の質問で恐縮ですが、差し支えなければお教えください。 過不足のない説明と理路整然とした文章構成のお答えをいただき、 大変ありがとうございました。