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スタンド・バイ・ミーは名作?
- スタンド・バイ・ミーは映画史に残る名作の一つですか?評価を分ける要因とは。
- スタンド・バイ・ミーの評価が分かれる理由には、物語性やキャラクターの成長についての描写の違いがあります。
- 批評家からは映画的な芸術性が評価される一方、視覚的なインパクトの面で物足りなさを感じる声もあります。
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人が映画を見て、頭でなく心に残るいい映画だと思うためには、ずばり「共感」が大切だと思っています。つまり、より多くの人の共感を得る映画=多くの人の心に残る映画=名作、という扱いになるのだと思います。 共感は所詮、自分の経験と照らし合わせて感じるものなので、同じような体験を共有していない人間が、特に何か強い感情を抱かないのは当然のことだと思います。 スタンドバイミーについて言えば、下記3点あたりがそれにあたるかなぁと思います。 1.少年たちがかかえる悩み 2.外の世界へ初めて踏み出す時の怖さ、好奇心 3.1950年代のアメリカの田舎の風景 over prideさんは、1について違和感を感じられたようですが、ここが正に、幅広い世代の共感を得たポイントなのではと思います。家族との問題を抱えていて、短期間でそれを克服した人と、大人になってもできていない人、どちらが多いでしょうか?答えは明白、多くの人は、家族との間に抱える問題を解決することなどできず(そもそも、解決ってなんでしょう?)、地雷のようにそれらを抱えたまま生きているのではないでしょうか。少年たちがこの旅で、そこをすんなり超えて成長してしまったとしたら、映画としては盛り上がると思いますが、一般的な人々の経験からは離れてしまい、共感を得にくくなると思います。逆に、「そうはうまくいかない」ことを学ぶというのも、成長の一つの方向ではないかと思います。 2は特に説明不要かと思いますが、今まで全てだった小さな世界から自分の足で出る時の恐ろしさ、わくわく感、一歩大人になれたような感覚は、誰もが抱いたことのあるものではないでしょうか。観客は、少年たちにかつての自分の体験を重ね合わせて、当時を追体験していると思います。1と2は、世代・国籍問わず、共感しやすいと感じる人の多いポイントではないかと思います。 3は、くせものです。日本に生まれ育った日本人にとっては、映画に出てくる小道具や風景が、当時を体験したアメリカ人にとって何を意味するか、感覚的に体感することは不可能だからです。そういう意味で、over prideさんの「主題歌と映画の雰囲気だけで名作と言われている気がしました。」というのは、鋭い指摘と言えると思いました。では、アメリカ人(アメリカ白人)にとってはどうかというと、「50年代」というのは彼らのとっては、特別思い入れの強い時代なのです。 40年代に第二次大戦が終わり、戦勝に湧くアメリカは50年代、急速に豊かになりました。(赤狩りはありましたが)目立った動乱もなく、ポップカルチャーが発達し、努力すれば誰もがリッチになれると夢を見ていた時代で、子供たちは大人の言うことをよく聞き、近所同士がお互いを信頼することができました。 60年代のベトナム戦争が、あまりにもアメリカにとって悪夢のようなできごとで、若者が大人への反抗をむき出しにし始めたこの戦争の前までの数年間が、アメリカにとっては最後の「平和で無垢な」時代として、ノスタルジーを感じるわけです。(もちろん、黒人は50年代に対しても別の歴史観を持っているはずですが、映画には白人しか出てきませんので) ご指摘の通り、そんなノスタルジーをビンビンに刺激するように、当時の流行の音楽、服装、車、ありとあらゆる「懐かしさを覚えさせる」仕掛けが出てきます。これがアメリカ白人にはたまらないのではないかなぁ、と思います。悪く言えば50年代を美化しているようですが、思い出とはだいたいが美化されるものではないですか? 日本人が、体験してもいないのにこれにノスタルジーを覚えるのは、やっぱりこの映画が「共感の刺激」がうまいからではないかと思います。当時の日本は史上最強のアメリカかぶれでしたでしょうから、当時を知る日本人にとっても、そこはかとなく懐かしい感じはするのでしょう。アメリカ人にとっての「三丁目の夕日」ですね。(ちなみに私は、「スタンドバイミー」は苦くて、映画として好きですが、「三丁目の夕日」はノスタルジー刺激用映像コンテンツであって、映画だとは思っていません。これも好きではありますけど。)
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- akikomarytracy
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そうですねえ、私は好きか嫌いかと言われると好きな映画です。 子供から大人になる時期って皆いろいろありますからね。 それを描いた映画ってことだと思いますよ。それにファンでない私の目から見てもリバーフェニックスが一番良かったと思いますし。青春のはかなさみたいな感覚は良く出ていたと思いますし。 映画史に残る名作でも人によっては何でこれが名作なのか分からないと言っているのを聞いた事が何度もあります。例えば「風と共に去りぬ」は見方によっては「こんなわがまま女が主人公???」という感想を持つらしいですから。 感動だとか好き嫌いの感覚は人によって違うと言う事でしょうか?誰かが感動しても自分が感動するとは限らないし又皆が同じ感覚である必要はないと思いますよ。 私もスタンドバイミーが名作の範疇に入るかと言われるとどうかわかりません。でもつまらない映画ではなかったと思います。
お礼
回答ありがとうございます. やはり,スタンドバイミーは好きな人が多いですね. 好きというより愛されてるという感じでしょうか. 映画はよく見るのですが,自分の中で名作でない映画でも「たしかに名作には数えられるな」 と感じられる部分があったりするのですが,この映画を見たときには そういった部分が僕にとっては皆無だったので質問させていただきました. 皆さんの意見を聞いて,思い返してみれば確かにつまらない映画では無かったと思えてきました. 僕の一方的なやり取りでしたが,こういった議論ができるのも映画の面白い部分だと思います. 皆様の意見を聞けて楽しかったです.ありがとうございました.
- yoichi001
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かなり古い記憶なので、他の作品と混同してたらごめんなさい。 最後のナレーション部分で 「町が少し小さく見えた」「友人達は列車の窓の景色のように通り過ぎていった」っていう部分があった気がします。 私にとっては、この2つのフレーズだけでこの作品は名作だって印象が残っています。 90分間の他愛も無い部分で、ほんのチョッとだけ少年達が大人に近づいた瞬間を描いた作品なので、そこでそんな瞬間「あるある」って思えた人にとっては、90分間の他愛も無い部分が凄く心地いい時間に感じるんだと思います。 「列車の窓の景色のように通り過ぎていった」っていうのも、自分の感傷的な部分を擽るフレーズです。 この手の作品は人それぞれでしょうから、主題歌と雰囲気だけで名作っていうのも遠からずかもしれません。 まぁでも、名作100くらいを選べば、主題歌と雰囲気だけでベスト20位くらいには入る位の作品かも・・・。
お礼
回答ありがとうございます. 確かにそういったフレーズが付いていましたね. 共感できる人には心地よいのですね.僕の場合は共感できる部分が少なかったために だらだら話が続いてるように感じてしまったのかもしれません. もう少し歳を重ねてからもう一度みてみようと思います.
- ralf124c
- ベストアンサー率52% (232/446)
映画に関しては前の回答者の方々と同じような感想です(どちらかというと好きな映画ってとこです)。 ご存知かと思うのですが、原作はホラー小説界の巨匠スティーブンキングがホラーでない小説を書いた中篇のひとつで、邦題「恐怖の四季(Different Season)」四編ののなかの「The body(死体:邦題スタンドバイミー)」という一編です。 単なるホラー作家のキングが米国でどれだけ有名かというと、連続TVドラマの一編にキングの少年時代を扱ったエピソードがあったりするくらいです(「Quantum Leap:邦題/タイムマシーンにお願い - Episode ブギーマン」:初期のインターネットユーザ間でもかなりメジャーなドラマでマクガイバーと並んでホームページが乱立した時代があった)。 タイトル通り死体を探しに行くという非日常が物語の中核です。 他の事柄は物語の味付けに過ぎないと考えています(それもまた結構いいのですが)。 スティーブンキングの小説に関しては国内外を問わずたくさんの研究本が出ておりますのでその辺に関してはそれに譲るとして、キングの小説の特徴は非日常を描く際に、身近な日常を随所にちりばめてリアリティーを出し物語に説得力を持たせるという手法がとられます。 また、個人的な主観ですが、心理描写などあってもどこか共感できない(したくない)突き放された登場人物たちを客観視して物語が進んでゆくものがかなり多いです。 もちろん、非日常を経験して生還できれば元の日常がハッピーエンドということなんですが、過度に期待しているとバッドエンドと感じるかもしれません。 このリアリティを出すための小道具類が心的な共通項はあっても日本の生活ではあまり見かけないものが多いためいまいち日本人にはリアリティーが無いように思えるかも知れません。 たとえばログハウスとか米国版プレイボーイ(ペントハウス?)とか金網で囲われた廃棄物集積所とその番犬とか、日本で描写するなら草むらの秘密基地とか平凡パンチとか廃工場なんかに置き換えないとしっくりこないですし、登場人物も身近にいそうな家庭環境を持った普通の子達なんですが、日本が舞台じゃないので微妙な違和感があるように感じてしまうのはたしかと思います。 米国人みんなが幸せそうに見えて不幸な感じがあまりしないという感覚を昔持っていましたが、日本のテレビや映画でしか海外を見たこと無かったためで、実際に観光なんかじゃなく普通の町をぶらぶらしてみると「普通じゃん」とわかるんですけど。 まぁ、小さなカルチャーギャップという奴でしょうか。 原作や他の映画になったキング作品(映画原作が多産なのも特徴です)なんかにも親しんでみてください(おすすめはクローネンバーグ監督クリストファーウォーケン主演のデッドゾーン)。 長々と失礼いたしました。 別作品のキャラ出演というお遊び(クジョー:邦題ではクージョかな?)なんかもありますが、基本的には小説にかなり忠実に作られているように感じましたし、キングファンにとってはまずまずの合格点といえるんじゃないかと思います。 子供が外で遊ばなくなった現代では、違和感バリバリの物語ですけれども、おじさんたちには古き良き少年時代ということなんです。 邦画に例えれば「三丁目の夕日」といった感じでしょうか。 ですので一般的な評価はともかく、ジェネレーションギャップやカルチャーギャップがある人にとってはどうしても違和感が拭い去れないため評価が低くなるのが当然だと思います。
お礼
回答ありがとうございます。 「三丁目の夕日」の例えにはかなりしっくりと来ました。 僕がこの映画を見るにあたって、最初から「成長の物語」だと思っていたのが 悪かったのかもしれません。それが「名作」と言われているのだからと 間違った方向に期待を大きく持ち過ぎていました。 キングの作品についても色々と教えていただきありがとうございます。
- nantokasensi
- ベストアンサー率42% (69/163)
スタンドバイミーは、名作といわれていますが、世間の人がどこをどう評価しているのか知りません。ほかの映画もそうですが、自分で見て感じたままで評価するところが多いです。したがって、どうしてこれが名作なんだろうと思うものもありますし、逆に何でこの映画は人気がないんだろうというものもあったりします。 スタンドバイミーについて、私が思ったことは次のようなところです。 ストーリーを要約すると、大きな流れは、死体を見に行くことだけでしたね。その過程で小さなエピソードがいくつも盛り込まれています。ひねりらしい所もなく、たったこれだけの構造で淡々と物語が進んでいきます。しかも、質問者さんもご指摘があるように、問題は解決していないし、ハッピーエンドにもなっておらず、どちらかといえばバッドエンド的な終わり方になっていました。 普通、名作や良いといわれる映画は、これとまったく逆で、大抵は、主人公が一度ピンチに出くわしたり、小さなエピソードが複雑に絡み合って、最後はハッピーエンドやどんでん返しなど大きな結末があります。たとえ前半がつまらなくても、結末が面白いとそこそこの評価になっていきます。 しかも、大抵の映画はフィクションで、実話ものもありますが、これらは決して自分が経験できないようなものばかりです。SFや歴史ものファンタジー経験不可能ですし、現代ものでも、ほとんど非現実的なものであったり、主人公と同じ境遇に離れません。しかし、そういう映画を見ていると、自分がその中に引き込まれ、まるで体験してきたかのような気分が味わえます。 スタンドバイミーの中では、私は死体を見たこともないし、拳銃を持ったこともないので非現実的なようですが、そうではなくて、個々のエピソードは違っていても、子供のころ、友達と冒険に行ったり、いたずらや悪さをしたり、悪いお兄さんにいじめられたり、同じような境遇を経験しています。 子供のころは良く遊んだ幼馴染とも、中学、高校と進むにつれ疎遠になっていきます。子供には、子供独自の世界があり、大人になると常識の檻に囲まれた別の世界に変わってしまいます。 ほかの名作では、外から与えられた設定で主人公を擬似的に体験できるのに対し、スタンドバイミーの良さは、自分の内面が掘り起こされ、子供のころの思い出が再び体験できるというところにあるのではないかと思います。 結末がうやむやな感じになっていても、それがぜんぜん悪く感じないのは、自分自身もどこで終わっていたのか、子供と大人の境界線がぼやけていてるからだと思います。きっちりと終わってしまうと、スタンドバイミーと自分の世界観が一致しなくなり、共感できなくなってしまったかもしれません。 長くなりましたが、私の思うところはこんなところでした。
お礼
回答ありがとうございます。 バッドエンドが悪い映画だとは思いませんが、この映画の場合、話の推進力を 完全に失っているように感じてしまって。。。 スタンドバイミーは人生で2度見る映画と言われますが、僕の場合まだ1度目です。 もっと歳をとってから見ると、この映画に対して思うところがあるかもしれません。 この映画の波長に僕はまだ合っていないのでしょうね。
- keronjin
- ベストアンサー率50% (83/166)
他人の考えに流されずに自分の思いを主張されるのは大切で素晴らしい事だと思います。 映画は”こう作らなければいけない”という決まりがあるわけではないですよね。 監督の伝えたいことが見た人にどう伝わるか。それに共感が出来た人が多ければきっと”良い映画”ということにになるのでしょう。 「スタンド・バイ・ミー」は25年前の映画で、あなたが生まれる前の作品です。 当時を知らないと理解出来ない部分もあり、失礼ながら青春を懐かしむような感情はまだよく理解出来ないのではありませんか?。 あと20年ほど経ってもう一度見直したらあなたも何かを感じるかもしれません。 とはいえ、古い演出や映像表現ですからね・・・良いと感じないのも仕方ない。。。 うまく回答が書けなくて申し訳ない。私は言葉に出来ない良さを感じます。 映画は人に説明されて理解したり批評するものじゃないと思っています。 一度見て”良かった”と感じなかったのなら多分それまでの物じゃないですかね。 それはそれでいいと思います。
お礼
回答ありがとうございます。 確かに映画に対して「こうすべき」と少し高圧的になり過ぎていますね。反省します。 観客が自身の子供時代を振り返る映画なのですね。 薄々はそうだと思っていましたが、やはり。といった感じです。 あまりに世間と僕の意見にギャップがあったので、皆様の意見を求めましたが 僕にとっては「良い映画」でなくともよいのでしょうね。 あと20年したら見直してみます(笑)
- taishokunn
- ベストアンサー率14% (41/275)
私も音楽だけは、気に入ってますが内容的にはどうかな?とおもいます。 ただ、映画は評価された時期のその国の社会的な時代背景やその時点での人の考え方によって 異なってくるのでしょう。 あなたもご存知のようにクレージーキャッツの無責任シリーズとかは、現在のように人員削減をして (リストラ)一人当たりの所得がなくなっている次代ではうけません。 映像的な部分もその当時の監督はグラフィックやCGを使うなんてことはまったくなっかたでしょうね。 Good Luck By hamutaro
お礼
回答ありがとうございます。 確かに、この映画はかなり昔の映画で、映画公開よりもさらに前の時代を描いているわけですし 当時を知らない僕には分かりづらかったのかもしれません。 公開時にはビデオなんて一般的なものでもなかった時代ですから、 後世の人がこの映画を見ることなど想定していなかったでしょうね。
お礼
回答ありがとうございます. 僕も,映画において共感は非常に大切な要素だと思います. 「そううまくはいかない」事を学ぶことも成長でしょう. ですが,スタンドバイミーは投げたら投げっぱなし.それが目立ったので,少し気になった次第です. 歴史を踏まえて,この映画が登場した時代も踏まえた上で映画を見ることは大事ですね. そこまで理解できて,映画を見ておられるとは感服します.僕もそうなりたいですね. ありがとうございました.