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ワイヤレスマイクにおける6k付近の強調について

ゼンハイザーやシュアなどのワイヤレスマイクのカプセルは、周波数応答特性で6000Hz付近に異様に高いピークが設けられていますが、なぜですか? アナログワイヤレスでは6k付近が減衰しやすいのですか? http://www.gentrade.co.jp/sennheiser/RF/Sennheiser_Wireless.files/Frequenzdiagramm_MD5235.jpg http://www.google.co.jp/imglanding?q=Shure+SM58+wireless+frequency&um=1&hl=ja&sa=N&rls=com.microsoft:en-US&tbm=isch&tbnid=yrZug8PKfTkbxM:&imgrefurl=http://jp.line6.com/xd-v/sound.html&imgurl=http://jp.line6.com/xd-v/images/V70-Shure-SM58-response.jpg&w=384&h=177&ei=J4DSTb7POI7CvQOTh-i6DQ&zoom=1&iact=hc&page=1&tbnh=73&tbnw=159&start=0&ved=1t:429,r:10,s:0&biw=1264&bih=682 また、同じゼンハイザーの SKM 5200 トランスミッターに対応しているノイマンのカプセルでは6kにそのような強調はなく、低域のエンドを伸ばし、高域全体を盛り上げています。 http://www.neumann.com/zoom.php?zoomimg=./assets/diagrams/kk105_diagrams.htm&zoomlabel=Diagram&w=878&h=278 TBS系列のCDTV以外のテレビ番組では最近はほとんど見られなくなってしまいましたが、結果的にこれは失敗作なのでしょうか?

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回答No.2

A No.1 HALTWO です。 >また、Neumannの“ワイヤレスの”カプセルが、音声以外の楽器収音に使用されている場面というのを、私は生まれてこのかた目にした事はございません。 失礼、私の説明が足りませんでしたね。 「音声以外の音」をワイヤレス・マイクで収録しなければならない場合とは楽器音収録のことではありません。 私は防犯監視システム作りも行っていたことからワイヤレス・マイクで機械音を集音しなければならない要求に対して「Vocal や On Mic Setting 収録ではなく Off Mic Setting なのだから高域強調のないマイクが欲しい」と探した結果 (型番は忘れましたが) Panasonic の Handy Mic (どうみても Speech 用ですが、高域強調感は確かに少ないものでした) を選択したことがあります。・・・「工業用などの用途であるのでは?」と思っていたのですが、その時は探せませんでした。 >アナログワイヤレスでは6k付近が減衰しやすいのですか? というのではなく、御指摘の SM57 にも見られるように近接録音 (Vocal に限らない On Mic Setting) を行う「Dynamic 型」Microphone には敢えてこのような特性を強調させているものが多いと思います。 私は御質問者さんの御指摘通り、高音域は 4kHz 付近と 10kHz 付近の 2 段階イコライジングを好みますが、近接録音では予め 6~8kHz に Peak を持つ Mic を用いた方が明快なサウンドで収録できるというのも事実です。(これは Dynamic 型に限らず、Condenser 型でも Mixer 段階で敢えて高域を Boost することもあるのですが、後から電気的に Boost するよりも Mic Capsule の段階で Boost 気味の特性になっていたものの方が遙かに良好な結果を得られます) 一方、同じ Dynamic 型でも Off Mic Setting に使える Electro Voice RE20 などは Condenser 型に近い Flat な特性を有していて (実際 RE20 2 本と Sony PCM2000 で収録された Jazz Piano CD でステレオ芸術誌に優秀録音と評されていたものもありました) 逆に On Mic Setting で Bass Drum を狙う際には Low Filter を入れないとボムボムした音になっていました。(線の太い音色と蹴飛ばしても壊れない頑丈な RE20 は私の御気に入りの Mic で、$350 ほどで買えたことから屋内外を問わず all-round で使える Mic として随分と頼りにしていました) RE20 も厳密に言えば 8kHz 辺りを中心に前後半 Octave ほどに渡って 3dB ほど持ち上げた特性になっているのですが、聴感上は高域を持ち上げたという感覚はなく、むしろ RE20 よりは遙かに Flat な特性を持つ Condenser Mic である Schoeps CMC シリーズの方が高域に艶を持たせた感触があります。(ただし RE20 で Voval を On Mic 収録しようという時は Low Filter に加えて 4kHz 10kHz イコライジングも必要で、イコライジングの掛かりが悪いことから Shure SM58 の方がよっぽど楽でした) このことからも Dynamic 型の Mic では 5~10kHz (或いは 4~8kHz) 辺りをやや持ち上げた特性にしなければ聴感上の Flat 感覚や歯切れの良いレスポンスを得難く、Vocal 用を含めた On Mic Setting 用の仕様では近接効果低減のイコライジングも重なることから周波数特性上は高域の Boost が強調されて見えるのではないのでしょうか? Sennheiser SKM5200 + Neumann KK105 が TBS 系列の CDTV 以外のテレビ番組で殆ど見られなくなった原因は判りませんが、それをもって失敗作とは思えません・・・きっと他に理由があるのでしょう。 Web で見る限り、Celin Dion、Beyonce、Barbra Streisand、Morten Harket など多くの歌手に用いられている Mic ですね。

c800g
質問者

お礼

豊富なご経験に基づいた貴重なご意見、ありがとうございました。 やはりオンマイクでは、フラットな特性は現実的ではないのですね。 バンド・ミックスの中で抜けるヴォーカルを、カプセルの段階で出せているマイクはユーザーとしては非常に助かりますし、これからもっと出てきて欲しいものですね。

回答No.1

>アナログワイヤレスでは6k付近が減衰しやすいのですか? ・・・ではなく、逆にハンディ・マイクでは近接効果によって低域が増幅され易いので、予め低域側を減衰させた特性にした結果、6kHz を中心に高域を持ち上げたように見える特性になっているのです。 生録現場ではミキサーに付いているロー・カット・フィルターでヴォーカル・マイクの低域側を減衰させると共に歯切れの良い音声を収録するために高域側を少し持ち上げ、サシスセソなどの擦過音が煩くならないよう超高域を減衰させるイコライジングを行うものですが・・・特に女性ヴォーカルの収録ではこうしたイコライジングを綿密に行わないと愛らしい筈の声がドスの効いた声になってしまいます(笑)・・・御指摘の Sennheiser マイクではそうしたイコライジングをマイクの段階で行うことによってフラットな増幅しか行わない PA (公民館の拡声装置などのようなパブリック・アドレス装置) で拡声しても良質な音声が出力されるようになっているというわけです。 ワイヤレス・マイクは音楽収録よりも音声拡声に用いられることが多いので、ワイヤレス・ハンディ・マイクにはこのような特性を持たせたものも多いのですが、一方で「音声以外の音」をワイヤレス・マイクで収録しなければならない場合には御指摘の Neimann マイクのようにフラットな特性にしているものもあります。

c800g
質問者

補足

頂いたご回答によれば、ハンドヘルド・マイクが特に近接効果の影響を被るかのような表現がなされておりますが、無指向性(Omni-directional)の特性を持つダイアフラム以外は、基本的に近接効果によって低域が増幅されるのは周知の事実です。 私が論点としておりますのは、上記のワイヤレス・カプセルが「一般的な有線ハンドヘルド・マイクとは異なったブーストのポイントで高域が強調されているはなぜか?」という点です。 4000Hzや10000Hzを回路の段階で強調しなければ自然なヴォーカルにならないのは当然です。 また、Neumannの“ワイヤレスの”カプセルが、音声以外の楽器収音に使用されている場面というのを、私は生まれてこのかた目にした事はございません。 そもそも上記のNeumannのカプセルの低域はフラットではありませんし、ピアノなどの楽器収音ならば、本当の意味でフラットな「U 87 Ai」などの特性が理想的なはずでしょう。 http://www.neumann.com/zoom.php?zoomimg=./assets/diagrams/u87ai_diagrams.htm&zoomlabel=Diagram&w=878&h=278 さらに、基本的にギターアンプやドラムなどの“音声以外の音”を収音するために使用されている、Shureの有名な「SM57」の応答特性でも、まるで上記Sennheiserの「MD 5235」であるかのような、普通のハンドヘルド・ヴォーカル・マイクよりもはるかに極端な強調が施されています。 http://www.shure.com/idc/groups/public/documents/webcontent/rc_img_sm57_large.gif 重ねて申し上げますが、近接効果はハンドヘルドやヴォーカル用マイクのみで発生するものではなく、低域を目立たなくするために中高域をあらかじめ上げているというご説明は、本件の論点を逸脱しております。 私が最もお聞きしたいポイントは、上記の2社のワイヤレスのダイアフラムが、なぜ6000Hzにこだわって感度をブーストする必要があったのか、という事であります。

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