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SLを石炭以外のもので動かすことは可能?
SLが動くしくみは石炭等を燃やす→湯を沸かす→蒸気で動く、と認識していますが 一部に重油を併用していた例もあったようですがSLと言えば石炭です。 この「石炭」ですが燃やすものは石炭でなければならない理由はどんな点なのでしょうか。 例えばですがゴミ(もちろん不燃物は除く)や不要な木材を燃やすのはどうなのでしょう? (ゴミの焼却もできて一石二鳥?) 突飛な質問ですが不思議に思ったのでご教授下さい。
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一部重油のことも有ったと言われるように、熱量があれば石炭の必要はありません。 ただし、石炭程度の火力がなければ、満足な出力が得られませんので力強く早く走ることは無理かもしれません。 なお、昔ガソリンが不足した一時期、木炭自動車がありました。 木炭を蒸し焼きにして出てきたガスをピストン内に送って燃焼させる物です。 当然、ゴミを燃やすことでその熱を原動力とすることは、蒸気機関車に限らずどのような動力にも応用できますが、その熱量や燃焼装置が大きくなりすぎて車やSL等の移動装置には無理がありそうです。
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- SPS700
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#9/10です。補足です。米国在住のため例はアメリカの物を使いました。 ご質問の >>燃やすものは石炭でなければならない理由はどんな点なのでしょうか。 ですが、多分に偶然が絡んでいるのではないかと思います。蒸気機関が使われた目的は、下記のように炭坑の排水でした。1712年のニューコメンの機関も、1969年のワットの機関もそうです。それまで馬が使われていたが、飼葉代が上がり、安い石炭が燃料に使われた、とあります。 http://homepage2.nifty.com/eman/thermo/steam.html これが、1804年のトレビシックの蒸気機関車、さらに1914年のスティーブンソンの蒸気機関車へと、下記のように受け継がれて行ったものと思われます。 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A4%E3%82%AE%E3%83%AA%E3%82%B9%E3%81%AE%E9%89%84%E9%81%93%E5%8F%B2 これは大西洋を渡ってアメリカでも石炭の出るペンシルバニア州やウトェスト・ヴァージニア州などでは、石炭(例えばウェスト・バージニア州のノーフォーク・ウェスターン鉄道の1218号)。森林鉄道では#9のような薪、石油の出る西部では#10のような油焚き(スポケン・ポートランド・シアトル鉄道の700号機=SPS700)が出来ました。ですから手近にあって安い燃料が使われたようです。
お礼
偶然から必然に変化したということでしょうか。 皆様の回答を見てなぜ石炭かということはたいへん理解できました。
- ultraCS
- ベストアンサー率44% (3956/8947)
燃料無しというのもあります。一応、蒸気で動くので範疇かと 無火蒸気機関車 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%84%A1%E7%81%AB%E6%A9%9F%E9%96%A2%E8%BB%8A http://tsuzuki.photoland-aris.com/fireless/ ボイラが地上設置ですから、車上設置の場合より条件が緩く、いろいろな燃料が使えます。 国内だと、八幡製鉄構内(メーカー不明)、浜安善のシェル石油(ヘンシェル)で使われていました。
お礼
こういうものがあることは知らず、驚いています。 確かに不恰好ですが今の時代にもいろいろ合致しているところも多いような気がしますね。
- FEX2053
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皆さんが言われる前の問題として、「蒸気機関車のボイラはもともとそれほど熱効率が高くない」という問題があります。同じ燃料を使うなら、確か発電所を設置して電気機関車で運用する方が、熱効率は数倍~十数倍高かった筈。おまけに電気機関車はプリウスみたいに運動エネルギーを電気エネルギーに変える「回生制動」が可能なので、よりエネルギー効率が高いんです。 熱効率の低いボイラーで何かを燃やすと、学校の焼却炉同様「ダイオキシン」がバンバン出てきます。発電所ならその手の物質が出ないように高温で焼却するとか、廃ガスを回収する装置を付けるとか出来ます。その意味でも蒸気機関車で石炭や重油など「燃料として上質な素材」以外を燃やすのは環境によろしくないですね。 ちなみにゴミ焼却場で発電をするコトは最近結構行われていて、経済的にもそろそろ引きあうレベルまで来ているそうです。 http://crocro.com/news/20100703101827.html
お礼
無駄がなくてもダイオキシンを撒き散らすようでは困りますね。 今は電力の論議が盛んに行われているのでゴミ焼却が発電になればいいことですね。
- SPS700
- ベストアンサー率46% (15297/33016)
- SPS700
- ベストアンサー率46% (15297/33016)
1。薪 石炭以外には、まず薪があります。添付の写真は北米オレゴン州東部サンプター・バレー鉄道で現在動態にあるハイスラー型のSLですが、テンダーに木を積んでいるのがご覧になれます。この種の特徴は、石炭より火のついた木片が大きく、山火事を起こすので、スパークアレスター(火塵留め)が煙突について、筒上の煙突でなく、飛び上がった火の粉がまた落ちて回収されるよう漏斗型になっています。初期の森林鉄道に多く見られます。 2。重油 既にご質問にありますが、ユニオンパシッフィックの3985(下記)が、石炭焚きでは沿線に火事が出る起きるとコロラド州から禁足を喰らい、油焚きに改造されたのは有名です。 http://www.google.com/search?q=up+3985&hl=en&client=firefox-a&hs=Z79&rls=org.mozilla:en-US:official&prmd=ivns&tbm=isch&tbo=u&source=univ&sa=X&ei=1B7ITY6CL47PiAKFsP3WBA&ved=0CEYQsAQ&biw=1564&bih=873 僕はまだ石炭焚きのころ、3985の撮影に行ったことがありますが、鉄道側は火消しの水タンクを積んだモーターカーを、列車のあと走らせて、消火に当たっていました。昔はどうでした?と聞いたら、昔は沿線の焼けるものはみんな焼けて、安全だった、今はSLって滅多に走らないので、かえって火事の危険があるのさ、と言うことでした。
お礼
もろに薪ですね。 モーターカーがその後消火というのも微笑ましい光景ですね。 やってるほうはたいへんでしょうけど。
- kuni-chan
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もちろん石炭でなくても燃えるものなら使用可能です。 ただ、燃料の搭載量は限られていますので、少ない量で火力がある石炭が有力候補です。 最近は煙を出さないように練炭も使われます。 ゴミは重量の割に火力が低く、効率の点で不向きです。なお、ゴミ熱発電に利用されているゴミはそのままではなく加工品です。これにより高温で燃えます。 もし石炭以上に安くて軽く火力があるものが開発(発見)されれば、その方が良いのは確かです。
お礼
どんなに熱量があっても頻繁に補充が必要では使えないですね。 そういう視点も必要なのですね。 最近は練炭も使われているのですか。
- Kon1701
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ディズニーランドの蒸気機関車、これは灯油を燃やしているそうです。さすがに煙を派手に出して走るのは不都合があるでしょうね。 あと、アメリカだったか、木材を使った例があったように聞いています。これは、安く多量に入手できるからだったそうです。 既に回答が多数あるように、蒸気機関車は発熱さえすれば何を燃やしてもよい、となります。ただ、燃焼室が比較的狭いことと、長い煙突がつけられないので石油以外では石炭が良い、となるのでしょうね。
お礼
ディズニーランドは灯油なんですか。 煙が出ることも忘れてはならなかったですね。 理由がよくわかりませんでしたが燃焼と煙突の長さも関係しているのですか。
重量及び容積当りの熱量が石炭燃料として設計されています 戦中・戦後の一時期に石炭不足で薪を燃料として走っていました 当然、蒸気圧不足で規定速度は出ませんでしたが・・・ 小形の機関車では石炭以外を燃料として設計された物もありました サイパンでは「さとうきび」の搾りかすを燃料とした機関車が貨車を牽引していました
お礼
薪をSLの燃料にしていた時代があったのですか。 さとうきびが燃料というのもエコが叫ばれる時代を先取りしている感じがします。
- TooManyBugs
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別に熱源は何でも良いのですが 発熱量が大きい、価格が比較的安い供給が安定している。などから日本では石炭主流となっています。 他にも重油、軽油なども使われますしタイなどでは木材(チーク材だと発熱量が多い)が使われたりスイスでは電気も使用されたことがあります。 ゴミなどは発熱量や供給が不安定であり小型の機関車型のボイラーでは使いにくくなってしまいます。
お礼
発熱量だけでなくて供給面の視点も必要なのですね。 ゴミの発熱量が低いことも知りませんでした。
やっぱりそれは発熱量と入手性の問題です。石炭なら、石油よりもはるかに普遍的に存在します。日本国内でも採れますからね。 廃物利用と言えば、南国限定ですけどサトウキビの運搬鉄道で走っているSLは、バガスと言ってサトウキビの絞りかすを干してブロック状に固めたものを燃料にしていました。ただし熱量が小さいため、重油バーナー併設が多かったですけど… 都市ゴミだとプラスチック類があるので、熱量はそれなりに稼げそうですが、燃焼温度が低いと猛毒のダイオキシンができてしまいますし、それでなくても有毒ガスや悪臭は確実に発生するので、そんなものを撒き散らしながら走らせるわけにはいかないでしょう。じゃあプラスチック類をよけておく?それじゃあ今度は燃えかすばかりいっぱい出す割に熱量が足りなくて…ってオチが待っています。 やっぱりゴミはゴミ焼却場で燃やさないと、こういう問題は避けられません。ゴミ焼却場も新しいところでは排熱で発電できたりするので、何も無理してSLで燃やさなくても… 一応、ゴミ発電の広報資料 http://www.pwmi.jp/plastics-recycle20091119/future/index.html それにそもそも、蒸気機関は熱効率が低いので、投入した燃料の割には取り出せる仕事量が少ないという重大な欠点があります。SLの熱効率は10%未満でしかありません。つまりこれは、燃やした燃料の90%以上が無駄になってしまうことを意味します。ディーゼル機関車だと熱効率は簡単に30%以上が得られ、単に煙が出ないという以上の差があります。
お礼
さすがにゴミを燃やしながら走るわけにはいかないのですね。 熱効率の視点を知りませんでした。 ディーゼル機関車の効率が高いことも回答で知りましたがそれでも30%とは逆に驚きました。
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お礼
熱量が深く関係するのですか。 それには燃焼効率性も必要なのですね。 木炭自動車は聞いたことありますが戦時中のい物資不足時代の粗悪の代名詞的存在でしたかね。 参考になりました。