保険料が高いか安かは加入者の感じ方にもよります。
絶対にこの保険が必要だと思えば、安く感ずる人もいるでしょう。
また、懐に余裕のある人、ない人によっても感じ方は異なります。
そもそも損害保険は過去の統計で成立している世界です。
その統計は損害保険料率算出機構という機関が算出していますが
この数値はアドバイザリーレート(参考純率)といって
保険会社が守る義務はありません。
ただ、現在はどの保険会社もこの純率をベースにして自社の
保険料をそれぞれ出しています。
なお、この統計は一定の期間ごとに見直され、それに応じて保険料も
各社が改定しています。
本題ですが、各社が進めるのは必ずしも利益率の問題からでは
ありません。
自動車保険の損害率は各社70%を超え、完全な赤字基調です。
保険会社は被害者救済のための社会的義務も負っているのです。
もしこの人身傷害補償保険があるのに、一切それを勧めなければ
不作為の罪に問われるでしょう。
人身傷害補償は、人身事故には多くの場合過失相殺という仕組みがあり
被害者の過失分はカットされて相手から賠償されますが、
そのカットされる部分(=相手からとれない部分)がこの人身傷害
で補償されます。
また、公式統計では4台に1台強が任意保険無保険で街を走っています。
こんな場合にはまず、自賠責を超えるような金額は相手からの
補償は期待できませんが、人身傷害補償で賄えるのです。
生命保険や傷害保険で身を守るという考えもありますが、これは
全く保険の内容や趣旨が人身傷害補償保険とは異なります。
なお、人身傷害補償保険料はかって損害率がよかった時にはきちんと
引き下げられていますよ。
今後も損害率が改善されれば引き下げられます(逆の場合もあります)
私は永年損保業界に身を置き、数々の事故処理もしてきましたが、
どれだけこの人身傷害補償で多くの被害者が救われたかを身を以て
経験しているために、保険料が高いとか安いとかではなく、絶対に
必要な保険であるという認識で勧めています。
最後に、保険料が高いから加入しない思えば、加入しない選択もあるのが
任意保険であり、強制加入の自賠責とは異なるのです。
任意保険はすべてが自己判断、自己責任での加入です。
補足
損害保険料率算出機構とは何でしょうか?多分ご存じないと思いますので解説します。 一応機構のページには以下の文言があります。 >「損害保険料率算出団体に関する法律」に基づき、損害保険業の健全な発達と保険契約者等の利益の確保を目的として当機構が設立 つまり、保険契約者の利益の為に存在する訳ですね。 しかし、理事は何処から出ているか調べれば良く解ります。 保険会社が野放しにするわけ無いですよね。中立と言うのもかなり疑わしいですね。 また、 >自動車保険の損害率は各社70%を超え、完全な赤字基調です。 何がどう70%を超えたのか良く解らないのですが、掛け金に対して支払額が70%ならそれ程悪い率とは思えませんが。 30%の手数料で赤字に成る運営って如何なものかと思います。 無いとは思いますが、ピカソの絵を経費で買えば赤字基調になるのでしょうかね? しかし、私が疑問に思っているのは自動車保険全体ではなくて人身障害のみに関してです。 また、損害率は出し方によってどうとでも操作できる事をご存知無い様ですね。 全ての情報を公開したとしても損害率を正常に出すのは数十年掛かります。 今現在までに、徴収した保険金と今現在までに支払った保険金額を公開すれば、実際の損害率に近い物は出るでしょうが、保険会社はドル箱保険なので公開しないでしょう。 他の方も殆ど保険屋の回し者回答ばかりなのですが、それ程重要な保険なら二輪車にも設定するべきでしょう。 私自身は二輪車にも乗りますが、どちらかと言うと人身障害が必要なのは4輪では無く二輪車で有ると思います。 この二輪車の人身障害を受ける保険屋は限定されてますよね? 詰まり多数の保険屋は儲かるものしかしないという事です。 例えば私が二輪車に乗っているのは加入している保険屋は知っているのです。二輪も保険に入っているので。 その上で「この保険で多数の人が救われてます」なんて言っても偽善でしか無いのです。(因みに進めてきた保険屋は二輪の人身障害には対応していない) 二輪で事故すれば何の効力も無いのですから。 また、人身障害は等級が変わらない事も大きなお世話と思います。 その代償は保険代で賄われている事は間違いないです。 また、人身障害で救われるのはどちらかといえばお金の無い人です。 例えばトヨタの社長だと加入していないと思います。 自動車を200台所有していたら人身障害の費用だけで年幾らに成るでしょう? 1000万位でしょうかね? 人身障害5000万全額を支払われたとしても5年で元が取れますね。 詰まり金持ち程馬鹿馬鹿しい保険と言う事に成ります。