> 4年間で570万必要で、国の教育ローンを限度額(300万)まで借りてもあと170万必要です。
えっと…。資金計画が間違っていますよ。
まず、単純に、4年間で570万円必要ならば、『国の教育ローン』で300万円借りたとしても、まだ270万円が必要です。
170万円では100万円不足しています。
次に、こちらは学生さんでは思い至らないことですが…。
『国の教育ローン』にしろ、民間金融機関の教育ローンにしろ、「連帯保証人」になってくれる人のアテがおありですか?
連帯保証人になってくれる人がいなければ、保証基金や保証会社に保証してもらわねばならず、そのためには「保証料」が必要になるんです。
ですから、保証料の分だけ資金計画が違ってくるんですよ。
『国の教育ローン』の場合、借入希望額を300万円にされても、教育資金融資保証基金の保証を利用する場合、お手元に渡る額は、「保証料」を差し引かれた額になります。
300万円のお借り入れで、返済期間を最長の15年にされれば、保証料は30万円程度になると思います(借入額と返済期間で保証料は変わってきます)。
ですから、お手元に届くのは、270万円程度になってしまうんです。
570万円必要なのに、270万円しか手に入らなかったら、残りの必要額は300万円。
民間金融機関の場合は、保証料を「別途前払い」することになると思いますので(なので、この分は「自己資金」を用意する必要があります)、差し引かれることはありませんが、借入総額としては、600万円程度になると思います。
日本政策金融公庫の『国の教育ローン』は、1年間に必要な額ずつしか借りることができません。
ですから、4年間で総額570万円必要でも、初年度の借入希望額を300万円にはできず、進級時にまた申し込みをしなければならない可能性もあります(1年次に300万円必要で、2~4年次に必要な額は90万円ずつ…ということでしたら、初年度に300万円申し込むことができますが)。
仮に、「借入額:300万円 返済期間:15年(最長) 金利:2.45% 元利均等返済 据置期間なし ボーナス返済なし」という条件で『国の教育ローン』を借りたとしますと、年間返済額は240,300円になります。
現在、住宅ローンの返済が年間80万円程度ということですので、両方合わせると104万円程度ですね。
ご両親合わせての年収が350万円ということは、収入合算・連帯債務で考えればいい訳ですね。でしたら、返済比率は29.7%。
『国の教育ローン』の返済比率としては問題ないかと思います。
ただ、「住宅ローンを返済中」という方は、「居住形態」は問題ないんですが、「居住年数」がネックになってくることが多いんです。
あとは、年収が低いので、「生計を一にしている家族の人数」がネックになるかと。
他に問題がなければ、『国の教育ローン』の審査には何とか通るかもしれません。
ですが、住宅ローン+『国の教育ローン』だけでも返済比率が29.7%という状態ですと、さらに民間金融機関の教育ローン300万円は厳しいですね。
『国の教育ローン』には、据置期間の制度があるのでそれを利用して、実際の返済は、卒業してから自力で…とお考えかもしれませんが、『国の教育ローン』の据置期間中も、利息だけは支払わなければなりません。まあ、これは、バイトの給与でなんとかなる程度の額ですが。
個人的には、ご両親がお2人とも「給与所得のみの方」で、お2人合わせての年収が350万円ならば、実際には住宅ローンの返済だけでもギリギリだと思います。