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難しい質問かもしれませんが、御願いします。
難しい質問かもしれませんが、御願いします。 クラシックの曲名は「第何番」や「なになに調」など、初心者にはその曲を特定しにくいタイトルが多いように感じます… クラシック以外の多くの曲のように、何故単純に特定できる曲名を使わないのでしょうか? どなたか回答よろしく御願いしますm(_ _)m
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例えば、ベートーヴェンの交響曲のアレ、といわれても9 つありますから、 どれだかわかりません。 5盤の交響曲だとか、言ってくれれば特定ができます。 ハイドンなんかだと番号が付いているだけで104曲、他の2曲を加えて 106曲のうちどれよ? ということになってしまいます。 調性は何だとか、くどく聞かれたこともありますが、私は気にしていません。 作曲家名と、第何番かとか作品番号がわかればいいと思っています。 堅苦しく考えることはないですよ。あとは楽しめればいいのですから・・・
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- mizuki_amari
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では私はちょっと違う観点から回答してみます。 器楽曲の演奏技術が飛躍的に発達したのはバロック時代のことで、そのころに器楽曲を調の名前で呼ぶ習慣もできたようです。作曲家自身も「ヘ長調の組曲」とか「イ短調のソナタ」などと呼んでいたようです。フランス・バロックでは標題音楽もかなり作られたのですが、いまいち主流にはならなかったようです。 実は、この「なになに調」というのは、曲の雰囲気を表わしています。というのは、現在のような1オクターブを12等分した平均律が普及したのは19世紀の終わりごろで、それ以前は12等分ではありませんでした。古典調律と言って、まずドミソがきれいに響くように調律し、ついでよく使う音から順に調律していきます。すると、ハ長調は澄んだ響きが得られるかわりに、嬰ハ短調とか変ホ長調といった調では響きが少し濁ったりするんです。 (参考)古典調律 - Wikipedia http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8F%A4%E5%85%B8%E8%AA%BF%E5%BE%8B 私見ですが、当時の作曲家は、この調ごとの個性を活かした曲作りをしていたのではないかと思います。例えば、同じ短調でもニ短調は情熱的、ハ短調は沈痛な面持ちです。ハ長調は平明、ト長調は高らかに、ヘ長調は牧歌的、みたいな感じです。 それから、「第何番」というのは、一般的には作曲順もしくは発表順になっていることが多いです(ただし例外も多いですが)。なので、番号が小さいものほど若いころの作品で、技巧的には未熟であることが多いわけです。 そういう予備知識があると、ある作曲家の「ピアノソナタ第1番ハ長調」と言われたら、それが未知の曲でも、たぶん若い頃の作品で、平易で聴きやすい感じの曲だろうな、と想像できます。「第25番ロ短調」だったら、たぶん重厚で深みのある曲だろうな、と見当がつきます。 このように予備知識があるとクラシックはより楽しめます。そういう知的な面白さというのは、ポップスにはない、クラシックならではの良さではないでしょうか。 ちなみに、ベートーヴェンのピアノソナタ第14番嬰ハ短調は「月光」と呼ばれていますが、これは後世の人がつけた名前で、しかも適切な名前かどうか微妙です(笑)。「月光」っぽいのは第1楽章だけだからです。そういう例は多いので、変に取っつき易いタイトルをつけるより、タイトルなしで聴き手が自分なりにイメージをふくらませるほうが良いような気がします。
- yespanyong
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何日か前の「曲名がわからない」という質問に対して、それは「ベートーヴェンのピアノソナタ第1番ヘ短調Op.2-1」だと回答した者です。 「第何番」や「なになに調」じゃ特定できないですか?作曲者のベートーヴェン自身はこの曲に「第1番」とも「ヘ短調」とも名付けていませんので、これでも解りやすくなったほうです。 という話はさておき、 ご質問のような音楽の性質は「標題音楽」と「絶対音楽」という言葉で対比されます。 「標題音楽」は特にロマン派以降の音楽で顕著になったもので、音楽に具体的な標題をつけることによって聴く者にその音楽のイメージをはっきり思い起こさせることを意図したものです。まさに質問者さんのいう「その曲を特定する」のにも一役買うことになるでしょう。 一方、「絶対音楽」の方は古典派の音楽に多く見られますが、こちらは曲の音楽性そのものを追求したもので、具体的な曲名をつけることによって聴く者が余計な先入観を持つことを排除し、純粋に音楽そのものを感じることを意図したものです。具体的な曲名をつけないのにもこういう意味があったのです。 参考にしていただければ幸いです。
お礼
分かりやすい説明ありがとうございました! 私は標準音楽しか知らなかったんですね…
- gldfish
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難しくはないですよ。 音楽というものが本来、いつも(音楽以外の)何かの目的用に作られる訳ではなく、また「(音楽を除いた)世の中にある既存の物事や概念」をいつも表しているとは限らないからです。 音楽は「音の集合体」です。音(無音含む)の集合体である限りそれは音楽となります。表題や言葉(歌詞)、「これは何を表している」「こういう意図から生まれた」「舞曲用」といった解説・・・等は「音楽」として成り立たせる為の必須条件ではありません。 で、そのような純粋に「音楽(音)を表現することを意図して作られた音楽」というのも、世の中には当たり前のように存在します。(それは時として「音楽の為の音楽」等と言われたりすることがありますね。)クラシックにおいては、作品番号や「第何番何調」「(楽器)の為のソナタ」・・・等と名付けられているようなものは、その1つの典型例です。 そのような曲に、例えば誰かがその曲を解りやすく特定したくて適当に「月夜」と付けたとします。そうすると聴き手はその「月夜」という言葉のイメージに縛られ、純粋な音楽としての見方や、それぞれの自由な受け取り方を、損なってしまう恐れがあります。 自分の作品が特定のイメージに縛られることを作者が好まないということは、芸術の世界では当たり前のようによくあることですね。 歌であれば大抵は歌詞がありますから、必然的に意味のあるタイトルが付くことも多いでしょうが、インストゥルメンタルであれば当然、意味の無いタイトルになる傾向はより強いと言えると思います。
お礼
なるほど! イメージを固定させないためだったり、イメージに縛られることを嫌った場合、私の書いた「特定しにくい曲名」になりやすいのですね。 ありがとうございました!
お礼
解説ありがとうございました! 調の違いを意識して聴いてみたいと思います!