先ず現在の円高になった背景から説明します。
3年くらい前までは、外国為替証拠金取引(FX)相場では、高いレバレッジで金利の安い円を売って、金利の高い豪ドルやニュージーランドドルを買い、そのスワップ金利を得る円キャリートレードというのが世界的に流行していました。その後、米国でサブプライムローン問題が発覚します。
サブプライムローンを証券として扱っていた米国の証券会社の経営が悪化し、米ドルが売られ、相対通過としてユーロや円が買われるようになり、欧州の金融機関もサブプライムローンを扱っていたことが分かるとユーロも売られ一方的に円が買われだし、さらにリーマンショックが追い討ちとなり、円キャリートレードの構図は崩れ去ってしまいました。
この課程で、豪ドルは2007年に107.79円の高値を記録した後、翌年秋には55円割れの安値を記録するという急落ぶりで、これにより豪ドルは「リスク通過」と呼ばれるようになりました。ニュージーランドドルも豪ドルに追随し急落しました。
日本も景気は悪いですが、欧米諸国より失業率は低く、サブプライムローンの直接被害をあまり受けていないため、日本の金融機関の信用度は欧米より高いのです。それが現在の円高の理由です。
一方、リスク通貨の豪ドルは投機的な売買が行われるようになり、米国の株価が落ちると豪ドルが売られるような構図になっている感があります。ニュージーランドドルも同じような動きになります。
お礼
ご回答いただいていたのに気付かないで、お礼が送れてスミマセンでした。 疑問に思っていたことの理由が分かり、すっきりと致しました。 ありがとうございました!!!