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法律の罰則の種類
法律の罰則の種類 先日「自転車の罰則は・・?」を質問させて頂きましたが、 また失礼します。 自転車も道交法でいろいろな規則(携帯電話や無灯火)がありますが、 現状としてはまず最初は止められて「注意」されると思います。 例えばこれが車であれば、違反に対しては実際に「減点」で取り締まられますよね。 両方「法律」として定められているのに、処遇は別なんでしょうか? 法律の罰則は、「種類」があるんでしょうか? 他にもこのように法律で定められていて、「警告」だけのものはありますか?
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両者の扱いが異なる法的根拠は、自動車の場合には免許制度と交通反則通告制度があることです。 自動車では免許制度があり、その免許は累積点数(累積ですから「減点」ではなくて「加点」です。持ち点があるわけではありません)によって停止、取消しなどの処分をするという制度なので点数というものに意味がありますが、自転車には免許制度がないので点数というものに意味がありません。 また、自動車の場合は、交通反則通告制度により、軽微な違反は簡易な手続で行政罰限りで済ませることができます。しかし、自転車にはこの制度がないので、自動的にいわゆる赤切符の刑事処分になってしまいます。違反が重大な結果を起こす可能性で言えば自動車の方が自転車より責任が重いはずなのにもかかわらず、自転車の方が処分が重くなるというのはなんとも不均衡です。と言っても、免許制度がなく、違反が重大な結果を招くことがそれほど多くない(ないわけではありません。現に人を死亡させる事故もあります)自転車で交通反則通告制度を導入する程の必要性はありません(もちろん、立法政策として何らかの制度を導入するという考え方はあり得ます。ただ、単純に自動車と同じと簡単にいうわけにはいかないでしょう)し、そんなことをしても事務処理が膨大になり警察の仕事が回らなくなるだけです。また、警察比例の原則という警察権の発動は必要な限度において行うべきであるという法原則があります。自転車の違反の場合、自動車に比べて圧倒的に軽微であり、実害もほとんど生じない事例が多いので、予防的に注意で済ませれば大概の場合はそれで十分であり、刑罰を科するほどのものではないということになります。ですから、注意で済まないような悪質な場合には、刑事処分にすべきということももちろんあるわけです。自動車の場合は、悪質な場合は類型的に決まっており、交通反則通告制度の適用除外になっていますから、形式的に判断できるという違いはありますが、悪質であれば直ちに刑事処分という点ではどちらも同じです。 実質的根拠としては、自動車の違反は、重大な結果につながるおそれが自転車よりもずっと高いので、取締りは自転車より厳しくする必要があるということがあります。だからこその免許制度であり、免許を受けて自動車を運転する者の責任をはっきり自覚させるには、違反には相応の処遇をするということになります(ただし、規制自体が妥当かどうかはまた別問題です。取締りの不当性を訴える人が時々いますが、違反は違反ですから違反しておいて何を言っているの?としか思いません。違反の摘発を受けるのは自分が運転が下手だからだと思うべきですね。そんなことより問題は、そもそもその規制は妥当なのか?という点だと思うのですけれどね。もちろん、規制内容の当不当を判断することは裁判所にはほとんど無理ですから、裁判で主張したところで無駄ではあります。一見して明らかにめちゃくちゃな規制でもない限り。世論に訴えて規制を変えさせるのが筋です。世論が反応しないなら、それは自分がそう言っているだけの独り善がりだということです。ちなみに、どこかの道路で制限速度を上げようとしたら反対運動が起きたという話もあります。警察が規制を緩めようとしているのにそれに反対するという人もいるのですよ、世の中には)。 これは罰則の種類とは別次元の話です。 罰則の種類というのは、刑事罰と行政罰のようにその性質による区別と、特に刑事罰の中で、生命刑、自由刑、財産刑というような内容による区別を言うのが普通です。しかし、自動車と自転車の処遇の差は、刑罰の種類の問題ではなく、実質的な危険の差に由来する法政策の違いと刑事警察に関する法原則によるものです(他にも、事実上の理由として警察の処理能力の限界などもありますが)。 最後に、罰則規定のない禁止規定というのが法律によっては存在します。法的評価として是認することはできないが罰則をもって強制するほどのものでもないので、ひとまずは国民の遵法精神に任せようという趣旨なのですが、この場合でも違反は違反なので、違反を指摘しその解消を促すという意味で警告することは可能です。
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- debukuro
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自転車や歩行者でも罰金を課せられた例があります 免許停止などは行政処分であり法律ではなく法律に基づいた命令によるのです だから裁判なしで罰則を科することが出来ます 自転車が夜間違法駐車中の自動車に衝突して死亡した事件で自動車の運転者はもちろん死亡した自転車の運転者も道路交通法違反で被告死亡のまま起訴され執行猶予の判決を受けました 歩行者が警官に何度も注意されたにもかかわらず交差点内で立ち話をして罰金を課せられました このように自動車でなくても道路交通法違反で罰せられるのです 事故を起こしたとき加害者になる可能性が高い自動車に厳しいのは言うまでもありません 法律による罰則は 罰金、懲役、労役、禁固、死刑で裁判の結果で決まります 科料や免許停止などは法律ではなく命令によるもので裁判なしで課せられる罰則です
- kumap2010
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違いは「警察のガイドライン」です。 軽微な物まですべて捕まえていると秩序維持の観点から見ても好ましくないため、独自に線引きを作っているのです。 他の例でいうと、 歩行者の信号無視(3か月以下の懲役又は5万円以下の罰金) マンション敷地内への侵入(建築物侵入罪) など。 歩行者の信号無視も最初は注意しかしません。 しかしそれも注意されて「うるせー!」とか反抗すれば逮捕されることもあります。 道交法関連は軽微なものが多いので注意で済ませるものが多いですね。 マンション敷地内の共用部分は誰もが入りやすい環境なので、 これもいったん注意するなどして従わない場合にのみ逮捕となります。 他にも例えば喧嘩の仲裁にきた警察官の目の前で相手を突き飛ばしたりとか。 「怪我にならない程度の暴行」だと即逮捕とはなりません。 法律や罰則の種類というよりは、悪質かどうかで判断しているということです。