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「統合失調症」という言葉
この言葉は、素人には日本語として全く意味が通じないと思います。「失調」というのは分りますが、「統合」とは何でしょうか。「何かを統合する機能の調節がうまくいかない」ということだとしたら、「何か」を表わす言葉が含まれていないので、意味不明になっています。素人にも分る説明をお願いします。
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統合失調症は、ドイツ語のスキゾフレニア(Schizophrenia)の訳です。 明治時代に、日本精神神経学会でSchizophreniaの訳を決定しようとしたとき、実に何十もの例が考えだされました。その中に、実は現在の名称である「統合失調症」もありました。 しかし、学会がまだ結論を出さないでいるうちに、マスメディアを通じて例示のひとつであった「精神分裂病」という名称が広まってしまったのです。おそらくは、この当時まで狐憑きなどと言われていた患者に名づける病名を、社会そのものが欲していたのでしょう。 その流れでSchizophreniaの訳は精神分裂病となり、ずっと続いてきました。しかしこの名称は、まるでその人そのものが分裂しているようで不気味なイメージがあり、人格否定的です。 そもそも、「精神(phrenie)」は心理学的な意味であって、一般に思われている知性や理性とは異なります。この訳は、本来は全く違う意図で考えだされたものなのですが、実際には「精神や理性が分裂している」という誤解を非常に招きやすかったのです。 そこで登場したのが「統合失調症」です。これでやっとご質問にお答えするところまできましたが、この精神疾患は、脳を司っているある種の神経の異常や、伝達物質の不具合で起こるものなのです。 簡単に書きますと、 『脳機能障害によって、思考や感情、行動を目的に向かってまとめていく力、つまり統合・収斂する能力が低下する。また、同障害によって幻覚や妄想、著しくまとまりを欠いた行動が見られる』 こういう病態です。 ですから、「能力を統合する力を失くす。統合力の失調状態にある病気である」と考えてみたらいかがでしょうか。
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- Lupinus2
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昔は精神分裂病と呼ばれていて、そっちの方が判りやすくはありましたが、 差別的という理由で統合失調症という名前に変わりました。 統合失調症の症状は幻覚や妄想なので、精神、思考が何だかおかしなことになってしまう、と思えばいいのではないでしょうか。
補足
ご回答いただいたのですが、やはり「統合」の意味が分らず、釈然としません。
お礼
ありがとうございました。説明を受けると分るのですが、用語としてはやはり不完全と言わざるを得ません。似たような例で、「認知症」も不完全な用語ですね。そのままでは意味が通じないです。