弁護士は法律全般を専門とします。業務の中には依頼人の代理なども含まれております。
行政書士は、他の法律で制限されていない法律関係の業務を行う専門家です。弁護士法や他士業法で独占業務とされている業務は行うことが出来ず、行政(自治体)を中心とする申請書類の作成から代理申請およびその手続きに関する相談までが業務となります。ですので利害が反する相手方との交渉などは弁護士業務となりますので、本来相談だけでも問題があるかもしれませんね。
行政書士業務は多岐に渡る反面、他の士業のように独占業務があいまいだったり、法解釈などの高度な部分が少ないため、他士業の業務を行ってしまう行政書士がいるのも事実です。ドラマなどは大げさにしていますが、ドラマのような弁護士法違反は少ないでしょう。あっても、司法書士法違反や税理士法違反の業務を行う程度ではないでしょうかね。
ちなみに税理士も無試験で行政書士となることが出来ますが、行政書士にならず税理士のみの資格のまま行政書士業務を行い、行政書士法違反を犯す税理士などもいるでしょう。さらににわか知識などで司法書士業務を行う税理士もいるでしょう。
司法書士試験と行政書士試験はよく比較をされ、司法書士が上であるような表現がされますが、行政書士試験での優遇はありません。しかし、行政書士業務を行ってしまう司法書士もいるでしょう。
いわゆる縄張り争いですね。弁護士資格であっても、不動産鑑定士や公認会計士の独占業務は行うことは出来ませんが、弁護士自体業務の幅が広く、難関と言うことで他士業の業務を犯すことが少ないだけでしょう。
私の前職の税理士事務所の所長は、税理士のみの資格しかないのに、社会保険労務士・行政書士・司法書士の独占業務を行う場合がありますが、平然としていましたね。