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シャルル・デュトワ(指揮者)についての質問です。
シャルル・デュトワ(指揮者)についての質問です。 個人的には、 少し軽すぎるようなきがするのですが… 主観的には、特に得意とされるチャイコフスキーを指揮される場合です。 同作曲家の暗めの曲に難アリと思えてしまって…勘違いなのでしょうか。 デュトワさんは、 人気はあるのでしょうか? 好きな方がいらっしゃったら、聞き方・楽しみ方を教えていただけませんでしょうか? どうしてもロジェストヴェンスキーと比較してしまいます。
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ANo.2の者です。こちらこそご丁寧な返答ありがとうございました。 ホントは回答するときに迷ったのですが、意外とこの人って国内オケとの演奏会ではハズレの場合が多いと思います。 先ほどの回答と矛盾するようですが、CDの方はとても素晴らしいのに、N響の常任指揮者として演奏していた時、衛星放送や実際に聴きに行った時も含めて「いいなぁ」と思ったことはほんの数えるほどしか記憶にありません。 チャイコフスキーの演奏も、中庸でスタンダードな演奏ですから、「こういう演奏も『あり』だなあ」と捉えているだけで、決定盤というなら私はムラヴィンスキーの演奏が一番好きです。 だから、nananisseさんが「これって本当にいい演奏なのか?」という疑問を持たれるお気持ちもわかります。なので、どうか「自分の聴き方が悪いのかも」とは思われないで下さい。 日本人は権威に弱いですから、「世界的に有名な」なんて言われると無抵抗に受け入れてありがたがっちゃう人、多いですもんね。 海外オケとの時は、モントリオール響、フランス国立放送管、ともに素晴らしい演奏だったんですが… 「じゃあ、日本のオケでは何故?」はわかりませんが、やはり世界的指揮者ですからそんなにリハーサルの時間がないのか、それ程ライブでは細かくパートに指示を出さない人なのかも知れません。(曲の聴かせどころ以外は) nananisseさんが「一体感が欠ける」と述べられているように、N響との演奏でもオケ全体が「あんまり良く鳴っていないなあ」とか、奏者が音を外すミスがよくあって、ガッカリしたことはあります。 別の考えとして先ほどの回答でも述べましたが、「デュトワならこの曲!」という固定観念が強すぎて、本人も嫌なのかもしれません。 これも前の回答に書きましたが、この人のプログラムって「幻想」「展覧会の絵」「春の祭典」が必ずと言ってよいほど入っていて、そればっか演奏している(集客性を考えて、入れさせられているのかもしれませんが)というイメージはあります。 だからといって、本人がテキトーに振ってるとまでは思いませんが、こういう曲で「これは!」と感じた演奏は自分も少ないです。 でも、「日本のクラシック音楽ファン」への気持ちについては、疑う必要はないと思うんです。 ここ近年(今度の12月定期のように)、N響を振るときのプログラムは、他の指揮者と比べて際立って意欲的なものですから。 演奏の出来は当日に判断する以外ないのですが、たとえ良くなかったとしても、こういう魅力的なプログラムを組んで聴かせてくれる点ではとても評価しています。 おせっかいまでに追記させていただきました。
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- nobutana
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シャルル・デュトワは日本人には分かりにくいタイプの指揮者かもしれませんね。我々が持っている(ドイツを中心とする)西洋音楽への固定観念、それから全く自由な人だから。N響の団員も基本的に強い固定観念を持っている日本人の集まりですしね。 別の観点から考えてみると、たとえば彼はマルタ・アルゲリッチと結婚したこともある。アルゲリッチと結婚する男、これは大したものだと思いませんか。 やはり魅力的な人、魅力的な音楽をつくれる人なんだと思います。
お礼
「自由」と言うのは自分の都合で女性を着替えていくということ と 解釈してよろしいのでしょうか? アルゲリッチ様がどうかは分かりませんが、 基本的に女性でピアノの方は、(プロの方も存じ上げていますが) 特に1.5流2流どころだと、電波系の方が多いようです。 (フォルテピアノ・チェンバロは除く) Aさまの「年をとった後」の顔が「きもイ」・ 「オドロおどろシテ…チョット怖い」という事を 別に 議論をしたとしてもです。 (だから別れたのでしょうか?そういう自由もあるのでしょうか?) 関係が深いような ないような 不思議な回答 (ここで「分かり難い」ということで回答につながってはいますネ) ありがとうございました。
- uni37
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私も、チャイコフスキーに関してはロジェストヴェンスキーやムラヴィンスキーを愛聴していますので、通常デュトワを聴こうとは思いません。しかし、たまたま耳にした彼の演奏のなかには、私の印象に残っているものがかありますので、少しご紹介します。 N響との演奏で言えば、プロコフィエフがよかったと思います。以前の「ロミオとジュリエット」なども印象に残っていますが、昨年(だったと思います)の、ピアノ協奏曲第2番と「アレクサンドル・ネフスキー」というプログラムで、ソリストと合唱の力もあったとはいえ、いずれも迫力とスピード感の両方をもった演奏でした。ラジオでしか聴いていませんが、よくN響からここまでの緊張感を引き出したと思いました。ゲルギエフのような土俗性は弱いとはいえ、決して力感に不足はなかったと思います。 迫力とスピードと言えば、彼の母国スイスの作曲家オネゲルの「機関車パシフィック2-3-1」をバイエルン放送交響楽団で演奏した録音は、重厚さと疾走感が見事に併存し、幹線急行用蒸気機関車のイメージをもっとも的確に表現した演奏だと、鉄道ファンでもある私は思います。フランス系のオーケストラよりも重心の低いドイツのオーケストラの特質を活かし、通常フランス系と意識されがちなオネゲルの作品に少し違った印象を与えたあたりも、なかなかの判断と思います。 個人的印象にすぎませんが、参考になれば幸いです。
お礼
わざわざ回答していただき、誠にありがとうございます。 イメージとして、楽器奏者が、劇の役割を (擬人的に)模してを演じる という楽曲の場合、よさそうであるという風に理解しました。 回答者様引用の音楽と照らし、(文面からは、) 楽器奏者が他の楽器奏者との関係性の中で、 自己を表現していくようなやり方と感じました。 全体像を機能的部位として演ずるのではなく、小鳥のさえずりが、パートとして与えられていれば、それを主体的に意識して、他のパート(他の動物なり自然なり、人というったオブジェクト)とのコミュニケーションをするようなやり方でしょうか。 それ故、機能的部位としての演奏様式が、はっきりしている「機関車パシフィック」などでは、彼の「思惑」と実際の演奏の「全体像」に隔たりがない。それで、結果的に、違和感がないという事実とも一致します。 それでよろしいのでしょうか。 インスピレーションとなる素晴らしい回答ををありがとうございました。
- keyyoh
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ANo.1の方もおっしゃっているように、デュトワ氏の指揮で「重厚で」とか「爆発的」という演奏は期待できません。 この方はサラッとスリムに音楽を奏でるスタイルの指揮者です。 私はこの方のチャイコフスキーは4番も、5番もCDを愛聴しています。(もちろんアツい演奏も好きですが) 音に厚みはないですが、よくオケを鳴らしているので「物足りない」という気はしません。曲のテンポも良いと思います。 旋律美を引き出す、曲の聞かせどころをとても心得ていらっしゃるのが(ここはこうでしょう!みたいな)、私はとても好きです。 N響の「第9」の演奏で、初めてデュトワが指揮をした際、弦のパートから素晴らしい響きを引き出していて、この人のオーケストラ・ドライブの巧みさに驚嘆した思い出があります。 なので、オケの能力を最大限に使用するラヴェルやリムスキー=コルサコフ、ベルリオーズなんかは、この方の「十八番」と言われますよね。あと「ハルサイ」「ペトルーシュカ」もこの人のレパートリーから外せない曲ですね。 それから日本のクラシック音楽・ファンにとても敬意を払われている方で、日本のオケを振りに来ると、必ず得意の曲を演奏する(させらていれる?)ので、聴く方も「またか?」と思ってしまう感が強いのですが、海外オケとの来日では、とても魅力的で多彩なプログラムを組まれ、堪能させてくれるところも素晴らしいと思います。 個人的には、今度のN響の12月定期に登場するのですが、ものすご~~~く楽しみにしています!! プログラムを見て思わず「おお、すっげ~!」と叫んでしまいました!(「ドン・キホーテ」にショスタコの11番!) 一体、どんな演奏になるのかドキドキです!こういう期待が出来るのが、この人の指揮を聴く「聴き方・楽しみ方」のひとつだと思いますよ。
お礼
>「重厚で」とか「爆発的」というのではない。 実は、之が、「なぜ質問までしたのか」という理由です。 ほかの事は考えて分かるのですが… 自分的には、(普通の人より) えらい音量はあるというきがするのですが、迫力に欠けたのが不思議でした。(理由が分からない。) 弦も重装歩兵(ホプリテース)が、たったらったらと行進して一心に突き当たっていると言う感じはしたのですが、他の楽器に当てていると言う感じがしました(ロイヤルです。) でも全体としてみると一体感にかけると思えてしまったのです。 起承転結の「承」に力・ポップアップ(イベント)が入りすぎていると言うか、パフォーマンスしすぎていると言うか?なんなんでしょう… もっと五月蠅くという指示が出ているのかと思うくらいでした。(そのときは弦出身の人ではないだろうと推測していました。間違いでした。) 全体的には、虫眼鏡の中(あた)り方が直線的で尻きれトンボの感覚が伴うのです。 確かに、チャイコフスキー4番は、私の固定観念のほうがおかしいのかもしれません。 (固定観念=マゼール+クリーブランド/ロジェストヴェンスキー+ロンドンおよびレニングラードです。) 得意部分でいくと小粒でメリハリのある+多彩な楽器の「細かいアクション」からなるバレエ組曲を大編成で聞くべきと言うことで解釈してよろしいのでしょうか。 (比較対象としては、人生の中で、ライブも含め、個人的スタンダードは、この系統でいくと、ブーレーズ+ベルリンの「春の祭典」です。) わたしの傾向からいくと「チャイコフスキー5番」が楽しめるかどうかは「疑問」と言うことになりますよね。恐縮ですが(差し支えなければ)分析お願いいたします。 ライブの場合、プログラムを研究してからあたりの曲があればGOGOということですね。 示唆に富むコメントを本当に ありがとうございました。お礼まで。
デュトワは人気はありますし、私も大好きです。むしろ嫌いだという意見をきいたのが久しぶりなくらいで。 デュトワの魅力は仰るとおりに軽やかさです。変に重くないのがいいんです。リズムも柔軟性があって固くならないし。 デュトワでいいと思うのはラヴェルの演奏です。最高に彼の魅力が発揮されていると思います。(ピアノ協奏曲とかダフニスとクロエ) ロジェヴェンとは系統の全く違う指揮者ですから比べてもしょうがない、というかそもそもロジェヴェンが好みなんですから無理にデュトワを好きになる必要もないでしょう。
お礼
>デュトワは人気。 予想はしていました。ありがとうございます。 >「重くない」・「リズムが柔軟」と言うのがよいところ。 そうなのかもしれません。機会を見て、聞き返してみます。 「ダフニスとクロエ」について 悲劇的な部分(たとえば第1部)に引っ張られすぎずに 金管等派手な部分・弦の旋律を楽しめと言うことでしょうか? この点=「わたくしの勘違い」の場合は、ご一報ください。 知人とコンサートに行く機会があったとき、スタンディングオベーションになって、(えええ!そんなには、よくなかったと思うが…とめが点になりました) きにかかっていたものですから。 本当にありがとうございます。 勉強になりました。
お礼
>チャイコフスキーの演奏も、中庸でスタンダードな演奏ですから、 >「こういう演奏も『あり』だなあ」と捉えているだけで、 >決定盤というなら私はムラヴィンスキーの演奏 時間をさいてくださってありがとうございます。 貴重なご意見ありがとうございます。 この文脈でムラヴィンスキーというのは、非常にうれしく思います。 チャイコフスキーだけでいうと、美的センスは、十分あり、それを標的として聴きにいかなければ、OKであるということと解釈いたしました。 今生きている指揮者ですごい人と考えると、昔チョットさびしくなったということを、今更ながら、思い出します。 基本的に海外オケの方が「当たり」の確率が高い。偶然、海外オケ+デュトワのコンビならライブ鑑賞の選択肢に入れるべきであるということですよね。 自他共に得意のレパートリーも意外と広く、得意は常に水準以上のクォリティーであるのでよい。(加えてソフト化されているものの質が高いといえる)ということで… 納得がいきました。本当にありがとうございました。 有意義な議論を誠にありがとうございました。