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ゼア・ウィル・ビー・ブラッド
ゼア・ウィル・ビー・ブラッドの最後の豪邸でのダニエルとイライアとのかけあいで、ダニエルが「お前の”水”を飲んでいる。飲み干している。毎日。バンディの土地から子羊の血を飲んでいる。」イライザにいったのはどのような意味なのでしょうか?? バンディの土地が原因でお前から洗礼(ダニエルは全く信仰心はない)をうけ、イエスの血を受け入れたことを忘れたのか?それを忘れて、その土地からお前は預言者と名乗りながら、金をぼったくろうとしている。 といいたかったのでしょうか??難しくてよく理解できませんでした。
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- isoiso0423
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気になったのでファイナルスクリプトからセリフを拾ってみました。 セリフの部分だけだと、 I drink your water,Eli. I drink it up. Everyday. I drink the blood of lamb from Bandy's tract. となっていますが、ここのセリフだけを取り上げれば、ストーリー的には「ざまあみやがれ」というようなイーライ・サンデーに対する侮蔑を言葉にしたと解釈していいと思います。 waterは石油を指してますし、blood of lambは”キリスト教を受け入れて守られる民”というような意味を表しています。 要するに土地をダニエルに買わせたのはイーライ・サンデー双子の兄弟だったのと、新たにバンディの土地を手に入れるために、形だけの洗礼を受けたことからみて、意訳すれば『まんまとお前らの土地から、金も宗教的な庇護もせしめてやった』という感じでしょうか。 ストーリーのなかでは現在のアメリカなんかには触れてもいませんが(時代物なので当然ですが)、この作品が大いに評価されたのは、製作当時の世相をよく捉え、登場人物の設定や流れに”映画的な反映”を試みている点だと思います。
- isoiso0423
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正確な答えは監督じゃない限り出せませんが、いくつかのヒントを。 まずこの映画を理解するには製作当時のブッシュ政権下の経済と宗教に関して知っておく必要があります。 本来なら宗教(信仰心)は経済(お金や資本主義)とは相容れない対極的なもののはずですが、ブッシュ政権はキリスト教右派の強力なバックアップのもと、オイルマネーによる荒稼ぎを行ってきました。 映画の登場人物の図式もこれに似ています。宗教を利用する石油屋、とその資本に頼る、どこかうさんくさい宗教家といったところでしょうか。 で、石油屋は宗教家の血を流し、殺害してしまいます。キリスト教右派の絶対的な指示を得た共和党はオイルの利権獲得で世界中で血を流させました。 ”水”や”子羊の血”(ミルクシェーキという言葉も出てきたと思いますが)は石油や新約聖書の「神の子羊」を想起させるものになっています。 http://www.allaboutjesuschrist.org/japanese/lamb-of-god.htm さらに最後にボウリング場のシーンがありますが、ボウリングの起源は修道者たちの悪魔払いの儀式です。 ここから考えると資本社会は宗教を悪魔と見立て、邪魔な存在ゆえ利用する、そして叩きつぶす、ということにもなります。 こういったことをふまえて、また機会があればご覧になってみてはどうでしょうか?