自動車工学上の学術的分類はありません。製品の分類として、そのようなジャンル分けが存在するだけです。
ワゴンとバンは皆様御回答の様に、車両法上乗用車(パセンジャ・カー=PC)か商用車(コマーシャル・ヴィークル=CV)かとゆぅ分類で、もっとも大きな差はサスペンションのチューニングです。
バンはあくまでもCVなので、最大積載量を積んだ状態(=定積載)のチューニングを施すのが一般的で、故に空荷ではリヤのバネが硬すぎる傾向があります。
PC相当のワゴンでは乗り心地を重視してもっと少ない積載状態でチューニングを行いますが、逆に言うとワゴン車では頻繁に定積載を積む使い方には、耐久性や操縦性、乗心地の面で向きません。
尚、バン規格(4ナンバや1ナンバ)とする為には荷室の最低容積が決まっており、故に軽自動車の様に全長が短いクルマでは、バンとする為にリヤシートを前進させ(リヤシートのレッグルームを狭くして)、荷台の床面積を稼がなければなりません。これは例えば、軽自動車などの小型のクルマで車体が同じで5ナンバと4ナンバがあったとすると、5ナンバ車の方がリヤシートが広く荷室が狭くなっている事になります。
さてハッチバックとワゴンとの差ですが、これは主に全長の差で分類します。同車型でセダンがある場合、セダンより全長が短いテールゲートを持つボディがハッチバック、セダンと同等若しくは長いテールゲートを持つボディがワゴンです。もし同車型にセダンが無い場合は、各メーカがそのクルマをどの様なイメージで売りたいか?で呼び名を決めてしまっています。ハッチバックは小型のパーソナルカー的イメージがあり、一方ワゴンと呼んでしまうとSUV(スペース・ユーティリティ・ヴィークル)的なイメージとなります。
ちなみに、ハッチバックとバンは区別はありません、と申しますか、車両法上の分類だけで決まります。ハッチバックボディでも商業車相当の荷室空間を確保している場合にはバンとなります。
最後にミニバンですが、この呼び名はアメリカのフルサイズバン(普通は幅2m、全長6mのウスラデカイサイズ)に対して、ちょっと小さめのバンとゆぅ事で付けられた名前です。
この場合バンと称しますがCVばかりとゆぅ事は無く、PCユーズでもバンとゆぅ名称を使ってしまっています。
ワゴンやハッチバックとの最大の違いは、1BOX的なレイアウトが採用されている点で、当然かなりCV的設計が取り入れられている為、操縦安定性や振動・騒音では、純粋にPCとして設計されているワゴンやハッチバックとは比較するべくもありません。
それでは、ミニバンと1BOXの違いですが、それは前輪の位置で決まります。運転席下方に前輪があり、フットボックス(各ペダルが収納されている部分)が前輪より前方にハリ出している構造であれば1BOX、一方ミニバンとは前輪の位置が運転席より前方にある形式を指します(その昔、1.5BOXと言われていた形状のボディを持つモノです)。
お礼
おぉ、さすが専門家だ、詳しい。 つまり ワゴン…セダンに足して作ったもので荷室容量は決まっていない バン…一定の荷室容量を確保したもの ハッチバック…セダンを切って作ったもので、荷室容量が一定以下のもの ミニバン…サバーバンの小さいやつ 1BOX…箱型 と言う事ですね。 ありがとうございました