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ボーダーライン、非定型精神病、双極性2型の関係とは?
境界型人格障害いわゆるボーダーラインや非定型精神病と診断される方は、双極性2型が疑わしいと知りました。芯のようなところに双極性2型があっていろいろな精神病を発症することがあるというような説でしたが、これは正しいですか? またそうだとすれば、なぜ最初から双極性2型と診断することが難しいのでしょうか? そして、双極性2型だと気付かない場合は治療が進まないということなのでしょうか? これらの病気の特徴や関係など素人にもわかりやすく教えて下さい。
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このあたりのことが少し書かれている良書として以下を挙げておきます。 結構手ごわいです。 うつ病新時代-双極2型という病 うつ病の心理-失われた悲しみの場に 内海健 帝京大准教授 双極2型の場合、BPDと区別のつきにくい症状にもなりうるといいます。 鑑別点としては気分の上下が確認できるかどうか。 注意深く見ていく必要があるようです。 非定型鬱の場合は半数以上が2型だといいますが、 非定型精神病はどうかな…ただ、鬱病相に非定型抗精神病薬が有効なケースは多いようです。 それと、現在のような精神科外来で10分診てもらったら恩の字、 という状況では、そりゃ注意深く患者の症状を診るなんて、難しいでしょうね。 双極の場合、どうしても「気分安定薬」が必須です。 ・リーマス(炭酸リチウム):気分安定薬の古典 ・デパケン(バルプロ酸ナトリウム):抗てんかん薬から ・テグレトール(カルバマゼピン):抗てんかん薬から などです。これで上下の波を抑える必要があります。 2型の躁は軽いし、自分でも自覚できない場合が多いので、 気づかないと適切な薬物療法にたどり着かずなかなかなおりません。 よって 芯のようなところに双極性2型があっていろいろな精神病を発症することがある →全部とはいえないが正しい場合もそれなりにある なぜ最初から双極性2型と診断することが難しいのでしょうか? →区別がつきにくい 双極性2型だと気付かない場合は治療が進まない →そういうことになる。適切な薬が得られない。 ということになると思います。
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- youchan37
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まず、境界性パーソナリティ障害と双極性II型は、元々別のものです。 しかし紛らわしいと云われています。 又、時に両者が合併することもあると云います。 更には境界性パーソナリティ障害は、統合失調症や神経症と誤診されることもあるようです。 そもそも「境界性」という言葉自体が、統合失調症と神経症の境界線上(ボーダーライン) にある、といった意味です。結局他の様々なものと間違われやすいということになりましょう。 境界性パーソナリティ障害の原因は、 主として幼児期の心理社会的な親子関係(養育)の躓きと云われています。 つまりこれは、生まれた後に起きた問題です。 それに対して双極性II型は、主として遺伝的なものが原因と云われています。 即ちこちらは生まれ持ったものです。 ただ境界性パーソナリティ障害については、双極性II型に限らず、 何がしかの遺伝的要因が関与しているだろうとする専門家もおり、 その辺りについては専門家の間でも意見が分かれているようです。 個人的には岡田 尊司氏の、 「境界性パーソナリティ障害は急増しているが、遺伝子的変化は 数十年単位で大きく変わるはずはないので…」という説に信憑性を感じます。 つまりは遺伝的要因があったにせよ、その程度は比較的少ないのだろう、と。 治療については、境界性パーソナリティ障害では近年特にDBT(弁証法的行動療法) が実績を上げており、双極性障害については、薬物治療が中心となっているようです。 境界性パーソナリティ障害についても、薬を使用(併用)することもしばしばあるようですが、 双極性II型との合併か否かで薬も違ってきましょうし、 やはりキチンとした診断が下らないことには、必然的に治療も的確性を欠くことになりましょう。
お礼
これほどやっかいなものとは思いも寄りませんでした。キチンとした診断が下るなんて奇跡のような割合ではないかとさえ思えます。ゴキブリ以下のような親に育てられたのにまともに育った人を2人知っていますので、自分としては生育環境より遺伝が大きいのかなという気がしてしまうんですが、わかりませんね。回答いただいた順にポイント付与させていただきます。ありがとうございました。
お礼
解説ありがとうございます。なかなか難しそうです。自覚がない場合が多いということでこれでは医者も患者も大変ですね。