「機関あたり」といえば分母は機関数ですよ。
2009年8月20日発表 新型インフルエンザA(H1N1)の流行状況
(国立感染症研究所 感染症情報センター)より
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集団発生からの疑い例と確定例の報告、および入院例の報告は継続
されているものの、現状では、全国約 4,800の定点医療機関からの
インフルエンザと診断された患者の報告数と、それらから提出され
た検体からのウイルスサーベイランスにより、流行状況は十分把握
できるレベルになっている。
第32週1週間におけるインフルエンザの報告数は、4,630例で、これ
は統計学的な推計によると、この1週間に全国で約60,000例(95%信
頼区間 40,000-80,000)の患者が発生していると推定される。ま
た、定点あたり報告数(1週間の1医療機関当たりへの受診患者数)
に直すと、0.99 であり、通常の冬季の季節性インフルエンザの全国
的な流行の指標とされている1.0に近くなっている。
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つまり、日本国内には感染症のサーベイランスのための定点報告を
毎週行う医療機関が定められていて、インフルエンザのための定点
は約4800カ所あるわけです。これらの医療機関からの一週間分の患
者数の平均が1を超えたとき、すなわち報告された患者数の合計が約
4800を超えたときに、「インフルエンザは流行期だ」といわれるの
です。