• ベストアンサー

この内掛は誰の衣装ですか?

タイトルのとおりです。 http://www2.ntj.jac.go.jp/dglib/edc_dic/dictionary/dic_a/dic_a_63.html この内掛を纏うのはどのお姫様でしょうか? またこの衣装があらわす意味などもご存知の方がいらっしゃったらご教授いただけるとありがたいです。

質問者が選んだベストアンサー

  • ベストアンサー
回答No.2

赤姫の衣装の柄については「赤に流水」までは決まっていると思いますが、あとは殆どが四季花です。この打掛もそうです。 「紅葉狩」の更科姫はさすがに「流水紅葉」と決まってますが、更科姫は人間ではないので例外です。 http://blog.goo.ne.jp/yokikotokiku/e/808882ce4be064b4899f809febe8128d あと、八重垣姫は、諏訪湖の水が凍り始める晩秋が舞台なので、「流水菊」を着るといいかんじです。お相手の蓑作の職業も「花作り」(主に菊の栽培)ですので。 http://blog.goo.ne.jp/yokikotokiku/e/f1754cd1516ed77abb3074a985edbaeb とはいえ、べつに更科姫以外は「四季花」で何の問題もありませんし、実際「赤に流水四季花」の衣装での舞台が多いと思います。 むしろ、舞台の季節感に合わせて衣装に菊や桜だけを付けていたら、衣装の華やかさが失われる部分もありますので、四季花のほうが好まれるるという事情もあるかと思います。 これも菊、牡丹、藤と描いてありますから「流水四季花」で、どの季節にどの役のお姫様が着ても大丈夫な衣装だと思います。 もともと、時代物歌舞伎の役柄ごとの衣装がほぼ定着した江戸時代には、衣装は全て役者さんが自分で用意するものでした。初日まで自分の衣装を隠しておいて、あっと驚く工夫で周囲の役者さんを出し抜いたりしたのです(もちろん舞台を引き立てるような工夫でです)。 逆に、使いまわせる衣装は「使いまわし」でもよかったのです。「菊畑」の虎蔵の衣装の袖にギザギザの模様があるのは、大星力也の討ち入りのときの衣装を当時の役者さんが使い回した名残です。今は色も素材も全然違っていますが、袖のデザインだけ残っています。 http://blog.goo.ne.jp/yokikotokiku/e/b5ffd153870aacc9abeed2d738bbc7a7 ということもあるので、お芝居や役柄ごとに「絶対にこの柄の打掛」という指定があるわけでは、基本、ないのです。 文楽だったら、歌舞伎以上に衣装も頭(かしら)も使いまわしですよね。 この打掛も、どの赤姫が着ても基本的に問題のないものだと思いますし、実際いろいろなお芝居で使われただろうと思います。 以上が回答で、以下は関係ないことですが、 お姫様は、振袖を使った華やかな動きを見せるためにだいたい途中で打掛を脱いでしまいます。なので「振袖」の印象のほうが強くなります。打掛の柄も振袖と同じなので目立たないですし。 むしろお屋敷の奥様や、お屋敷勤めのお女中(今で言う女中さんではなく、平安時代の女房みたいな身分)のような落ち着いた役どころのほうが、見るからに高そうなその「打掛」の存在感は大きいです。「伽羅先代萩」の政岡や、「恋女房」の重の井なんかが典型的です。 http://blog.goo.ne.jp/yokikotokiku/e/a40f42bfd40d0b5d451fc884520630e8 http://blog.goo.ne.jp/yokikotokiku/e/1b6dc8d492c6914565a2575a890d524f あとはもちろん、廓の太夫さんの打掛も美しいです。 「打掛」の説明ページに「赤姫の打掛」の写真を使うのは、個人的には「他にあるだろ!!」ってかんじです。見た目の派手さだけで選んだんでしょうかね(笑)。 文中リンクは作品解説で画像じゃないです、すみません。

参考URL:
http://yokikotokiku.hp.infoseek.co.jp/kabuki.html
adagietto
質問者

お礼

たいへん参考になりました! 絵柄を見て更科姫でないことは判ったのですが,そうでなければいったいだれだろうと気になっていました。 赤に流水,四季花という基本はあるものの,特別な指定はないのですね。 「菊畑」の虎蔵の衣装のエピソードは初めて知りました。 ご回答ありがとうございました。

その他の回答 (2)

回答No.3

訂正です申し訳ありません。 「太夫さん」じゃなく、「大夫さん」です…。 点があったら男になっちゃう…(笑)。

adagietto
質問者

お礼

ご丁寧にありがとうございます。 近ごろは「○大夫」と名乗る方もいらっしゃいますけどね。 もちろんそれはそれで意味があることで……

回答No.1

キャプションには赤姫の内掛けと書かれてありますね。 赤姫を代表する役には、二十四孝の「八重垣姫」、鎌倉三代記の「時姫」などがあります。 いわゆる三姫と呼ばれるもの(もうひとつは金閣寺の「雪姫」)。 他にも赤姫はありますが、主役級はその三つです。

adagietto
質問者

お礼

ご回答ありがとうございます。 僕の推測ではおそらく八重垣姫か時姫のいずれかであると思われるのですが,赤姫といわれる役所は他にもたくさんありますし,とにかく誰が纏う衣装なのかが気になったんですよ。 雪姫は文楽の場合は今日も赤色の衣装で上演されるようですが,歌舞伎の場合は赤色ではなく鴇色の衣装が主流ですよね。 「この衣装は○○姫のだ!」 という確証を得たいんですよね……

関連するQ&A