靴紐(靴ひも)の結び目について
靴紐(靴ひも)を結ぶときの蝶結びについて、いろいろと研究しています。
ゆるんでしまう原因についていくつかわかったことがありますが、
これ以外の怪しい点などありましたらおしえていただきたいと思います。
蝶結びは、固結び(かたむすび)の紐の両端を折り返し、ほどくための細工をしたものです。
固結びは、最初の「交差」の後、それぞれの紐を「折り返し」、それらをもう一度「交差」させて結んだモノです。
蝶結びをよく見ると、横方向に「羽根」と「紐の両端」とが出っ張っていて、それらを縦方向に巻いている紐が「固結び」です。
靴紐自体には、縦方向にも横方向にもわずかな伸縮性があります。
前述した横方向の「羽根」と「紐の両端」は「固結び」で締め付けられていて、その結び目部分の紐は細くなっています。
細くなっているということは「元に戻ろうとしている」状態でもあり、もしも元に戻ったなら、それは固結びがゆるんだことになります。
(この「ゆるんだ」は「きつい結び目ではなくなった」という状態のことで、「ほどけはじめる」こととは別と考えてください。)
つまり、なにかの「きっかけ」があればゆるんでしまう、構造的に「常にゆるもうとしている結び目」だと言えます。
また、結ぶときには羽根を引っ張ってきつく結ぶと思いますが、羽根の一方は「結ぶ紐」で、もう一方は「ほどく紐」です。
結ぶ紐が引っ張られると結び目をきつくできますが、「ほどく紐」も引っ張られるので、それが「ゆるむ」原因になっています。
「ほどく紐」を引っ張ると、縦方向に巻いている固結びの紐が、摩擦で横方向に引っ張られたり、巻き込まれてネジれたりします。
横方向にズレたなら紐は「く」の字になっていて、それは弓を引いたような「元に戻ろうとする力」を持っています。
巻き込まれてネジれたなら、これも同様に「元に戻ろうとする力」を持っています。
つまり、結び方においても「常にゆるもうとしている結び目」だと言えます。
この状態で走ったりすると、振動や靴紐の伸縮という「きっかけ」により、きつく結んだ結び目がゆるんでしまう可能性は大です。
そして羽根の部分と靴紐の両端がプラプラと振り回される遠心力などで紐が強く引っ張られることで、
結び目が「ほどけはじめる」のではないか・・・と考えています。
足に少し余裕がある「ぶかぶか」の状態で靴紐を結ぶと、靴紐から結び目に加わる張力が小さいのでゆるみづらいのだと考えています。
Ian knot という結び方がゆるみづらいのはこれが原因かもしれませんが、まだ研究途中です・・・。
ベルルッティ結びは、物理的に「交差」という要素が多いからゆるみづらいのだと思います。
よろしくお願いします。