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頸椎や腰椎などがずれているということの、レントゲン、CT、MRIなどを全く用いないでわかる方法について
普段、脊椎や脊髄の手術も手がけている脳神経外科医です。 このサイトでよく、「首の骨や腰の骨などがずれていると整体師やカイロプラクティックの方に言われた」とか、整体師(?)の方が、「ずれていると思います」というようなことをおっしゃっているようなのですが、その「ずれている」と判断する根拠とはいったい何なのでしょうか?整体師やカイロプラクティックの方は、普通は画像診断は資格として行えないものと認識しているのですが、触ったり見たりしただけでわかるものなのでしょうか? 何故このような質問をするかといいますと、私の外来の患者さん達の中には、上記のようなことを言われたと心配して来院され、レントゲン、CT、MRIなどを撮って差し上げると、どう見ても画像上の骨のずれが認められない方が多いからです。もちろん私も、画像検査をする前には神経学的所見も含めてきちんと診察しているつもりですが、よっぽど明らかな見た目や触ってわかるものでない限りは、変形・ずれなど判断不可能なのですが、これは私の修行不足なのでしょうか?それとも、ずれというのは、画像診断では判断不可能なものなのでしょうか? 決して整体師、カイロプラクティックの方たちを揶揄しているわけではありません。病院や医院などで良くならない方たちを実際に満足させて差し上げているケースも多いことは認識しています。
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始めまして。私はカイロプラクテイック、マッサージの治療室を営んでおります。 カイロプラクティックでは、始めに整形外科的検査法や筋力検査をして、モーションパルペーションと言う検査をします。 これは、立位で椎骨一つ一つの動きを術者が手をかして行い、どの椎骨の動きが悪いかを判断する検査です。これにより何番目の 椎骨に負担が掛かっているのかを判断します。また、立位にて視診し、頭の傾きや肩の高さや肩甲骨の左右差や腸骨稜の左右差や 股関節の高さ、ねじれなどを検査します。その後にカイロの専用台に載せて、棘突起の配列や横突起の隆起などを触診にて検査いたします これにより異常が見られる所には痛みや違和感が存在いたします。椎骨の横突起の左側が隆起していれば、右にねじれがおきていて、 その方はいつもその椎骨を右に多く捻っている事になり、それを補正するために2次的に何処かの椎骨に負担を欠けてバランスをとっています カイロでは1次的な椎骨を矯正いたします。それにより2次的な椎骨は正常に戻ります。あくまでもカイロはその患者さんの自然治癒力を 引き出すためのお手伝いです。 私の所では、医師に理解をしていただき、患者さんのレントゲンを研究資料として貸し出していただいております。 カイロでは専門的にレントゲン学があり、専用の定規があります。もちろん、皆が同じ条件になるようにレントゲンを撮る時のために頭部や 体を固定するものがあります。これにより定規の正確性がでます。 カイロプラクティックはアメリカが発祥の地でアメリカではD,Cドクターカイロと言われています。 アメリカではレントゲンを撮り、ダーモサーモグラフ(皮膚温度測定器)を用いて検査をして、治療をしております。 日本の現状は、悲惨で1週間のセミナーでカイロプラクティックの看板をあげ、治療をしている方も居るそうです。そんな粗悪な治療院に行き、 事故が起き、裁判沙汰になっているケースもあります。法整備がなされない背景は未熟なカイロ術者が居るからです。 まじめにカイロを普及したいと思っているものにとってみれば残念なことです。 悪い事は広まるのは早いですが、良い事はなかなか広まりません。 去年一部の17歳が、いろいろな事件を起こしましたが、これも同じでほとんどの17歳は一生懸命頑張っているのだと思います。 先生の病院に行かれる患者さんはカイロなり整体の先生に恵まれなかった方がお伺いしているのだと思います。 なぜなら、先生も多少なり、カイロを理解していただいていると思いますが、当然先生に相談をしていると言うことは何らかの疑問をカイロ整体に 抱いていると思われます。疑問が無ければ納得がいくまで通院すると思います。 12年程前にアメリカにて、ビジュアライザーと言う微量照射のレントゲンでビデオ録画をしていただき、椎骨のロックしている所を矯正しその後 また、診たところロックされていた所はスムーズに可動しており、改めてびっくり致しました。 多くの場合、カイロはボキボキだけが強調されていますが、ボキボキはカイロのほんの一部にすぎません。 テクニックは今では数限りなくあり、もちろん基本は一つです。 体のバランスを保ち、正常な機能を回復させることです。脳からの命令を脊髄神経を通して、各臓器組織に伝えるが脊髄のどこかに異常があれば 脳からの伝達が阻害され、健康ではない状態になります。 脊椎が曲がっていても正常な人もいれば、真っ直ぐな人でも異常な方はいます。骨を矯正するのではなく、神経を正常に働けせることが目的です。 先生が外科手術をなさる時に目で確認が出来ない所は手の感覚や経験で判断ができると思います。私もカイロの仕事を始めて17年になりますが 始めの内は指先の感覚を鋭くするためにはかなりの時間を触診に傾け、慎重にその方の脊椎を勉強させていただきました。 どんな方法であれ、患者さんのお手伝いができればと思い一生懸命努力をしております。 長々と申し訳ありませんでした。できる事であればこれからもお話がしたく、メールお待ちしております。 よろしくお願いいたします。
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- okyu
- ベストアンサー率50% (2/4)
こんにちは。初めまして。私は鍼灸師のokyuです。当初の質問に対する回答とは全く違うのですが、お二人のご意見に共感し、感銘を受けたので急ぎ筆をとりました。 私は東洋医学の理論を使い治療する立場のものですが、pelvicさんのカイロの世界と同様に我々鍼灸の世界も玉石混合、まさにピンからキリまでといった感じです。実に様々な先生が存在し、各々が好きなことを言っている状態です。全てが自分の理論に自信と誇りを持っていればよろしいのですが、中にはそうでない者も沢山いるのが現実です。とかく東洋医学というものは現代科学では括りきれない理論を持ち合わせている面もあり、外から見た判断というのも難しいので、都合のいいように利用されているのが実状です。そして、殆どの医療過誤その他の諸問題もその類の人間により起こされています。現実に治療中にわいせつな行為に及ぶ者もいます。これは命を懸けて鍼灸に携わっている人々にとってものすごく迷惑なことです。pelvicさんのおっしゃる通り、悪いことは広まるのが早いですが良いことはゆっくりとしか広まりません。自分の使っている理論・方法を本当に理解していれば 当然問題の発生率は低くなりますし、自分で予防もできるはずです。理解していない人に限って説明をはしょるというのはどこの世界でも一緒みたいですね。医療の現場でも西洋医学と東洋医学の連携がうまくいっていないと言うのが我々鍼灸業界の悩みですが、これも現在の理解度の状態で行けば全く不思議なことでも何でもないと思います。自分を自分で胸を張って説明できなければ、誰が信頼してくれるのでしょうか?西洋医の方々もこちらの状態がこれでは安心して、ご自分の患者さ んを任せられませんもんね。一刻も早く本当の東洋医学・鍼灸という者を皆様に理解して頂くためにも、まずは自分自身日々努力していきたいと思っています。 今回はお二人の文章を見て自分の思うところと重なるところがあったので、筆を執らせていただきました。いまだ未熟者なのでお二方と肩を並べるのはおこがましいですが、患者さんのために尽力する者の末席に加えて頂ければ光栄です。貴重なご意見拝聴させていただきありがとうございました。自分も早く対等にお話しできるよう頑張りたいと思います。それでは、失礼いたします。
お礼
鍼灸師の方からの貴重なご意見ありがとうございます。 西洋医学と東洋医学がうまく融合してよりよい医療が行われていくようになれば、患者さんに対する治療の選択の幅も広がりますし、こんなにいいことはありませんね。お互いに頑張りましょう。 ずいぶんご謙遜なされていますが、私だってただ単にある病院の脳神経外科の責任者であると言うだけで、まだまだ未熟者ですし、そんなに大した者ではありません。どうぞこれからもよろしくお願いいたします。
- pelvic
- ベストアンサー率60% (3/5)
こちらこそ有難うございます。 補足ですが、現状は悲惨なものでどのような椎骨のズレか分からずに形だけの矯正で終わりと言うことが あるようです。いかに患者さんが多く回数を来るか、ズレも分からずかなり脅かして来させているようです。 どのようにズレているか、説明も無くただ、痛みは取れるから来なさい。と言うように。 ボキと鳴らせばほら、入ったのと言って満足げに言っているようです。実際、術前と術後のレントゲンの 比較では、せいぜいコンマ何ミリで、手で触ってズレが元に戻ったとは認識できません。 この頃は、カイロも一般の方に認識していただいているようで(悪い意味で)ボキボキの怖い矯正と言うような形で。 ですから、たいした矯正もせずに、筋肉をもに解し、満足させているようです。 これではマッサージ、指圧の先生に失礼だと思います。しかし、患者さんも先生を選ぶ時代で徐々に自然淘汰されているようです 別に私は、カイロを酷いものという訳ではなく、多くの方に本物のカイロを理解して頂きたく思っております。 私の所は、月に一度、別に痛くも無く変わったことも無いのに、何年とお見えになっている方も沢山います。 予防的にですが、ですから、患者さんとは永いお付き合いです。 5月の連休には新潟にて結婚式に招待されています。10年ものお付き合いです。 実際の所、その患者さんのヒーローはその患者さんの為に存在しているのだと思います。 家の近くの病院では、外来で先生によって患者さんの人数がかなり違うようです。 なかなか、公の場でお話する機会などありませんから、大変にありがたく感激致しております。 こちらこそよろしくお願いいたします。
お礼
再度、ありがとうございました。 本物のカイロプラクティックが普及するといいですね。お互いにそれぞれの道で、協力しながら、患者さんのために頑張りましょう。 なお、もう少しほかの方からの反応も見てみたいと思いますので、しばらくこのまま閉じずにおかせていただきたいと思います。
体がずれているので接骨院やカイロプラクティックで見てもらっているものです。 整体師やカイロプラクティックの方は専門家ですから 触ったり見たりしただけでわかるものだと思います。 実際、シロウトの方でもずれ方によっては分かるでしょう。 体師やカイロプラクティックの方はクロウトですから シロウトが分からないずれが分かるのではないでしょうか。 ずれているといわれた人は整体やカイロプラクティックに行ったあと 画像診断を受けているんですよね。 私の経験ではカイロプラクティックに行って1度で体調が良くなります。 ただし、1度良くなっても時間が経つにつれずれが生じますが。 西洋医学と東洋医学の認識・判断が異なることもあるでしょう。
お礼
回答ありがとうございます。 >ずれているといわれた人は整体やカイロプラクティックに行ったあと 画像診断を受けているんですよね。 なるほど、確かにおっしゃるとおりですね。 ただ、患者さんは、何らかの症状(肩こりや頭痛、腰痛、手足のしびれなど)があって整体・カイロなどを受診し施療を受け、その後また同様の症状が生じたり治らなかったり悪化したりして私の所に来られるわけですが、その症状が存在しているのに私が画像診断をしてもずれがわからない場合はいったいどう解釈すればよろしいのでしょうか? >西洋医学と東洋医学の認識・判断が異なることもあるでしょう。 ずれは物理的なもののはずですから、認識・判断には違いがないような気もするのですが、いかがでしょうか。
お礼
専門家の方からのご丁寧な回答、まことにありがとうございます。 病院などでの外来治療というのは、ご存じの通り一人一人の方にかけられる時間が少なく、いきおい、薬剤等での対症療法となりがちで、どうしても患者さんの望まれる根本的な治療が満足に出来ないのが現状です。pelvicさんのような方ばかりですと、我々も安心して患者さんの施療をお願いすることが出来ます(医師からのマッサージ等の依頼書というものがありますものね。私も何人かの患者さんについては3ヶ月毎に書いたりしています)。 指先の微妙な感覚というのも非常に大切ですよね。さすがに横突起についてはわかりませんが、棘突起の並び、筋肉の緊張の微妙な左右差や発達の程度の差、圧痛点の位置など、きちんと面倒がらずに触診しなければ患者さんの状態は把握できませんものね。 また、きちんと科学的にレントゲンの評価などをされていることも理解できました。 これからもまたご教授下さい。ありがとうございました。