宗派や檀家の数や質、そのお坊さんの信条などによって収入はかなり開きがありますね。
住職ではない僧侶(大きいお寺に行くとたくさんいますね)の収入なんて大学生の小遣いより少ないですよ。
中には檀家個々の法事とは別に毎年いくらお布施を納めろ、と明言するようなお寺もありますがその一方、檀家が少なくて貧しい地域のお寺なんかだと雨漏りの修繕もままならなかったりするでしょう。
>僧侶の苦労ってなんでしょうか?
心ある僧侶なら、信仰心の全く無い檀家にいかにして仏教を理解してもらえるか悩むでしょう。
特に問題意識を持たない僧侶でも、生前何の功徳もつんでいないくせにいい戒名をつけろ戒名料が高すぎると文句を言う檀家には宗教者としてのモチベーションを著しく下げられることでしょう。
檀家には様々な考えの人がいるので法衣や袈裟を新しくすればあの寺は儲かっているから身を飾ることに腐心していると言われ、古びた法衣で葬式をすれば貧乏臭い坊主だと責められます。
そういう声にも堪えなければなりません。
本山や近隣の兄弟寺との付き合いにも辛いものがつきまといます。
格上の寺や先輩の坊主には相手がバカでもわからんちんでも謙って付き合わなければなりません。
>僧侶と結婚してその家に嫁ぐ人の苦労や覚悟
卑近なことで言えば、着物がきちんと畳めないといけません。
掛け軸や衝立の配置や仏具の意味合いがわからないといけません。
小坊主がいるような大きい寺なら良いですが、奥さんも境内や本堂の掃除や手入れをしなければなりません。
どんなに小さく見える寺でも一般家屋に比べればはるかに大きいので毎日の掃除は身体にこたえます。
おまけに庭木が枯れているだの落ち葉がきちんと掃けていないだの座布団が誇りっぽいだの廊下が曇っているだのちくちくつついてくる檀家がいたりします。
いつ葬式が出るかわからないのでうかうか旅行にも行けません。
たいていのお坊さんは父親が坊さんだから跡を継いだというひとが殆どです。なので世間知らずで坊さん社会のしきたりに非常に拘るひとが多いのです。そういう社会になじみのない一般人が嫁入りしたりすると周囲の了見の狭さに胃が痛くなります。
わかりやすいところでこんな所でしょう。