Q/CPUでよく聞くi7シリーズって何ですか?
A/インテル社が開発した主力プロセッサのブランド名でCore i7。開発名はNehalemと呼ばれていたCore2ブランドの次世代となる技術を搭載したプロセッサです。i7だからといってコアが極端に増加しているわけではなく、QPI(QuickPath Interconnect)と呼ばれるバス(回路)を新設し、CPUに直結する形で暗号化装置やグラフィックス装置などをCPUパッケージに統合することもできるいわゆる自由度の高いプロセッサ設計を行った製品です。
また、メモリコントローラハブ(MCH)をダイに統合したことで、メモリとのデータやり取りが既存のCPUに比べて格段に高速化しているのが特徴です。
コア数は現時点では4コア(Hyper Threadingにより論理プロセッサは8個)の製品のみが出荷されており、今後サーバー向けにオクタコア(8コア/Nehalem-EX)の製品が、一般のミドルシップ向けには2コアや2コアでグラフィックス(GMCH)機能を統合した製品が予定されています。
このプロセッサは、これまでCPUとメモリコントローラハブが別々であったインテル社の製品を大きく変えたものとなります。また、QPIはCPUに搭載される拡張技術の可能性を広げるかもしれません。既にAMDが既存製品で導入済みですが、インテルも採用したのです。これが今後のプロセッサ技術を支える土台となり、2010年末~11年中頃に予定されている次世代プロセッサであるSandyBridge(iAVX搭載/Advanced Vector Extensions)への橋渡しとなります。
尚、プラットフォームを刷新していますので、Core2とCore i7にソケット互換性はなく、Core2のパソコンにi7プロセッサを搭載することはできません。
余談として、
数字に7が入っているのは、インテル的には軌道補正した7世代目なのかもね。(intel8086→286→386→486→Pentium(Penta+iumの造語で数字の5、5番という意味と金属、属性という意味を組みあわせた語)→Pentium Pro(II/III)その延長のCore2まで→i7とし、NetBurst(Pen4)は除外された可能性もある)
インテルはブランドにマイクロアーキテクチャの世代名を入れるのが昔から定番で、Pentiumはラテン語から5世代を表していました。Pro以降はブランドが定着したことで途絶えましたが、アーキテクチャの開発コードがP6という数字で表されていました。その後Pen4でそれも途絶えたのです。
Pen4は最終的に失速し、PentiumIII→Pentium Mの技術を拡張したCoreが後継になりましたから、プラットフォーム刷新に合わせて7世代と数えたのかもしれませんね。
まあ、Windows7に合わせた可能性もありますが・・・。