率直に言ってこの手の問題、まるくまとめるのは無理ではないかと思います。
どちらの国も必ずしもお金や資源が大事という訳ではないのだと思います。むしろ良し悪しは別として国家や民族のプライドというか尊厳というか、そういう次元の要因が大きいのではないでしょうか。特に民主主義の国家では。
実際、本当にその国の国民が「この島は最初から我々のものだ!」と確信していれば、その考えを変えさせる方法はありませんよね。金でも、脅しでも。
竹島問題など本当に裁判をやれば日本が勝ちそうですが、しかし韓国政府はともかく負けた韓国人一人一人に
「私たちが間違っていた。あの島は日本のものなのだ、裁判に負けたのだから」
と信じるさせることはやはり無理でしょう。
(「売ってくれる」「譲ってくれる」という事はあり得るかも知れませんけど)
そういう意味では「共同所有」だって「半分は相手のモノと信じろ」という事ですからね。当事者の身になってみれば「平和のために真実を曲げろ」と言われるのに等しいと想像するのです。
変な例えですが、いくら金を積まれても自分の子供を「実はあなたの子供です」という親はいない、というのに近い感覚ではないでしょうか。実際にどうかなんて(特に父親は)分からないわけですが、でも自分の子と信じている以上いかなる妥協も解決策も有り得ないですよね。
(繰り返しますが「譲る」という事はあり得る訳です。もちろん自分のモノと信じればこそ、です)
ちなみに古今東西を問わず領土問題は無数にある訳ですが、一度こじれた話が円満に解決されたという例は寡聞にして聞きません。
ではどうやって解消するのかというと、たいてい何十年、何百年も引きずった挙句最後は大戦争や大政変のドサクサで大幅な国境の引きなおしが行われたり国家や民族の組替えが行われて解消しているようですね。
案外日本周辺の領土問題も数百年もすれば「そんな島の事、いまさらどうでもいい」というような結果になっているかもしれませんよ。