座薬の方が吸収(効果発現)がずっと早いです。
また、経口摂取が困難な場合に(例えば吐き気が強く薬を吐いてしまう)座薬が処方される場合もあります。
静脈血流に違いがあるので、薬の全身へのめぐり方に違いが生じます。
経口の場合、胃や小腸から吸収されて門脈を介して肝臓に行きそこで代謝されます。
座薬の場合、直腸で吸収され、一部は門脈から肝臓に行きますが、一部は直接下大静脈(⇒全身へ)へ行きます。その分、早く全身に薬がいきわたります。
胃に負担がかかる薬(多くの鎮痛剤など)は、胃の局所で高濃度になるのが好ましくないと考えられ、肝臓で代謝されて初めて活性体になるようにデザインされたり(ロキソニンなど)、あるいは座薬で処方されたりします。
逆に、胃に作用することを狙う薬(胃薬など)は、座薬にするのはナンセンスでしょう。胃薬の座薬は思い当たるものが一つもありません。
ざっと、こんなところでしょうか。
補足
大変わかりやすい説明をありがとうございます。また教えてください。 もう一つ教えていただきたいことがあります。 抗結核薬のリファンピシンにはカプセルしかないようですが、何か理由がございますでしょうか?これを座薬にすると効果はどのようになると予想されますでしょうか?よろしかったら御願いします。