こんにちは。スペイン在住で、以前サン・セバスチャンに3年ほど住んでいました。
ソシエダのことですね。それに関する書籍というのは記憶に無いのですが、私が知っている範囲でお話します。(私は女性ですが、何度か利用したことがあります。)
もっとも伝統的なタイプのソシエダは、会員になれるのは“バスク人の男性”のみです。ソシエダの場所には、プロ仕様の厨房設備と調理器具、食器などが揃っていて、会員はそれを自由に使って料理をし、食堂(簡単な木のテーブルとベンチがある)スペースで食べます。仲間内で一人会員がいれば、何人でも利用できるのですが、仲間も男性に限ります。会員になるには、入会金と月々の会費を払う必要がありますが、月会費は10から20エウロと格安です。塩コショウやオリーブオイルなどの基本的なものはソシエダに常備されていますが、食材は毎回自分達で持ち込みです。飲み物は持ち込みもOKですが、ソシエダの冷蔵庫にもビール、ワイン、水などは常備されていて、帰りに飲み終わったボトルの数を用紙に記入し、規定の料金と一緒に料金箱に入れて帰れば、好きなものを自由に飲めます。また、テーブルクロスやナプキンなどの仕様も有料で、支払い方法は飲み物と同様です。使用後の食器や鍋等は、洗わずに厨房脇の洗い場に置いておくと、翌日、係りのおばさん(唯一女性で入室を許されている)がやってきて、全てキレイにしてくれます。
サン・セバスチャンの市内だけでも、相当な数のソシエダがあり、中には経営難なのか、女性の会員や外国人もOKとしているところや、会員の仲間なら、女性の利用も可というところなども増えてきて、規制緩和という感じでょうか。でも、旧市街にあるソシエダは、まだまだ頑固に昔のルールを守っていますから、外からのぞくと、いかにもバスク人のおじいちゃん達でいっぱいだったりします。そもそも、このシステムは、家で尻に敷かれている男性陣が逃避の場として作ったという説があり、バスクの肝っ玉母ちゃんを見ると、納得できる説でもあります。
最近、バスク地方を扱った日本の本や雑誌を見かけますが、結構いい加減なことを書いていたり、スペイン語の翻訳が正確でないのでは?という記述を見かけます。スペインに来られる予定があるのなら、間違った情報で予習をするよりは、スペイン語力を身につけて、現地で直接、正しい情報を収集するのが良いと思います。がんばってください。
補足
すみません。 No2さんのおっしゃっている、Txoko、Sociedadのことです。この両者は同じ意味だと認識してます。 Societ というものもあるならばご教授願いたいです。