- ベストアンサー
数量制限と機会の平等について
法律に詳しくないのでどなたか教えて下さい。 仮に下記のようなケースだったとします。 全国の顧客企業に対してある商品を販売しています。 その商品を値上げしたいと考えました。 値上げは2009年1月1日から始めようと考えています。 しかし、全国の顧客企業から12月中に大量の発注がある危険性があります。 そのため、各企業に対して発注できる数量を制限したいと考えました。 制限の方法は、過去1年間の合計発注数から1ヶ月分の平均発注数を算出し、その倍の数だけを12月中に発注できるよう制限することを決めました。 (数量制限の例) 昨年中に120個の発注をしている企業は、1ヶ月の平均が10個ですから、12月中に発注できる最大数量は20個までと制限します。 昨年中に240個の発注をしている企業は、1ヶ月の平均が20個ですから、12月中に発注できる最大数量は40個までと制限します。 昨年中に0個の発注をしている企業は、平均も0になりますので、受注をお断りするか、どうしてもと言われたら1個だけ受注します。 このようなケースの場合、顧客企業ごとに発注できる数量が変わってしまい、機会の平等性が無くなってしまいます。 心情的なことは無視して、法律的には問題ないのでしょうか? どなたか教えて下さい。 よろしくお願いします。
- みんなの回答 (4)
- 専門家の回答
質問者が選んだベストアンサー
No.2の者です。 > よく分からない部分は『これまで沢山買ってくれた顧客も、全く買ってくれなかった顧客も、法律的に言えば顧客が希望すれば平等に扱わなければならない』のかなぁという点です。やっぱり平等に扱わなければならないのでしょうか? 独占禁止法が禁止するのは、公正競争阻害性のある行為です。すなわち、市場支配可能な状態をもたらす行為、競争手段として不公正な行為、競争に悪影響をもたらす行為などは、独占禁止法上違法となり得ます。そして、禁止行為に該当するかどうかは、適用条文の違いにより、行為類型に当てはまるかどうかで判断する場合もあれば個別具体的に丹念に判断する場合もあります。 そして、お書きの各般のケースについて参考になるのが「流通・取引ガイドライン」です。 まず、顧客選別行為については、ガイドラインの「第1部 第三 単独の直接取引拒絶」が規範となりましょう。すなわち、原則合法ですが、一定の場合に独占禁止法上の問題が生じます。例えば系列店のみへの販売をおこなっている場合、販売者が高い市場シェアを有しているときは、取引を拒絶された者は他の購買先を見つけにくくなりますから、独占禁止法上の問題が生じます。この場合、取引拒絶の理由は問題とならないか、軽視されます。公正競争阻害性のある行為か否かが優先されるからです。 また、取引数に制限を加える行為については、ガイドラインの「第1部 第六 継続的な取引関係を背景とするその他の競争阻害行為 2 継続的な取引関係を背景とする優越的地位の濫用行為」が規範となりましょう。すなわち、問題となりそうな事案を個別具体的に見て判断します。例えば、在庫数や工場の稼働能力からいうと制限数量の何倍もの受注が可能であるのなら、取引数に制限を課す行為は「正常な商慣習に照らして不当に不利益を与えるような行為」といいやすくなり、独占禁止法上違法とされやすくなります。 ただ、結局のところは個々の事案を詳細に見て判断するものですから、公正取引委員会へのご相談をお勧めした次第です。公取委は啓蒙活動にも積極的ですから、親切に教えてもらえると思いますよ。 なお、独占禁止法は、弁護士等の法の専門家と呼ばれる人でも、その解釈や適用を間違えがちな法のひとつです。「公正な競争」という価値判断基準は、他の法にはあまり見られないからです。これも、公取委への相談を勧める理由です。 参考URL: http://www.jftc.go.jp/dk/ryutsutorihiki.html (流通・取引ガイドライン)
その他の回答 (3)
- akak71
- ベストアンサー率27% (741/2672)
独占禁止法の問題はないと考えます。 販売するか、販売しないかは原則自由です。 この販売方法は合理的理由があります、合法です。 申し込みがあったからと言って、売却しなければならない理由はありません。 たとえば、あなたが製造業者、相手が小売店とすれば、系列店のみ販売することもよくあります。 また、相手の小売店の修理技術がないためことわることもあります。 ただ低い価格で販売するからと、停止するのは違法とされている。
お礼
ご質問したいこともあったのですが、やはり解釈の違いから『専門機関に相談する』か『全員平等にする』のが得策という考えに至りました。 これでこの質問は締め切りますが、ご回答いただけて幸いです。 ありがとうございました。
補足
ご回答ありがとうございます。 ちょっと追加でご質問したいのです。 まず、『販売するか、販売しないかは原則自由』という点です。 これは『販売を拒否するための合理的な理由がある』という場合だけ有効なのでしょうか? 仮に『販売拒否するために合理的な理由は必要』だった場合、『自分が製造業者で相手が小売店とすれば、系列店のみ販売する』という点が合理的な理由になると言えるのかが分からないです。 例えば製造業者は常に系列小売店Aだけに商品を販売していたとします。 でも、非系列小売店Bから発注依頼があり、製造業者は非系列小売店Bにも商品を販売したとします。 このとき、非系列小売店Bの売上が系列小売店Aの売上に影響し、系列小売店Aの売上が下がったとしても、非系列小売店に販売した代金は製造業者に支払われています。 そうすると、系列小売店Aの売上が下がったとしても、製造業者に非系列小売店Bからの代金が入るので同じ事ではないのでしょうか? あと『小売店の修理技術がないため』という点も、仮にその小売店が修理技術を手に入れたら、販売を拒否するだけの合理的理由はなくなりますから、その時点で販売は拒否できなくなるのでしょうか? それとも…理由なく販売拒否ってできるのでしょうか? すみません…世間知らずで。 もし良ければご回答いただけると嬉しいです。 宜しくお願いします。
- ok2007
- ベストアンサー率57% (1219/2120)
独占禁止法上の問題が考えられます。 すなわち、その商品の市場シェア率が高ければ私的独占(独占禁止法3条前段)、そうでなければ不公正な取引方法2項、13項、14項3号あたりに該当するおそれがあります。 ご心配であれば、公正取引委員会にご相談なさってもよいものと思います。 参考URL: http://www.jftc.go.jp/profile/madoguchi.html
お礼
ご回答ありがとうございます。 やっぱり独占禁止法になるのでしょうか…。 自分でも色々と調べているのですが、難しい言葉ばかり並んでいて、意味がわからないで困っていました。 念のためお教えいただいた項をもう一度調べてみます。 よく分からない部分は『これまで沢山買ってくれた顧客も、全く買ってくれなかった顧客も、法律的に言えば顧客が希望すれば平等に扱わなければならない』のかなぁという点です。 やっぱり平等に扱わなければならないのでしょうか? 何かあればまた教えてください。 ご回答ありがとうございます。
- neKo_deux
- ベストアンサー率44% (5541/12319)
> 機会の平等性が無くなってしまいます。 自分は宝くじで一等当てた事が無いから、当選者と対等になるように全員に当てさせろなんてのは不合理です。 全員の希望をかなえる事が出来ないのなら、くじ引きや、昨年の実績に沿って販売枠を分配ってのは、合理性はあるかと。 仮に生産終了するようなケースだと、顧客企業の担当者に参加してもらって調整会でも開くとかが、出来る範囲での妥当な対応ではないかと思います。
お礼
ご回答ありがとうございます。 確かにそのような考え方もできますね。 えっと、宝くじのケースとは少し違うような気もしています。 宝くじの場合は購入者が自身で購入枚数を決められます。 そして購入した人の全員に対して『当たる可能性がある』『はずれる可能性がある』という平等性が保たれています。 なにより、当選発表前に『自分の買った宝くじが当たらない可能性もある』という点を理解した上で、購入を希望したわけですから、平等性は購入した人すべてに対して等しいような気もしています。 ・・・と思うのですが、正直なところ自信は無いです。 すみません。 あと、自分でも色々と調べてみているのですが、生産終了の場合は『数量限定品』にあたるので大丈夫だったような気がします。 これも憶測ですが…すみません。 ともあれ、早速のご回答ありがとうございます。 また何か思うところがあったら色々と教えてください。
お礼
ご回答ありがとうございます。 やはり解釈の違いもありますから、『専門機関に確認する』か『全員平等にする』のが得策という考えに至りました。 この質問についてはこれで締め切ります。 色々とご教授いただきありがとうございました。