特別視?されるのは、性能もさることながら、レガシィがこれまで築き上げてきた歴史もそうさせるのかもしれませんね。
ワゴンといえば、商用バンに豪華装備を付けてお茶を濁していたような時代に、バンを廃したワゴン専用車体に、セダンと(ほぼ)同等のスペックを持つ高出力エンジンを組み合わせたのは画期的でした。(レガシィの前代であるレオーネにもターボワゴンはあったが、レオーネには商用バンの設定があった)
また、車種構成もセダンと同様のものとなり、従来の「ワゴンはセダンよりも格下で、あくまでオマケ」といった、ツーリングワゴンに付けられていたマイナーイメージを払拭したのもかなりの好印象でした。
(この当時、他社のワゴンを買おうとしたら、セダンとは別モノとしか思えない、貧弱な車種構成と非力なエンジンしか存在しないことに非常にガッカリした経験があります)
その後も、国産2リッター車初の280PS到達や、国産車では珍しい(ワゴンでは初)ビルシュタイン・ダンパー(それも国産量産乗用車では初めての倒立式)の採用、各種速度記録への挑戦と記録樹立等の、あくなき性能へのこだわりもそういった歴史に花を添えているのかも知れません。
>具体的に他のクルマと比較して優れている点は何があるのでしょうか?
上級車種はアルミのサスペンション部品やビルシュタインダンパーを奢っていることもあって、走行性能は国産セダン・ワゴンの中でも非常に優秀です。
また、下級グレードでも手を抜かずに作られているので、同クラスの車に比べても優れたものになっています。
ただ最近は、マツダ・アテンザのような欧州ワゴン市場を見据えて走行性能を良くした車が出てきていますので、かつて新型カルディナが登場した際に(走行性能は)「これでようやく旧型レガシィに追いついた(=現行レガシィには遠く及ばない)」とまで言われたほどの、他車との強烈なアドバンテージは今はなくなっているかも…。
あとは、改良が毎年続けられているという点が非常に優れています。
日本の大抵の自動車メーカーは、4年か5年のモデルチェンジサイクルの中で、途中に1回マイナーチェンジで大改良をする程度で、途中で細かな改良をしないのが大半です。
ところがレガシィは(というかスバル車全体ですが)、モデルサイクル途中のマイナーチェンジ以外に、年次改良といった小変更を毎年必ずやっています(ベンツやBMWといった欧州メーカーも長いモデルチェンジサイクルの中で「2008年モデル」といった年次改良を毎年行なっている)。
それも、色の変更やグレードの追加といった小手先の変更だけではなく、部材材質の変更(スチール->アルミ)やサスペンションの設定変更、果てはサスペンション取り付け部の鋼材の板厚変更といった、他社が絶対に手を出さないような細かな改良まで行なって車の性能向上と商品性向上に努めているのが特色でしょう。
ゆえに、レガシィは「最新のレガシィが最良のレガシィ」「モデルチェンジした新型よりも、旧型の最終モデルのほうが走行性能は上」とまで言われているほどです。
こういった、スバルの車への愚直なまでのこだわりが、レガシィを他車と一線を画する存在にしているのかもしれませんね。(もっとも、それが高コストとなって経営を圧迫する要因の一つなのですが…)
補足
ありがとうございます。 ”考えた他社製品”とはどのようなクルマなのでしょうか? ぜひお教え下さいませ。