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アナログ方式について
こんばんは。 アナログ方式のうちNTSCは525本の走査線を1回につき262.5本に分けて送っていますが、なぜ525本なのでしょうか。どうして、きりの良い偶数本にしていないのでしょうか。 理由をご存じの方、教えて下さい。よろしくお願いします。
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ブラウン管を光らせる電子ビームを移動させるため、水平方向の移動や画面上から下への垂直方向への移動に、回路でのこぎり波を使っていました。 こんな波形です。 http://www.interq.or.jp/japan/se-inoue/ckt17.htm アナログ回路しかない昔のことですから、こんな単純な波形しか作りようがなかったわけです。 ですから、走査線は、次の図2のようになっているのですが、 http://techon.nikkeibp.co.jp/article/WORD/20060309/114478/ 何故かというと、 まっすぐ水平に描いて、一段だけ急激に下がって、また、まっすぐ水平というような、そんな急激に変化させることは出来ないんです。 また、奇数フィールドを走査し終わって、画面上に戻るとき、1段分下に戻るなんて器用なことは出来ず、一番上にしか戻ることしか出来ませんよね。 したがって、おのずと斜め右下へ走査線が描かれることになります。 このような斜めの走査線で画面一番上から始まって一番下で終わる線の場合、どうしても奇数の本数しか描けないのです。 例えば、本数を極端に少なくして紙に描いて考えてみると分かりますが、2.5本+2.5本は描けても、2本+2本は描けないですよね。 以上は、ブラウン管について書きましたが、カメラの撮像管も同様です。
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- tiltilmitil
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単純にいうと、一画面分をまとめて送っているのではなく、上のラインの端から順番に横に送っていき、一本終わったら一段おいて次のラインをまた横に、と繰り返しているのです。非常に高速なので人間の眼では残像が残って全体があるように見えるわけです。 例えば、単純に走査線が3本だとしましょう。上から1番、2番、3番とします。 ・まず、最初は1番のラインを送ります。 ・次は、2番を飛ばして3番のラインを送ります。 ・その次は上に戻って、1番を飛ばして2番のラインを送ります。 ・更に次は、3番を飛ばして上に戻って1番を送ります。 このように、本数が奇数だと単純に一本飛ばしで送れば済むので都合がいいのです。
- ginshirou
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このご質問を見て私も興味を覚えましたので、少し調べてみました。 門外漢ですので勘違いしていることが有るかもしれませんが、お気付きの方は ご指摘下さい。 NTSC の走査方式についてはご存じと思いますので省略致します。 NTSC 方式は、当初、1941年(昭和16年)に白黒テレビ(フレーム数:30、フィールド数:60) が技術標準として定められ、1950年にカラーテレビ(フレーム数:29.97)が標準化されました。 当然ながら、ここで標準化された技術は当時の(真空管を基本とする)回路技術で 実現可能な方法ですので、現在ではかなり遅れた感じがするのは否めません。 白黒方式のフィールド数は 60(枚/秒)ですが、これは米国の商用電源周波数(60Hz)に 同期させたものです(当時は御利益が大きかったらしい)。 ご質問とは逆の順ですが、フレーム走査線を奇数にした理由は、走査線を1本付加する ことで奇数フィールドと偶数フィールドの帰線距離を等しくでき、帰線回路を簡素化 できるためとのことです(具体的なことは分かりませんでした)。 実際の放送では(262本×2)+1本ではなく、 ご質問文にあるように 262.5本×2 で送られています。 通常、一枚の画(フレーム)は525本の走査線で形成されていると説明されていますが、 実際に映像信号を含んだ有効走査線は485本です。 残りの走査線(40本前後)は垂直同期信号、垂直帰線、字幕(キャプション) 信号などに使われており、画面には表示されません。 次ぎに、走査線525本という数字の出所ですが、これについては下記の式が関係しています。 水平走査周波数(15,750 Hz)×2÷走査線数(525)=フィールド周波数(60Hz) 即ち、当時、フィールド周波数(60Hz)を生成する方法は、主発振器で水平走査周波数の2倍 の周波数を作り、これを分周して得るものでした。 水平走査周波数は、音声信号との干渉を避けるため上記付近が選ばれたようですが、 これを分周(今の場合は奇数で)する実用的な方法としては真空管式マルチバイブレータしかなく、しかも 一段では小さな数値(奇数の)でしか分周出来ませんので、何段も重ねる必要がありました。 一方、走査線の数はあまり少なくては画質が悪いし、逆に多いと(当時の技術レベルでは) 問題がありますので、500~600本前後に設定されたようです。 ここで、上述のように、水平走査周波数(ある程度決められている)の2倍の数値を割って60(Hz) を得ることを前提として、奇数を掛け合わせて 500前後になる分周方法を考えると下記のように なります。 3×5×5×7=525(本) 【PAL、SECAM の場合: 5×5×5×5=625(本)。フレーム数:25枚/秒】 これが525本の根拠で、この結果から逆に水平走査周波数(白黒:15,750 Hz)が決定されたのでしょう。 詳細については、下記をご参照下さい。 NTSC(Wikipedia) http://en.wikipedia.org/wiki/NTSC NTSC方式とは(日経エレクトロニクス) http://techon.nikkeibp.co.jp/article/WORD/20060309/114478/